【本編完結】さまよう綸◆◆若頭からの求愛…迷惑だわ◆◆ 【本編完結。後日談更新中】

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　コンコン…

「綸です」
「入れ」
「失礼します。お父さん、畠山さん、休憩はいかがですか？」

　エプロンの左右のポケットから和菓子を出して見せる。

「ん、休憩する」

　正宗と似た顔にセクシーな目尻のしわを作りお父さんが言うと

「綸さん？まだポケットが膨らんでますね？」

　と畠山さんが笑う。

「さすが畠山さん。バレましたか…実は…これ」

　もうひとつ和菓子を取り出し私も笑う。

「私のです。ふふっ…一緒にいいですか？」

　畠山さんがお茶を用意して下さり3人で休憩する。

「畠山さん、お茶を淹れるの上手ですよね。美味しい」
「綸さんのお菓子定期便のおかげで腕が上がりました」
「私が淹れるより美味しいもの」
「綸のもうまいぞ。これ一口いるか？」

　お父さんが差し出す菓子と私の菓子を一口ずつ交換する。

「本当の親子か、それ以上に仲がいいですね」

　畠山さんがそう言った時、部屋の内線が鳴る。

「綸さん。今泉が部屋に来てくれと」
「先生？なんだろ？さっき帰って来られた時に会ったけど…すぐ行くと伝えて下さい」