彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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仮定の真否 4

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「…話は長くなると思う」
「ん、いくらでも聞く」
「私たちは外した方がよろしいですか?」
「ぅうん…大丈夫…大丈夫なんだよね、悠仁?」
「大丈夫だ。野沢と右京も信頼出来る男だ」

コクン…

「先にゲンさんに電話する…」

これまでなら、これで精一杯だけど頼る相手には何でも分かるように説明しなくちゃ…おしゃべりな子どものように…

「ふーっ…」
「ゆっくりで大丈夫だよ、玖未ちゃん。はい、スマホ。俺たち3人と灰谷兄妹、里が登録してある。信頼して頼れる仲間ばかりだよ」
「…里?」
「まるに行っていた私の息子です。すぐ近くに住んでいますし、このマンションの下のコンビニでアルバイトをしているので、近々玖未さんに改めて紹介しますね」

コクン…やっぱりみんな説明が上手だ。私も…

「ぇっと…今日は月曜日で昨日が定休日で、だから前日の仕込みが出来てないから月曜日だけは少し早めに仕込みを…」

ふーっ…

「なるほど、今日はゲンさんがいつもより早く仕事を開始されるのですね」

コクン…

「…月曜日だけは奥さんが仕込みを一緒にする…もう電話します。長い話は…そのあと…先に休むって…」
「そうだな。玖未があってる。休むことは玖未が連絡するってのであってるが、昨日のことを説明出来るか?これだけのケガだ、今日だけの欠勤でなきゃ説明しなきゃいけねぇだろ?」
「…そうだよね」
「その部分は俺が伝えてやる。事実を伝えるか?他に理由を作ることも出来るぞ」

悠仁は私の手を擦りながらゆっくりと返事を待ち、右京は静かに空いた惣菜パックやお皿を重ね、野沢さんは丁寧に皮を剥いていたデコポンを食べやすく一房ずつに分けて私の前に置いた。

「事実で大丈夫…お願いしていい?」

襲われた、と自分で口にするのは難しいことだけど嘘を伝えるのも気が進まない。

「ん。もうひとつだけ先に聞く」
「うん」
「ゲンさんは玖未に対価を求めている相手ではないか?それによっちゃ…話は変わる。欠勤なんて話じゃなく玖未を救い出す対応をする」
「ゲンさんは大丈夫…そんなことない」
「よし、スピーカーで掛けろ。聞いていないと俺が代わるタイミングがわからねぇ」
「…スピーカー?」

わからないのでスマホを悠仁に渡すと、私に教えながら電話をかけてくれた。

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