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part 17-16
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「皆、龍之介が来るって知ってたの?」
「知らない、知らない。ボクたちもさっきまで知らなかった」
舞生さんが店内を見渡して、組員さんたちに軽く手を上げながら応えてくれる。
「矢口」
「はい」
龍之介だけはカウンターの中のままなんだけど矢口くんを呼び
「何を練習中だ?」
と聞いた。何のことか分からないけれど、私は彼女達のグラスを片付け始める。
「ウイスキーサワーです」
「ん、それを1杯飲んで帰る」
「はい」
カウンターの崎さんの隣に座った龍之介と入れ違いに戻って来た空雅さんと視線が合うと
「矢口がカクテルのシェイカーを振る練習をしてるんだよ。龍はそれに1杯付き合ってから帰るってこと」
と教えてくれた。
「紗栄子さん、私はレモンティーをお願いします」
「ボクにはカフェモカをデコ増量でお願いします」
「デコ増量…オーナーの許可をもらってください」
「却下」
「ヒェッ…酷い夫婦だねぇ、崎さん?」
「そうか?息ピッタリじゃねぇか」
藤堂がカウンターを固めたからか、店内にいた組員さんと芦田さんが店を出る。きっと表や裏を見回りに行ったんだね。
私の日常、私と龍之介の日常はたくさんの人に支えられている。
「知らない、知らない。ボクたちもさっきまで知らなかった」
舞生さんが店内を見渡して、組員さんたちに軽く手を上げながら応えてくれる。
「矢口」
「はい」
龍之介だけはカウンターの中のままなんだけど矢口くんを呼び
「何を練習中だ?」
と聞いた。何のことか分からないけれど、私は彼女達のグラスを片付け始める。
「ウイスキーサワーです」
「ん、それを1杯飲んで帰る」
「はい」
カウンターの崎さんの隣に座った龍之介と入れ違いに戻って来た空雅さんと視線が合うと
「矢口がカクテルのシェイカーを振る練習をしてるんだよ。龍はそれに1杯付き合ってから帰るってこと」
と教えてくれた。
「紗栄子さん、私はレモンティーをお願いします」
「ボクにはカフェモカをデコ増量でお願いします」
「デコ増量…オーナーの許可をもらってください」
「却下」
「ヒェッ…酷い夫婦だねぇ、崎さん?」
「そうか?息ピッタリじゃねぇか」
藤堂がカウンターを固めたからか、店内にいた組員さんと芦田さんが店を出る。きっと表や裏を見回りに行ったんだね。
私の日常、私と龍之介の日常はたくさんの人に支えられている。
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