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諭し説き口説く 5

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毎回、日野貴明の方からかかって来ている電話は、2ヶ月に一度程度。

あれから日野貴明については再度調べた。

玖未の高校入学の保証人は父親がまだ生きていたにも関わらず施設長という部分は、当時すでに父親の社会的能力、生活能力、判断能力等が不十分とされていたため不審なことではないと判明した。

不審なのは父親が死んだ時だ。

親が亡くなっても支援制度はあるのだから高校退学などせず通えたはずなのに、退学も相続放棄も準備していたかのように早い時期に手続きされている。

「もう自立されているのに連絡というのは…わかりませんね」
「仮定は、15歳当時に日野の思うように動かされたってこと。資格を取って働くまではそれが続いていたと仮定していたけど、まだ連絡って何だ?」
「施設への寄付名簿には玖未さんの名前はなかったのと彼女の給料から考えて金銭目的ではないと思います」

二人の言う通りだ。

「会っているっていう裏が取れないのが幸いではあるが…メッセージも確かめる」
「はい」

すぐにメッセージアプリが画面に表示される。

「こっちは中山舞花だけか。見事に玖未ちゃんを調べたときに出てきた名前のみだな」
「日曜日に会う約束をされていますね」
「それは玖未がどうするか…どうしたいかだ」

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