彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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暗暗裏に進むのはどちらか 13

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「これ、どうだろう?玖未に似合いそうだ」

お父さんが手にしたのは、タックを施した立体的なボリューム袖が目を惹く五分袖ブラウス。きちんと詰まったネックの後ろはリボンで可愛らしさがプラスされている…今日のように髪をまとめているといいかもしれない。

コクン…

「3色全部」
「ありがとうございます」

全色ね…もう驚かないよ…それにいくつか私が欲しがった方が短時間で終了することも学習済み。

「これ…寒そうだけど…すごく可愛い」
「ワンピースか?」
「ヴィンテージライクな小花柄がポイントのキャミワンピースでございます。一枚でワンピースとしての着用以外にもTシャツやタンクトップ、デニムなどを重ねて様々なスタイリングをお楽しみ頂けます」
「…ミントグリーンにする」
「ピンクは?」
「いらない」
「ん。これに合う、その言ってるTシャツやカーディガンを一緒にもらう」
「…」

全色回避したはずが、全身コーディネートという技で跳ね返ってきた…お父さん、手強い…

私が前後Vネックの五分袖ニットの黒を選ぶと、お父さんが白、太郎がロイヤルブルー、次郎がラベンダーを選ぶ。

パフスリーブTシャツはコットン素材で一番着用頻度が高いかも…と、黒とネイビーを私が選ぶと、お父さんが同素材ロングワンピースを見つけて黒、太郎がブルーグレー、次郎がパープルを選ぶ。

太郎と次郎が、さっきから自然に参戦しているんだけど…

「あ、お父さん…あとこれだけいい?」
「いい。試着しろ」

目についたシフォンプリーツマキシスカートは裾に向かって消えるプリーツ加工ですごく可愛い…こういうの履いてみたかったんだ…

「お父さん、これで終わ…」
「これも玖未に似合う。着替えてみろ」

パタン…ふんわり揺れ光沢感のあるサテン素材マキシスカートを素早く手渡され試着室のドアが閉められた…もう服は十分だとはっきり伝えないと。渡されたスカートは履いて今度こそ

「お父さん、ありがと…これで…」
「ん、このサンダル履いてみろ。似合いそうだろ?」
「…もう…たくさんありがとう」
「今までは服な。ん、サンダル履け」

馬蹄モチーフのビジュー装飾が華やかなブラックサンダル。コルク調のウェッジソールは高過ぎず安定感があるって…違う、違う…

「どうだ?サイズ、いけるか?」
「いけるけど…買い物はこれで終了する」
「よし。地下に行くぞ」

そうだった…
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