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大切な枝葉たち 12
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みんな、ここへ移動して来る時に玄関を通ったけど時間的に立ち止まってた感じでもないんだよね。
「弟が来たらしいが、親父を名指しらしいから親父が対応してる。チラッと見たが誰か分からなかった」
「そうなんだ…」
小さい時に出て行った弟の顔なんて分からないよね。
「古原さんと桝井さんがピリピリしてましたね」
「女連れて来てるし、本人の思惑だって…今さら分からないからな」
大西さんと右京の話で女の人を連れて来ていると分かった。
「仕事に困ってるとか、金に困ってるとか、言うんじゃね?はい、姫ちゃん」
「ありがと、うさ…いただきます」
私はすぐにスプーンを持って、溶け始めているバニラアイスをすくう。
「ん…おいし…」
最近アイスより、このホットコーヒーのフロートの方が好きだ。悠仁はゆっくりと私の頭を撫で
「須藤と無縁に生きてりゃいいものを、わざわざ玄関まで入ってくるなんて…一般人は思わないだろうな」
そう静かに言うと
「玖未、心配するようなことはない。ここは何も変わらない」
大きな手で頭をポンポンとした。
「ん…大丈夫。誰も危ないことでなければいいや。ねぇ、悠仁。今日ダイニングで夕食を食べる人数分かる?」
「親父たちはどこへも出ないはずだからここだ。俺たちは玖未の好きなところで食う」
なんかお父さん、大変そうだから…今夜は悠仁と一緒に食べた方がいいかな?
「こっち、ダイニングで一緒に食べて帰る」
「ん。泊まりではなく?」
「明日、奈保先生のところの日だから」
「ん」
「姫ちゃん、オレのじゃがいもも食って。ちょっとここに置いて行く」
「ありがと」
じゃがいもとカボチャ…重い副菜だな…と、pururu…
「私のですね…はい、お疲れ様です…女、黒ですか?…はい、すぐに向かいます」
野沢さんが通話を終えるときには、右京、うさが立ち上がっていた。
「弟が来たらしいが、親父を名指しらしいから親父が対応してる。チラッと見たが誰か分からなかった」
「そうなんだ…」
小さい時に出て行った弟の顔なんて分からないよね。
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「女連れて来てるし、本人の思惑だって…今さら分からないからな」
大西さんと右京の話で女の人を連れて来ていると分かった。
「仕事に困ってるとか、金に困ってるとか、言うんじゃね?はい、姫ちゃん」
「ありがと、うさ…いただきます」
私はすぐにスプーンを持って、溶け始めているバニラアイスをすくう。
「ん…おいし…」
最近アイスより、このホットコーヒーのフロートの方が好きだ。悠仁はゆっくりと私の頭を撫で
「須藤と無縁に生きてりゃいいものを、わざわざ玄関まで入ってくるなんて…一般人は思わないだろうな」
そう静かに言うと
「玖未、心配するようなことはない。ここは何も変わらない」
大きな手で頭をポンポンとした。
「ん…大丈夫。誰も危ないことでなければいいや。ねぇ、悠仁。今日ダイニングで夕食を食べる人数分かる?」
「親父たちはどこへも出ないはずだからここだ。俺たちは玖未の好きなところで食う」
なんかお父さん、大変そうだから…今夜は悠仁と一緒に食べた方がいいかな?
「こっち、ダイニングで一緒に食べて帰る」
「ん。泊まりではなく?」
「明日、奈保先生のところの日だから」
「ん」
「姫ちゃん、オレのじゃがいもも食って。ちょっとここに置いて行く」
「ありがと」
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「私のですね…はい、お疲れ様です…女、黒ですか?…はい、すぐに向かいます」
野沢さんが通話を終えるときには、右京、うさが立ち上がっていた。
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