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平和への使者
4話 いじめのいじめ
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次の日になった、今日は火曜日、今週も始まったばかり、昨日、ユウキに私が世界を救うなんて言われたたけど、現実の中学生は毎週、
毎週、同じことの繰り返し、本当にため息が出る、そんなことを考えながら、
教室に入ったら、ユウキが笑顔で大声で
「マリちゃ~ん、おはよう。」
クラス中、なにマリにあいさつなんかしてるのといった顔でこちらを見ている、
マリはユウキに近づいて小声で
「ユウキくん、私に話しかけないで」
ユウキは首をかしげ
「なんで?」
「目立つと私が困るの」
「なんで?」
「だから、いじめられるのよ、目立つと」
ユウキはマリがこんなことで悩んでいるとは悲しいと思った。
ユウキはマリの立場が改善されるのにはどうしたらよいか考えた。
そして、ある行動に出ることにした。学校が終わり、ユウキは動き出した。
本当はマリと毎日帰りたいところだが、彼女自身が自分の力で、
いつ、いかなる時でも対応できる人に成長してもらわないといけないと考えていたからである。
キーマンはやはりスミコ、この子を何とかすれば、マリの立場もよくなるはずだ。
スミコは学校の近くからバスに乗り30分程度のところに住んでいる、
しかし今日は近くの喫茶店に入っていった。
「お~来た、スミコちゃん」
高校生だろうか4人ぐらいの女生徒がスミコを睨んで話している。
ユウキはお店の中の離れたところから、状況を観察していた。
「スミコちゃん、今日はどうしたの、約束した時間より遅いじゃない」
「すみません、学校がいつもより時間がかかって」
「あんたさあ、学校じゃあ、随分、えらそうにしているんだね。うちのさあ、妹がさ、随分な目にあわされてるみたいじゃない」
スミコはだまってそこに立たされていた。
「どれだけたくさんの人に迷惑かけていると思っているのよ。
今ここで謝まりなよ、ああそうだ、いいこと思いついた。
全く反省してないようだから、しばらくは私らのさあ、パシリになりなよ」
「もういい加減にしてくださいよ。毎日、毎日。この前も謝ったじゃないですか。
それにパシリになんか、なりませんよ、ワタシ」
「は?何言ってんのこいつ、生意気なんだよ」
店の中だと目立ちすぎると思ったのか、女子高生の一人が立ち上がって
「出るよ」
そう言ってスミコは一緒に連れていかれてしまった。ユウキはその後をつけた。
どうやら、人気のないところに連れていかれそうだ。
しばらくして、近くの公園に着いた、あたりはもう薄暗くなってきた。
ここで、ユウキはひらめいた。マリを呼んでスミコを助けさせようと、すぐにマリに電話した。
「あ、マリちゃん、今さ、フラワー公園にいるんだけど、ちょっと帰りに寄ってくれないかな」
「何?急に私もう家の近くなんだけど、なんで公園に行かなくちゃいけないの」
「マリちゃんのクラスの子が大変なんだよ。とにかく急いで来て、来てくれたら、
マリちゃんが苦手な英語をいっぱい教えてあげるから」
マリは近くの高校にはクラスメイトのほとんどが行くため、
町からだいぶ離れた私立の進学校を受験する予定だったが、
どうしても英語の点数が上がらず悩んでいた。
そこでしぶしぶ
「わかったわよ。行くだけでいいのね。絶対に英語を教えてよ、約束だからね」
「了解!」
ユウキは木陰からスミコたちの様子を観察しながら、マリの到着を待った。
しかし、なにやら呑気に待っていられる状態ではなくなってきた。
「アヤコさん、連れてきましたよ。この生意気な中坊を」
アヤコというのはどうやら、高校で、リーダー的存在の女子生徒らしい。
「あんまりさあ、こんなところでさ、こんなことはしたくないんだけどさ、あんたのせいでたくさんの子がさ、苦しんでいるってきいてね」
「なんのことですか、私は学校でそんなこと何もしてませんよ」
スミコは自分ではいじめをやっている自覚がないのだ。
だが、実際にマリをはじめ、何人かの子がたしかにいじめにあっている。
「おまえさ、その性格なんとかならないのか」
何のこと?といった顔でスミコはアヤコを睨んだ。
「は~、お前さ、臭いし、汚いし、見た目も乞食みたいだな、それにお前ほんとに女か?
