彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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大切な枝葉たち 15

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「親父、女の目的は?」
「傘下」
「そのためのコネクションってことか」
「そうだ」
「須藤の息子と知って近づき結婚を持ちかけ‘挨拶に行こう’‘これからは親子の交流も’なんて言ったんでしょう」

悠仁とお父さんのあとに次郎が忌々しげに言う。

「敵対的な目的でないことは良かったが、こんなチマチマしたやり方をするところ、傘下にもいらねぇ」
「そうだな。それに、そう答えるように言われて来ているだけで敵対的だという可能性も排除出来ねぇだろ?」

今度は悠仁とお父さんにひとつ頷いた太郎が

「ですから、二人を今、地下室へご案内中です」

と悠仁に報告した。





「地下室ってあるの?」
「今は使われていないがある。昔の拷問部屋だな」

‘今は使われていない’なんて、さらっと嘘を加えつつ、その存在を隠すつもりはない親父は

「二人には‘この中で新婚生活を送ってもいいぞ’と鉄格子のついたコンクリート部屋を見せてから帰ってもらうってことだ。悠聖の職歴などを把握していることに驚いていたからな…全く連絡を取っていないのに知られていると」

そう言ってから甘納豆をうまそうに口に入れた。

「須藤はあなたをいつでも調べている。今後は女もその対象だ…というメッセージです」
「そして、いつでも地下室にお迎えしますよ…とお伝えして、今日はお帰り頂きます」

古原と桝井の話が途切れると、玖未はガシッと俺の手を握った。

「悠仁…」
「ん?」
「…地下室へご案内されないようにしようね」
「ふっ…そうだな」

玖未の言葉にキッチンから戻って来た大西も含め、皆が笑っている………

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