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第十三話 3

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 マンションに帰る車中で正宗たち3人に

「みんなに教えて欲しいことがあるんだけど」
「「何?」」
「プレゼントしてもらって嬉しいものって何?」
「綸…何でそんな事聞く?」

 そうなるよね…リッキーに誕生日プレゼントを買いたいと思ったのだが、正宗の誕生日がまだの今、リッキーだけにという訳にいかないのは想定内。

 これだけでも人の気持ちが先にわかるのは成長だ。私の行動は一人でないからこっそり準備なんて無理なので考えている通り伝える。

「私、お給料貰いすぎてるのに夏のボーナスまで貰ったの。知ってるでしょ?でも自分で欲しい物もないから、正宗たちみんなにいつものお礼にちょっとしたプレゼントしたいなって思って。ほんとは自分で準備したいけど、私の行動はみんな把握してるし、それにプレゼントもどう選べばいいかわからないから聞いてみたの」
「えー綸ちゃん、自分のために使いなよって言いたいところだけど、俺たちにっていう気持ちが嬉しい」
「駿の言う通り感激だよ、俺泣く」

 潤と駿は嬉しそうだが正宗にはお見通しのようで

「力哉のついでじゃないのか?まあ、自分から周りに関わろうというのは俺も嬉しい」
「プレゼントって何がいいの?」
「綸ちゃんが考えてくれる物は何でも嬉しい」
「何でもは綸ちゃん一番困るだろ?」
「トランクス1枚でも嬉しくないか?」
「嬉しい、ぼろぼろになるまで履く自信ある」

 どちらが潤で駿かはどうでもいいような会話が続き、マンションに着いてしまった。

 その後正宗が、正宗らのよく行く店二店のうちひとつを教えてくれた。きっと彼にすればリーズナブルな方を教えてくれたのだと思う。そこで選べば彼らにとって外れはないし、スーツやシャツだけでなく小物類も数多くあるので、私がある程度好きに選べるだろうということだった。
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