甘い支配の始まり~愛に従え 愛に身を委ねろ~【完結】

まぁ

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who they really are and he really is*彼らの本性と彼の本性

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「電話で良かったな。こいつキレたらヤバそうだ」

 奴の大きな声に紫乃が微かに表情を強ばらせたので、耳元で囁く。

 その前に耳で感じたか?

 くすぐったいだけか?

 くすぐったいのは感じるのと紙一重…と思ったので唇で僅かに彼女の耳に触れると…甘い。

 おかしいよな?味は舌で感じるんじゃないのか?

 俺がそう思う間にも紫乃は頑張り、繋いだ彼女の手のひらが汗ばんできた…舐めたい…

「気持ち悪いよ…こんな近くで浮気する人…すごく気持ち悪い」

 その通り。

 ‘紫乃、気持ち悪いは取り消せよ’
「…」
 ‘紫乃が好きで付き合って…瑠璃子にも誘われて…男ならそれくらいあるだろ?なぁ、今夜行くから。弁当は買ってってやる’

 何がそれくらいだ。弁当は買ってってやる?何様目線だ?胸糞悪い。

「いらない…もう来ないで。もう付き合えないから」
 ‘はぁ?別れるってこと?’

 聞き直すことか?当然だろ。

「そう」
 ‘無理’
「どうして?瑠璃子がいるでしょ?」
 ‘紫乃と瑠璃子は別人だろ?’

 こいつマジでヤバそうだな。

 電話ではこれ以上無駄だと思い通話は切ったが、このあとどう接触してくるかがわからない。

 さて、紫乃をどう守りながら俺のモノにするかな…
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