彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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光と影 1

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到着した百貨店の駐車場も、以前のモールと同じような状態だった。

ペコリ…ペコリ…

「みんなこのあとプール?」
「ん」

そうだよね。買い物は早く終わらせよう。

「玖未ちゃん、早く終わらせてもプールの貸し切りは13時からだよ?」
「…む…悠仁…右京にバレてる…」
「玖未の表情が豊かになったってことだ。ますます可愛いってことだな」

そう言って私の腰を引き寄せた悠仁が一歩、歩き始めると周りも動く。少し前に歩く人もいて

「…どういうことかな?」

思わず呟いた。

「行く店は決まっている。あとで他も見ればいいがいつものブランドで揃えられるものは買う」
「玖未さん、須藤では親父も若も館ごと貸し切りなど一般の方を大きく巻き込んだ行動はされません。いくつかの決まった店に行くことで、警備もしやすくなっています。その店には人数的に入店制限がかけられる時もありますが、そこは館側、百貨店側に任せていますしごゆっくりお買い物を楽しんで下さい」
「今日は玖未ちゃんも一緒だって伝えてあるからレディースも充実させてくれていると思うよ?俺たちが行く時には、店にいつもはない物まですごい種類を用意してくれてるから。たまの買い出しだと向こうも分かっているからね」

ひとつ呟くと、悠仁、野沢さん、右京がたくさん教えてくれた。

「須藤様、いつもご利用ありがとうございます」
「今日は、あとでフロアを移動するかもしれないが構わないか?」
「ありがとうございます。どちらのフロアへもご案内可能でございます」

駐車場から館内へ入る場所で男女二人に迎えられた。

「玖未さん、こちらが外商、丹野さんです」
「須藤様を担当させて頂いております、丹野と申します。先日は須藤様…お父様の方から‘娘の部屋に’ということでご用命頂きましたので、本日お会い出来て嬉しく思います」
「…お父さんが…ラグとかのこと?ぁ…ラグとかですか?」
「はい」
「ありがとうございました…天野玖未です」
「今後は天野様のお買い物も担当させて頂きます」
「そちらは?」

丹野さんが丁寧に腰を折ったところで野沢さんが女性を声で指した。知らない人なのか…それは須藤では警戒対象だね。心の中でわかった風に頷く。
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