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chapter※06※※※※※
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「うん。ここで出来ることを考えて…お父さんの言葉を借りるなら‘羽ばたく’そのチャレンジをしようと思う。でもただ羽ばたいて行ってもいけないと思うの」
そう言った私に朱鷺は
「俺は美鳥の意思を尊重はするが、自分の意思を容易に変えるつもりはない。容易に変えられるものなら、美鳥が結婚しないと言った時点で変えていた」
はっきりと告げる。
いつものように彼は私の言わんとすることが分かっているのだ。
「お二人はその調子の会話で、こと終わるという感じなのですね…分かり合っておられるのでしょうが、それは決して理想的とは言えない会話ですよ?今の場合ですと、朱鷺様がわかっておられても美鳥様はご自分の言葉で意思を伝えなければご自分自身で踏ん切りがつかないでしょう?朱鷺様も美鳥様の思いを汲み取ってお話されているようで、しかしながら美鳥様自身の言葉をお聞きになっていないというのは大変問題です。それは優しく甘いようで…実際には鳥籠から羽一本落ちないでしょう。美鳥様、ただ羽ばたいて行ってもいけない…の続きをきちんとご自分のお言葉でどうぞ。私はちょっと総務へ行ってきますね」
遠藤さんが静かに執務室を出て私は思わず
「こと終わるって感じ…いつもだったよね…」
そう呟き
「朱鷺、結婚しないと言った気持ちに変わりはないの…だから…私たちの気持ちが同じではないのだから関係は解消して」
私なりに続きを言葉にする。
「美鳥の意思は受け入れると言った通りだ…分かった。ただ俺の気持ちが変わらないのも言った通りだ。美鳥」
「うん?」
「好きに動いてみて困ったら…羽ばたいた先で、困りそうになったり都合が悪くなったり逃げ出したくなったら余計な遠慮も気遣いもなく、俺のところへ戻れ。頼れ。それだけは約束してくれ…美鳥が一人で泣いたり悩んだりすることは耐えられないから、頼む」
そう言った私に朱鷺は
「俺は美鳥の意思を尊重はするが、自分の意思を容易に変えるつもりはない。容易に変えられるものなら、美鳥が結婚しないと言った時点で変えていた」
はっきりと告げる。
いつものように彼は私の言わんとすることが分かっているのだ。
「お二人はその調子の会話で、こと終わるという感じなのですね…分かり合っておられるのでしょうが、それは決して理想的とは言えない会話ですよ?今の場合ですと、朱鷺様がわかっておられても美鳥様はご自分の言葉で意思を伝えなければご自分自身で踏ん切りがつかないでしょう?朱鷺様も美鳥様の思いを汲み取ってお話されているようで、しかしながら美鳥様自身の言葉をお聞きになっていないというのは大変問題です。それは優しく甘いようで…実際には鳥籠から羽一本落ちないでしょう。美鳥様、ただ羽ばたいて行ってもいけない…の続きをきちんとご自分のお言葉でどうぞ。私はちょっと総務へ行ってきますね」
遠藤さんが静かに執務室を出て私は思わず
「こと終わるって感じ…いつもだったよね…」
そう呟き
「朱鷺、結婚しないと言った気持ちに変わりはないの…だから…私たちの気持ちが同じではないのだから関係は解消して」
私なりに続きを言葉にする。
「美鳥の意思は受け入れると言った通りだ…分かった。ただ俺の気持ちが変わらないのも言った通りだ。美鳥」
「うん?」
「好きに動いてみて困ったら…羽ばたいた先で、困りそうになったり都合が悪くなったり逃げ出したくなったら余計な遠慮も気遣いもなく、俺のところへ戻れ。頼れ。それだけは約束してくれ…美鳥が一人で泣いたり悩んだりすることは耐えられないから、頼む」
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