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続々:special thanks
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その夜、吉宗は尾木の部屋で寝ることになった。俺が尾木と3人の組員の部屋に吉宗の飲み物とオムツを持って行くと、4人は眠る吉宗を囲むようにして静かに飲んでいた。
「悪いな、頼む」
「初めてのことでもないだろ。吉宗の荷物ここ置けよ」
「これも残しておいた」
幻の酒を一升瓶の1/4ほどだが残して尾木たちに取っておいたのを渡す。
「気が利くじゃねぇか。座るか?」
「いや、綸が待ってる」
「そりゃそうだ。吉宗は俺たちに任せて励んでくれ」
「ああ、遠慮なくそうする」
静かに部屋を出て綸の待つ部屋に戻ろうとすると綸が向かいから歩いて来た。
「どうした?」
「吉宗、大丈夫だった?」
「ああ、ぐっすりだ」
「そう…正宗、ちょっと海に付き合ってくれるかな?夜の海デート」
「ん、行くぞ」
綸の手を引き、あの砂浜に降りる階段まで行くと綸は立ち止まることなく、俺の手を引き先に階段を降りる。そして真っ直ぐ波打ち際まで進むと
「見ててね、正宗」
そう言い俺の手を放しサンダルのまま膝下まで海に入った。それから何も言わずに綸は真っ直ぐ暗い海を見つめている。
「手は放すなよ、綸。俺を置いて行くな」
俺も海に入り彼女を後ろから抱きしめる。
「広いね…大きいね…海って…自分が不幸だと思っていたこともちっぽけだよね…正宗、私をこんな広い世界ですごく幸せにしてくれてありがとう」
「もっと幸せになるぞ、一緒に」
綸の顔を後ろに向かせると、潮風の中で甘い唇を味わった。
「悪いな、頼む」
「初めてのことでもないだろ。吉宗の荷物ここ置けよ」
「これも残しておいた」
幻の酒を一升瓶の1/4ほどだが残して尾木たちに取っておいたのを渡す。
「気が利くじゃねぇか。座るか?」
「いや、綸が待ってる」
「そりゃそうだ。吉宗は俺たちに任せて励んでくれ」
「ああ、遠慮なくそうする」
静かに部屋を出て綸の待つ部屋に戻ろうとすると綸が向かいから歩いて来た。
「どうした?」
「吉宗、大丈夫だった?」
「ああ、ぐっすりだ」
「そう…正宗、ちょっと海に付き合ってくれるかな?夜の海デート」
「ん、行くぞ」
綸の手を引き、あの砂浜に降りる階段まで行くと綸は立ち止まることなく、俺の手を引き先に階段を降りる。そして真っ直ぐ波打ち際まで進むと
「見ててね、正宗」
そう言い俺の手を放しサンダルのまま膝下まで海に入った。それから何も言わずに綸は真っ直ぐ暗い海を見つめている。
「手は放すなよ、綸。俺を置いて行くな」
俺も海に入り彼女を後ろから抱きしめる。
「広いね…大きいね…海って…自分が不幸だと思っていたこともちっぽけだよね…正宗、私をこんな広い世界ですごく幸せにしてくれてありがとう」
「もっと幸せになるぞ、一緒に」
綸の顔を後ろに向かせると、潮風の中で甘い唇を味わった。
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