彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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暗暗裏に進むのはどちらか 7

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野沢が電話する間に

「女の状況把握。両親や友人との距離を確認してから、そいつらが騒がないように落とす。女が組員の顔をどこまで覚えているかが分からねぇから由佐を動かす」

と伝える。

「由佐、若から至急の連絡です…ああ、もうその女は途中でも置いておいて…声の大きな女ですね…話せますか?」

野沢がしばらく待つ間に

「アクセス者のアカウント、全て押さえ終わりました」
「俺たちしばらくは順番に睡眠を取って、どちらが必ず新しいアカウントを監視するようにします」

森川兄弟が報告した。

「ん、頼む」


「はっ?絞め落とした?まあ、静かになればいいです。明日の始発で屋敷まで戻って下さい…8:16品川ですか。では屋敷でなく9時に会社で会いましょう」

その方が玖未の目がなくていいだろう。

神尾由佐かみおゆさ

俺と右京の同級生で須藤組員。須藤組員とは徹底して伏せつつ、隣県のみならず、西や北へもうろうろと出向いてはおかしな噂や怪しい動きにアンテナを張っている男だ。

「由佐に中山の周辺を洗わせる。絶対に顔が割れていないからな。そのあと直接女を落とすのか、女のアカウントを使って危険に晒させるのか…決める」
「「「はい」」」「「「承知」」」
「分かっているだろうが…もう一度言う。これは俺たちが日常的にやって来たことと変わりねぇ。玖未のことだからと変に構えんなよ?」
「「「「はいっ」」」」
「玖未の生活や気持ちに1ミリの影響も与えんな」
「「「「はいっ」」」」
「やりきるぞ」
「「「「はい」」」」

その声を聞きながら立ち上がると

「裏垢を早期に見つけてくれた二人には感謝する。これが終わったら…繁華街の焼き肉でいいか?」

森川兄弟を見た。二人は何時間も画面を見て張り詰めていたとは思えない爽やかな顔で

「若…肉…高い方の店でいいですか?」
「しかも食い放題」

と笑う。

「いい、玖未にも食わせたい。一緒に行く。そこまで休めねぇだろうが頼んだ」
「「はい」」
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