彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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業が深く罪深い 15

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「玖未さん、一度シャワーか風呂休憩して下さい。全員風呂に入ってから出られましたよ?」

そっか…もうとっくに日付が変わっているのにお風呂に入っていない。夏にそれはないよね。

「シャワーしてくる。大西さんも行ってきて」
「はい」

大西さんも釜山からの飛行機が着いた空港から直接ここへ来たので休んでいない。

ご飯はまた炊き上がっている。ししゃもを箱で買ってあったのを南蛮漬けにしてある。それをメモして置いてから私は部屋でシャワーを浴びた。

皆が出て行ってから30分くらいかな…どこまで行ったのかもわからない…考えないでおこう。そうじゃなくって…あと食材は何があったかな?みんなお腹いっぱいまで落ち着いて食べないまま活動しているから、普通にずっとお腹が減っているはずなんだ。

丁寧に髪を乾かしてから、ダイニングの冷蔵庫も覗こうと廊下を進むと、今夜はどこも電気が点いたままだ。

「お、玖未、どうした?」
「…お父さん、ここにいたの?」
「一本だけビール飲んでる。玖未は?」
「シャワーしてた…あと…ここの冷蔵庫の食材チェック…」
「そうか、そうか」
「あっ、ししゃもの南蛮漬けがあっちにあるよ?」
「それはこの半分のビールのつまみに最高だな。これを持って行く」

今夜は他の誰も飲んではいないだろう。お父さんも一本だけ。

誰も眠らない屋敷で寝ているのは灰谷兄妹だけだ。
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