甘い支配の始まり~愛に従え 愛に身を委ねろ~【完結】

まぁ

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sweet rulers*甘い支配者達

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「また舐めた…」

 呆れたように…でも笑っている紫乃はやっぱり可愛らしい。

「明日うちの実家では舐めないでよ?」
「…」
「何で…そこで考えるん?」

 口内に彼女の指を残して舌を這わせながら考えているとバレているらしい。チューッと指を吸ってから解放すると

「多分大丈夫だ」
「多分?」
「前に見せてくれただろ?2匹のチワワ」
「うん」
「あれが紫乃に寄ってきて紫乃が抱いている姿を想像すると…可愛らし過ぎて興奮する…」
「想像で興奮…」
「そこで2匹が紫乃をペロッとしてみろ…つられるかもな…」
「…アカン人やん…それ」
「その‘アカン人’のこと好き?」

 向かい合い、額をコツンと合わせるといつもと違うメイクの匂いがする。すぐ風呂だな…

「好きじゃなくって大好きなのは…なぜでしょう?最初から…全部壱が考えたシナリオ通りに…私は動かされた?」
「俺が紫乃に動かされたんだ」

 そう言い彼女の鼻先にチュッとキスする。

「紫乃が俺を動かす…常にな…今もそう…」

 紫乃自身がわかっていない魅力…わかっていないからこそ、自然な可愛らしさ、押しつけがましくない堅実さが次々に出てくるのだろう。

 ペロッと鼻先を舐めると

「っ…これを私が壱にさせているっておかしくない?」
「紫乃に誘われてしてる…誰にも何にも…こんな風に舐めたい食べたいとは思わない。今までもこれからも」

 首をすくめた紫乃が真っ赤になる。

「今の…赤くなるところあったか?」
「…だって…私だけって…」
「そんな当たり前のことで照れてんの?」
「照れてないよっ…幸せを感じてるの」
「二人で二人の幸せを作り続ける…そう言ったのを二人で実践中。俺たち優秀な婚約者だな、紫乃」
「うん…壱、ずっとずーっと…よろしくお願いします」

 紫乃はそう言うと目礼するように視線を落とす。その頬を手のひらで包むと優しく甘い口づけを交わした。


 [本編完結] 番外編へ…
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