結婚までの120日~結婚式が決まっているのに前途は見えない~【完結】

まぁ

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119日目の愛

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 何も聞かされておらず、何も理解出来ていないのに涙がこみ上げてくる。

 朱がそっと私のバッグを持ってくれて、黒留袖の女性がハンカチを私に差し出してくれた。

「並木です。陽気なシニア1号と言えばいいかしら?」
「香歩さん。私が2号で千紘の父です」
「ぁ…」

 もう笑っていいのか泣いていいのかわからない。

 挨拶しなきゃと思うけれど…涙がじわじわと、次々と溢れる。

「香歩。泣いちゃったか…」
「…千紘…」

 ブラックタキシード姿の千紘が現れて私の目元を拭う。

「香歩」

 芍薬のラウンドブーケを私に持たせた彼は……私の前に跪いた。



「香歩、俺と結婚して下さい。みんなまとめて幸せにする」



 小さく頷くだけでブーケに涙が落ちる。

 その涙を私が気にしたことに気づいたであろうハルさんが、私の手からハンカチを取って涙を押さえてくれる。

 そして千紘は私の左手薬指にリングを通し

「今からナイトウェディングだよ」

 とその手に口づけた。
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