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他人の介入
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誰なんだろう…と思った時には、その男性が私の右隣に座る。
その人と瑛人に挟まれ、向かいには突っ立った美琴さんという三方塞がりになった私は、通常の呼吸に小さなため息を乗せた。
「バレンタインの日、ここで彼に話を聞いて君にとても関心をもった…肯定的、好意的にね。嫌だと感じたことをちゃんと伝える、そんな当たり前のことも好きな人には、好きだからこそ伝えづらいよね。手作りチョコへの不快感を彼への不信感は一切ないとちゃんと伝えながら、その日に伝えた君はいい子だと思う。少なくとも俺なら、不快感を口にせずブスッと不機嫌になられるより言ってくれる方がずっといいから、会ってみたいと思っていたんだ。そしたら、君が‘お待たせしましたぁ、とか…?’じゃなく?みたいなソフトな言葉を挟みながら遠慮がちにまっとうなことを言う場面に出くわした」
‘ごちそうさん’
という声に動いた美琴さんがお会計へ行き、二人のお客さんが出て行くと
「店、閉めて」
と男性が美琴さんに言うので、ますます事情がわからない。
「え…まだ…」
「閉めて。吉田さんにも教育的指導が必要だから今日の営業はやめ」
美琴さんの名字が吉田さんだと初めて聞いたな…
「それなら俺たちも帰ろう、香歩」
その人と瑛人に挟まれ、向かいには突っ立った美琴さんという三方塞がりになった私は、通常の呼吸に小さなため息を乗せた。
「バレンタインの日、ここで彼に話を聞いて君にとても関心をもった…肯定的、好意的にね。嫌だと感じたことをちゃんと伝える、そんな当たり前のことも好きな人には、好きだからこそ伝えづらいよね。手作りチョコへの不快感を彼への不信感は一切ないとちゃんと伝えながら、その日に伝えた君はいい子だと思う。少なくとも俺なら、不快感を口にせずブスッと不機嫌になられるより言ってくれる方がずっといいから、会ってみたいと思っていたんだ。そしたら、君が‘お待たせしましたぁ、とか…?’じゃなく?みたいなソフトな言葉を挟みながら遠慮がちにまっとうなことを言う場面に出くわした」
‘ごちそうさん’
という声に動いた美琴さんがお会計へ行き、二人のお客さんが出て行くと
「店、閉めて」
と男性が美琴さんに言うので、ますます事情がわからない。
「え…まだ…」
「閉めて。吉田さんにも教育的指導が必要だから今日の営業はやめ」
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