彼の愛は不透明◆◆若頭からの愛は深く、底が見えない…沼愛◆◆ 【完結】

まぁ

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策を弄する 3

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さらさらのポニーテールを真っ直ぐに垂らして、ニコリともせずに会計をする玖未を見ながらビールを飲む。連れて帰りてぇ…

「この酢味噌あえ、美味しいです」

会計からカウンター内に戻って来た玖未に野沢が言うと

「玖未が材料を変えてよく作る」

ゲンさんが答えながら揚げたものを玖未に渡す。玖未がトンカツを切り、ゲンさんが米や味噌汁を入れ、小さな冷奴と漬物の小鉢が添えられたありふれた定食が目の前に置かれた時、店の電話が鳴った。

「はい、まるです…大丈夫です…わかりました、お願いします」

短い電話を終えた玖未はチラッと時計を見て

「和風サンドでいいですか?」
「いい」

ゲンさんとまた短いやり取りをする。俺もそう話さないが、最低限過ぎるやり取りはどうしてだ?すぐにまた別々に動くカーキ色のエプロン姿の二人の動きは、ある意味…華麗な動きとも言えるな。

「ここ、サンドイッチメニューがあるの?」

何やらフライパンで焼いてからパンを出した玖未に右京が聞く。

「…ご近所用です」
「はっ?こんな時間に配達すんのか?危ないだろ」

俺の言葉に手を止めた玖未が、また真っ直ぐ俺を見た…いい目だ。

「皆さん、取りに来られます」
「ん、ならいい。こんな時間の繁華街にろくな奴はいないからな」
「…誰が言ってんだ?」

眉間にシワを寄せたゲンさんの視線が俺に刺さった。何とでも言え、玖未は危ない。


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