彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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仮定の真否 1

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「私、このあとお友達と約束があるから、食べる前に先にいい?」

裕子さんはひとつの袋を指差して

「これは後で灰谷兄妹に届けてくれる?玖未さんの服とか、いろいろサイズを奈保さんに聞いたら、ここのおはぎを買って来てって頼まれたから。今は寝てると思うからお願いね」
「はい」
「玖未さんもよかったら、えーっと…袋が多くてわからないけれど同じように買ったのよ。美味しいから食べてみて」

さらに

「あっちにあるのが着替え。靴はパンプスなんかはサイズだけで選べないから買えてないけど、ショートブーツとスニーカーは調節出来るかと思って買ってあるし、これだけは見て、見て」

がさがさと何やら大きな袋から取り出した。

「じゃーん、ボアつきのサボサンダルで、ボアは取り外し可能なの。可愛いでしょ?」
「…ぇ?」

どうして…みんなこれを見ても普通にテーブルにご飯を並べてるの?

「玖未」

悠仁が私の髪を撫でて‘ん?’と言葉を促す。

「あの…裕子さん」
「はい?」
「…どーして…あ、すごく可愛いんですけど…あたたかそうで…」
「でしょ?」
「はい…でも…どーして4足も…あるのかな?」
「これでマンションをうろうろ、コンビニくらいまで行くでしょ?私は見たことないけれど、この上にルーフバルコニーがあるでしょ?外用には気分で2色置いておけば良くない?で、玖未さんに3足。それでですね、社長。私も1足もらっていいですか?」
「聞いたか、玖未?これくらい厚かましく生きて正解だ。玖未が3色選んでから1足やれ」

私は黒に白ボアを迷わず取ったあと、ベージュにショッキングピンクボアに手を伸ばしたけれど止めた。

「玖未、何で?」
「…可愛いと思ったけど…未知のカラー過ぎる…」

悠仁は私の手から黒を取り

「上のバルコニー用にすればチャレンジできるだろ?これも決まり。あとは?」

ベージュのもこっちに置いた。

「…裕子さん、どっちがいいですか?」
「いいの?」
「はい」
「じゃあ、遠慮なくパープルで。やったぁ、パープルにピンク、ゲット」
「裕子、それをいつどこで履くのですか?」
「家で近所はこれよ。スーパーくらい行けるわね」
「…」
「何よ、お兄ちゃん?40過ぎて…とか思ったでしょ?フンッ…玖未さん、お揃いを楽しみましょうね」

裕子さんはさっさと袋にそれを入れると‘またね’と帰って行った。
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