彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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大切な枝葉たち 7

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「明日は買い出しに時間を取るかも」
「突然大量消費したからな」
「組員さんが、玉ねぎとかいつも決まった物はもう買ってくれてると思うけど…ちょっとした物がちょっとずつ足りないことが多いから」
「ん」
「これまでそれでやってきたんだからいいんだろうけどね…でも冷蔵庫にあったら皆、お昼に自分で作ったりしてるから…あっ…津川さんの休みってどうなるの?」
「予定通り今日から休んでるぞ」
「そう…ってことは、うさと買い出し…」
「行っただろ?」
「一応…小さい方には一度行った。明日は大きい方…」
「由佐に料理までさせりゃいい」
「うさ、料理するの?」
「あいつ、器用に何でもするぞ」

そうなんだ…じゃあ、今まで私のペースを見守って手出ししなかったのかな?


悠仁たちは、2日ほどは会社へ行かずに屋敷で会社の仕事と組のどちらもをするらしい。私は大西さんとうさと買い出しだ。

「黒いのは同じだけど…中が違う」
「親父の車です。玖未さんの車が上がってくるまでこれを使うようにと指示があったので」
「買い物くらいしか出ないけど…その間、お父さんが出掛けられないってことになる?」
「大丈夫。ならないよ、姫ちゃん。これの他にも親父と悠仁が乗れるだけの防弾仕様車はある」
「ん…」

納得してから乗り込むと

「…ん?座り心地も違う…同じ車だよね?」
「車種は同じですがいろいろ好みで変更しておられるので。どう違います?」
「…うーん…しゃちょーサンになれるかもしれない、気分…」
「ぶっはっ…姫ちゃん、ウケる…ぶっ…そこは‘社長気分’じゃないの?」
「ない…ね…暑い…閉めて、うさ」

ゲラゲラ笑ううさが、今度は‘乗る前に喋ってたのは姫ちゃんなのに…’とぶつぶつ言いながら後部座席のドアを閉めてくれた。すると車が僅かに動き、うさがバンバンと車を叩いている…大西さんは先に車内を冷やしておいてくれたまま、運転席から話していたのだ。

「大西ちゃーん、なかなかお茶目じゃん…オレを置いて出るフリなんて」
「いや、それほどでも…慣れない車で起こったただのハプニングです」
「その答えもお茶目~」
「うさ…声が大きい」
「シュン…」

今度は面倒くさいバージョン…これにも驚かなくなった。
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