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パトスへの光 1

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ジムでのウォーミングアップにリズム取りを取り入れたのが1週間前。

ヒップホップのリズム取りは、アップ、ダウン、横のり、前のり、後ろのりがある。リズム取りは膝だけを使っているように見えるけど、胸や腕など上半身をやわらかく使う。

ヒップホップは、基本や定番と言われるステップだけでなく、日々新しいステップや技が生まれているし、他のジャンルの技も取り入れる。

前回はボックスステップ、ポップコーン、ランニングマン、クラブステップをやっていると、緒方先生が鏡に一緒に入って真似していた。今日はチャールストーン、スライド、ロジャーラビット、ブルックリンンをしていると、また先生が真似をする。

「これ、キツくない?」
「ああ…チャールストンはかかとを浮かしているので、長時間やると確実にふくらはぎの筋肉痛になりますね。でも、まだあまり踊れない初心者でも、これができるだけで雰囲気が出るおしゃれなステップです…あ、先生がおかしいのは…えっと…下でリズムを取ってください」
「うん…」
「いきますよ?足を前後にクロスで移動…はいっ、膝を使ってしっかりダウン…はいっ、小さな動きにならないように、つま先と足首を使ってかかとを内、外、内、外に大きく動かす意識をして…こう…」
「難しい…ボク素質ナシ?」
「練習あるのみです」

前回から自然に先生が10分ほど生徒になっている。

今だから何とか説明出来るのだと考えながらトレーニングをする。

今日みたいな基本ステップは子ども時に見てすぐに出来たものだから言葉を添えるのは難しいのだけれど、ここ数年、大きな舞台に立てば立つほど、基本のどこが重要かというポイントをトニーと確認したので言葉に出来るのだ。

ふーっ…

「もうバランスは問題なし。いま気になることは?」
「ありがとうございます。特にないです」
「そしたら、来週から週2でいいね」
「はい」

体幹トレーニングも一応は完成した。頑張ったよ、私。
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