彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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光と影 7

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ホテル前に車が到着しても、俺たちをよく知るこのホテルでは須藤の車にむやみやたらと近づいて外からドアを開けたりはしない。前後の車から組員が降り、野沢に合図してから野沢が降り、そのあと野沢が後部座席ドアを開ける。

だが、今日は…見たことがあるということだろう。

野沢が降りた瞬間、ドタドタ、ドスコイが近づいてきて、ホテルスタッフと組員に制止させられた。

「あれ…痩せてないな…」

右京の呟きはもっともだ…

「砂糖は中毒になるって聞くからな…」

さらに呟く右京は、よほど嫌悪感があるのだろう。

「…痩せてても痩せてなくてもいいけど…何を怒っているんだろう…それがわからないな…」
「だよね、玖未ちゃん。そこもさ、玖未ちゃんの好きに聞いても大丈夫だよ。ただ絶対にアイツと二人にならないって約束して。トイレも、今日は何人か組員の奥さん連中がいるから誰かと一緒に行って」
「着替えに玖未が更衣室を使わなくていいように部屋も取ってある。そこのトイレを使うかだ。いいか?」
「ん」

外の騒ぎを見ながら短く返事した玖未のこめかみに唇を落とすと、野沢が開けたドアからゆっくりと地面に片足を下ろす。

「須藤さん、こんにちはっ」

そのまま玖未を振り返り

「あれ…必死の‘俺の招待アピール’だな。玖未、今日は社長と俺を呼ぶ奴はいねぇ。この意味が分かるな?」

そう確かめると玖未が無表情で応えた。

「分かるよ…若さん」
「最高だな、玖未…荒獅子が熱い」
「私も‘若さん’って呼んだ方がいい?」
「今夜のベッドで頼む」
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