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chapter※06※※※※※※※※※※※※

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「美鳥、その答えは‘家と人による’というのが一般的なお手本通りの答え。そして柏木の家と俺の答えは‘NO’だ。逆に蜷川家の方から美鳥は何か言われてる?」

私が首を横に振ると

「裏のブランコを貸すよ。使えるから、珈琲持ったままどうぞ。なんか俺が話をふってしまって申し訳ない」

とオーナーが言い、龍は私の背中に手を添えて歩き始めた。

「あ…素敵なブランコ」

周りが特別手入れされた庭園でないところがいい。
二人でブランコに腰掛け、揺らさずに珈琲を啜る。
車よりずっと近い距離の龍が

「うちは両親も姉も、誰から何を言われることもなく好きな相手と結婚した。家柄や格式なんて気にした結婚ではないよ。俺もそんなこと言われたことないから、美鳥のように自分が惹かれた女性と恋愛…好きという気持ちから恋して愛してっていう…ごめん、何言ってんだろ…とにかく、家は関係なく美鳥と一緒にいたい、もっと美鳥を知りたいと思って誘った…それが俺の答えだ」

と私を見る。

「…聞いてばかりで申し訳ないけど…」
「うん、何?」
「恋して愛して…ってなんだろう。漢字も‘恋愛’って書くけど…皆どうやって恋愛できるの?」
「頭で考えたり言葉で説明するはの難しいし、答えがでないんじゃないか?漢字の通り‘恋’にも‘愛’にも心があって、それが自然に動くんだと思うよ。だから、美鳥が頬をほんのり染めるのも心が動いてるのかなって、嬉しく観察してる」
「かっ…観察?観察はやめてください…」
「その瞳の動きも声も、やっぱり少し染まった頬も愛らしいよね、美鳥は…そうして俺の心を動かす」

チュッ…軽く私の頬に触れた龍の唇より、覆われるかのように触れた彼の大きな体を意識してしまうようなゆっくりとした動きに、私の心の臓器が弾けたようだ。
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