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成長期と成長痛 14

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右京の出来上がりスマイルはカッコいいのだろうけどちょっと怖い。それよりお腹と口と押さえて吐きそうなのかと思った時の表情の方が自然でイケメンだと思う。

「おーい、玖未ちゃん?」
「あ、っと…」
「玖未はビターカカオカフェラテですよ。やっぱりご一緒に注文されますか?」

ボーッと考えてた私の代わりに舞花が答えてくれたが、やって来た店員さんに

「ホット珈琲4つお願いします」

と野沢さんが注文している。

「玖未ちゃんはどれ?たくさんあるよね~アイスの方も見た?迷い中?」
「キャラメルバナナミルクも…気になる…」

何だか右京のおかげでゆっくりメニューが見られた。たまにしか来ないから迷っちゃう。

「キャラメルバナナミルクにする」
「オーケー」

舞花が店員さんにサッと注文してくれてから

「で?何がどうなってんの?」

と小声で私に聞いてくる。

「ケガして…不自由があるけど助けてもらってるよ」
「どうやったらあんなイケメン彼氏が出来るワケ?」
「…食堂のお客さんだよ」
「私、今の朱色ニットの人、めちゃくちゃ好みだ。紹介してよ」

右京…キラースマイル炸裂効果だよ…

「紹介って…うん…あとでね」
「ありがとう、玖未」
「それより、仕事辞めたの?」
「そうなの。前に会ったとき彼と別れたって言ってたでしょ?」
「うん」
「同じ職場でちょっと気まずくってね」
「そうなんだ。次は…探してるところ?」
「失業手当、失業保険って知ってる?」
「知らない」

舞花は丁寧にそれについて教えてくれる。

私はこれまでにも舞花にたくさんのことを教えてもらっているんだ。
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