甘い支配の始まり～愛に従え　愛に身を委ねろ～【完結】

まぁ

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follow your heart*自分の心に従え

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　壱との生活にもすっかり慣れてきた。起きてから、仕事を挟んで寝るまでのペースがしっかり出来ているし体調もいい。

　低気圧頭痛がある私は、去年のこの時期は非常につらかった。

　でも今年は梅雨入りしたにも関わらず、外に出ることが少ないからか立ち仕事でなくなったからか頭痛の回数が少ないように思う。もちろん室内でも頭痛は起こるし鎮痛剤を飲む日はあるけれど、回数が減って今年はマシだ。

　寝つきが悪い日は、たいてい征二と瑠璃子のことを思い出す日。

　それでも寝なきゃと思うと

　‘…また可愛らしく笑えよ、な？一人で頑張らなくても俺が助けてやる。どんな現実が突き付けられても、お前を今以上に沈ませることはない。今がどん底だ…踏ん張れ、紫乃。ここからは俺が引き上げてやる…’

　と、あの日の壱の言葉に安心して眠りにつく。そして朝、その壱を起こすのだから好きにならないはずがない。

　でも人ってわからないものだから…傷つくことのない今のままがいいとズルくて楽な考えに落ち着いてしまう。

　美味しい朝食を作ってくれて、私のために何かをしたいから…と言う彼を信じても大丈夫だろうか？

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