79 / 284
成長期と成長痛 14
しおりを挟む
右京の出来上がりスマイルはカッコいいのだろうけどちょっと怖い。それよりお腹と口と押さえて吐きそうなのかと思った時の表情の方が自然でイケメンだと思う。
「おーい、玖未ちゃん?」
「あ、っと…」
「玖未はビターカカオカフェラテですよ。やっぱりご一緒に注文されますか?」
ボーッと考えてた私の代わりに舞花が答えてくれたが、やって来た店員さんに
「ホット珈琲4つお願いします」
と野沢さんが注文している。
「玖未ちゃんはどれ?たくさんあるよね~アイスの方も見た?迷い中?」
「キャラメルバナナミルクも…気になる…」
何だか右京のおかげでゆっくりメニューが見られた。たまにしか来ないから迷っちゃう。
「キャラメルバナナミルクにする」
「オーケー」
舞花が店員さんにサッと注文してくれてから
「で?何がどうなってんの?」
と小声で私に聞いてくる。
「ケガして…不自由があるけど助けてもらってるよ」
「どうやったらあんなイケメン彼氏が出来るワケ?」
「…食堂のお客さんだよ」
「私、今の朱色ニットの人、めちゃくちゃ好みだ。紹介してよ」
右京…キラースマイル炸裂効果だよ…
「紹介って…うん…あとでね」
「ありがとう、玖未」
「それより、仕事辞めたの?」
「そうなの。前に会ったとき彼と別れたって言ってたでしょ?」
「うん」
「同じ職場でちょっと気まずくってね」
「そうなんだ。次は…探してるところ?」
「失業手当、失業保険って知ってる?」
「知らない」
舞花は丁寧にそれについて教えてくれる。
私はこれまでにも舞花にたくさんのことを教えてもらっているんだ。
「おーい、玖未ちゃん?」
「あ、っと…」
「玖未はビターカカオカフェラテですよ。やっぱりご一緒に注文されますか?」
ボーッと考えてた私の代わりに舞花が答えてくれたが、やって来た店員さんに
「ホット珈琲4つお願いします」
と野沢さんが注文している。
「玖未ちゃんはどれ?たくさんあるよね~アイスの方も見た?迷い中?」
「キャラメルバナナミルクも…気になる…」
何だか右京のおかげでゆっくりメニューが見られた。たまにしか来ないから迷っちゃう。
「キャラメルバナナミルクにする」
「オーケー」
舞花が店員さんにサッと注文してくれてから
「で?何がどうなってんの?」
と小声で私に聞いてくる。
「ケガして…不自由があるけど助けてもらってるよ」
「どうやったらあんなイケメン彼氏が出来るワケ?」
「…食堂のお客さんだよ」
「私、今の朱色ニットの人、めちゃくちゃ好みだ。紹介してよ」
右京…キラースマイル炸裂効果だよ…
「紹介って…うん…あとでね」
「ありがとう、玖未」
「それより、仕事辞めたの?」
「そうなの。前に会ったとき彼と別れたって言ってたでしょ?」
「うん」
「同じ職場でちょっと気まずくってね」
「そうなんだ。次は…探してるところ?」
「失業手当、失業保険って知ってる?」
「知らない」
舞花は丁寧にそれについて教えてくれる。
私はこれまでにも舞花にたくさんのことを教えてもらっているんだ。
80
お気に入りに追加
239
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
お隣さんはヤのつくご職業
古亜
恋愛
佐伯梓は、日々平穏に過ごしてきたOL。
残業から帰り夜食のカップ麺を食べていたら、突然壁に穴が空いた。
元々薄い壁だと思ってたけど、まさか人が飛んでくるなんて……ん?そもそも人が飛んでくるっておかしくない?それにお隣さんの顔、初めて見ましたがだいぶ強面でいらっしゃいますね。
……え、ちゃんとしたもん食え?
ちょ、冷蔵庫漁らないでくださいっ!!
ちょっとアホな社畜OLがヤクザさんとご飯を食べるラブコメ
建築基準法と物理法則なんて知りません
登場人物や団体の名称や設定は作者が適当に生み出したものであり、現実に類似のものがあったとしても一切関係ありません。
2020/5/26 完結
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる