彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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暗暗裏に進むのはどちらか 6

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‘そんなわけないよ~私、被害者を知ってるんだよね。それだけなら可哀想で終わるけど、何と…その子、ヤクザの女だって~なんかウケる’

さっき読んだ続きは

ーーー自称‘女’じゃない?
ーーーヤクザもピンキリだよね
ーーーそれな。自称‘ヤクザ’っていうただのヤンキーチンピラ
ーーー不幸の星のもとに生まれし乙女かぁ

と続いていた。

‘それ、それ、ホントそれなのよね’
ーーーそこ強調?笑
ーーー人の不幸は蜜の味?
ーーー全く信憑性のないトピだな…
ーーーそういう下らない場に生きてるんだよ、僕らは

‘ホントのことだよ~私も一時施設にいたし、その子とヤクザの若様と一緒に食事したもん’
ーーーヤバッ
ーーーそれってキミ、大丈夫~?
ーーー大丈夫だよ…妄想の域を越えてはいない…

‘妄想…まだ言う?笑’
ーーー言う

‘その子のイニシャルはK.A.で23歳だよ。施設もバレてるし特定出来ちゃうかな?’
ーーー僕は若様の方に興味ある
ーーーそれはヤバイんじゃね?
ーーーだから裏で話してるのよぉ

‘なんだかんだ、みんなヤクザトーク好きなんだねぇ’
ーーーまだ引っ張ってんの?
ーーーおつかれおやすみzzzz

‘待って~若様の名前は…’

森川兄弟が止めたのがちょうどここ。

「クミの特定をやろうと思えば出来るところまでは出してる」
「これって組とか関係なく軽犯罪にかかるんですかね?まあ、そんな軽い処罰の対象で終わられては困りますが」

津川と大西が静かにイラついている。

「若、殺れと一言言ってもらえたら、今すぐ行きます」
「千田はたくがいるから、俺が行く」
「千田も津川さんも待って下さい。簡単に殺っては楽過ぎやしませんか?玖未さんのことを‘不幸に不幸が重なって’と隣で笑って見ていた同じくらいの期間は‘不幸’を実感して生きて欲しいものです」

後ろからの声でも野沢がスイッチを入れているのが分かる。

由佐ゆさは今どこだ?」
「西です。今夜が神戸か大阪か京都かまでは分かりませんが」
「戻せ」
「はい」
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