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罪と愛の行方
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皆が黙々と業務をする中、ビリィ…ビリッビリィ…ビリッビリッ…ビリィ…箱を細かく千切る音が作業台からしている。
「今井さん、紙吹雪でも作ってんの?もう十分捨てられるでしょ?仕事に戻りなよ」
「はい、そうですよね。部屋のゴミも集めて持って行きます」
男性社員の声に箱を千切る手を止めた今井さんは、全員の足元にあるゴミ箱からゴミを集めてくれた。
とても素直ないい子で、紙吹雪を作るようなお茶目で憎めない子だと思う。
「ありがとう」
「はい」
私にもにっこりと答えてからゴミ袋の口を結ぶ彼女の向こうから
「ごめーん、浦田ちゃん、ヘルプ。ちょっとこれわかんない…一度だけやったと思うけど…忙しいところ悪いけど間違うより先に聞くわ」
羽田さんが私を呼ぶ。
「私の説明が悪かったのかもしれませんね」
すぐに羽田さんの元へ行き問題をクリアにする。羽田さんには私が教えた業務も多いのでこういうことはたまにあるのだ。
こうして忙しく仕事をして、部屋でお弁当を食べて瑛人とは1週間会うことがなかった。
暗い帰り道や寝る前に寂しく感じる毎日だったけれど、この時期忙しくて良かったのかもしれないと思う。昼間に脳がフル回転して消耗していることである程度は眠れるから。
「今井さん、紙吹雪でも作ってんの?もう十分捨てられるでしょ?仕事に戻りなよ」
「はい、そうですよね。部屋のゴミも集めて持って行きます」
男性社員の声に箱を千切る手を止めた今井さんは、全員の足元にあるゴミ箱からゴミを集めてくれた。
とても素直ないい子で、紙吹雪を作るようなお茶目で憎めない子だと思う。
「ありがとう」
「はい」
私にもにっこりと答えてからゴミ袋の口を結ぶ彼女の向こうから
「ごめーん、浦田ちゃん、ヘルプ。ちょっとこれわかんない…一度だけやったと思うけど…忙しいところ悪いけど間違うより先に聞くわ」
羽田さんが私を呼ぶ。
「私の説明が悪かったのかもしれませんね」
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