だせ~髪型しやがって」
アヤコが言い放った、スミコは自分がバカにされたことに腹を立て
「何なの、その言い方、私をバカにして楽しんでるの、大勢で私をこんなところまで連れてきて」
強い口調でどなった。アヤコをはじめ、女子高生4人もクスクスと笑っていた。
「私はそんな汚い女じゃないし、髪型だって普通よ」
また、笑われた。
スミコはなぜみんなが私をこんなに笑っているのか、だんだん、自分がいじめられているのかと考えた。しばらくしてアヤコが
「どうだい、腹が立つだろ、大声だしちゃってさ」
「当たり前でしょ」
「あんたさ、まだわからないのかい? 今、言った言葉はあんたが、毎日、いじめている子に言っている言葉だよ」
スミコは首をかしげて、確かに自分はそんな悪気があっていった言葉ではなかったから、
あまり気にしていなかったが、確かにいつもそんなことを言ってしまっている。
「全くバカな子だよね、自分が言われてみて初めて気が付くなんてさ」
スミコは黙って聞いていた。
「だけどさ、あんたは、長いこと、この言葉の暴力をしてきたんだからね。
私としちゃ、全く反省しないあんたをこのまま、ただで帰すつもりはないよ」
毎週、同じことの繰り返し、本当にため息が出る、そんなことを考えながら、
教室に入ったら、ユウキが笑顔で大声で
「マリちゃ~ん、おはよう。」
クラス中、なにマリにあいさつなんかしてるのといった顔でこちらを見ている、
マリはユウキに近づいて小声で
「ユウキくん、私に話しかけないで」
ユウキは首をかしげ
「なんで?」
「目立つと私が困るの」
「なんで?」
「だから、いじめられるのよ、目立つと」
ユウキはマリがこんなことで悩んでいるとは悲しいと思った。
ユウキはマリの立場が改善されるのにはどうしたらよいか考えた。
そして、ある行動に出ることにした。学校が終わり、ユウキは動き出した。
本当はマリと毎日帰りたいところだが、彼女自身が自分の力で、
いつ、いかなる時でも対応できる人に成長してもらわないといけないと考えていたからである。
キーマンはやはりスミコ、この子を何とかすれば、マリの立場もよくなるはずだ。
スミコは学校の近くからバスに乗り30分程度のところに住んでいる、
しかし今日は近くの喫茶店に入っていった。
「お~来た、スミコちゃん」
高校生だろうか4人ぐらいの女生徒がスミコを睨んで話している。
ユウキはお店の中の離れたところから、状況を観察していた。
「スミコちゃん、今日はどうしたの、約束した時間より遅いじゃない」
「すみません、学校がいつもより時間がかかって」
「あんたさあ、学校じゃあ、随分、えらそうにしているんだね。うちのさあ、妹がさ、随分な目にあわされてるみたいじゃない」
スミコはだまってそこに立たされていた。
「どれだけたくさんの人に迷惑かけていると思っているのよ。
今ここで謝まりなよ、ああそうだ、いいこと思いついた。
全く反省してないようだから、しばらくは私らのさあ、パシリになりなよ」
「もういい加減にしてくださいよ。毎日、毎日。この前も謝ったじゃないですか。
それにパシリになんか、なりませんよ、ワタシ」
「は?何言ってんのこいつ、生意気なんだよ」
店の中だと目立ちすぎると思ったのか、女子高生の一人が立ち上がって
「出るよ」
そう言ってスミコは一緒に連れていかれてしまった。ユウキはその後をつけた。
どうやら、人気のないところに連れていかれそうだ。
しばらくして、近くの公園に着いた、あたりはもう薄暗くなってきた。
ここで、ユウキはひらめいた。マリを呼んでスミコを助けさせようと、すぐにマリに電話した。
「あ、マリちゃん、今さ、フラワー公園にいるんだけど、ちょっと帰りに寄ってくれないかな」
「何?急に私もう家の近くなんだけど、なんで公園に行かなくちゃいけないの」
「マリちゃんのクラスの子が大変なんだよ。とにかく急いで来て、来てくれたら、
マリちゃんが苦手な英語をいっぱい教えてあげるから」
マリは近くの高校にはクラスメイトのほとんどが行くため、
町からだいぶ離れた私立の進学校を受験する予定だったが、
どうしても英語の点数が上がらず悩んでいた。
そこでしぶしぶ
「わかったわよ。行くだけでいいのね。絶対に英語を教えてよ、約束だからね」
「了解!」
ユウキは木陰からスミコたちの様子を観察しながら、マリの到着を待った。
しかし、なにやら呑気に待っていられる状態ではなくなってきた。
「アヤコさん、連れてきましたよ。この生意気な中坊を」
アヤコというのはどうやら、高校で、リーダー的存在の女子生徒らしい。
「あんまりさあ、こんなところでさ、こんなことはしたくないんだけどさ、あんたのせいでたくさんの子がさ、苦しんでいるってきいてね」
「なんのことですか、私は学校でそんなこと何もしてませんよ」
スミコは自分ではいじめをやっている自覚がないのだ。
だが、実際にマリをはじめ、何人かの子がたしかにいじめにあっている。
「おまえさ、その性格なんとかならないのか」
何のこと?といった顔でスミコはアヤコを睨んだ。
「は~、お前さ、臭いし、汚いし、見た目も乞食みたいだな、それにお前ほんとに女か?
だせ~髪型しやがって」
アヤコが言い放った、スミコは自分がバカにされたことに腹を立て
「何なの、その言い方、私をバカにして楽しんでるの、大勢で私をこんなところまで連れてきて」
強い口調でどなった。アヤコをはじめ、女子高生4人もクスクスと笑っていた。
「私はそんな汚い女じゃないし、髪型だって普通よ」
また、笑われた。
スミコはなぜみんなが私をこんなに笑っているのか、だんだん、自分がいじめられているのかと考えた。しばらくしてアヤコが
「どうだい、腹が立つだろ、大声だしちゃってさ」
「当たり前でしょ」
「あんたさ、まだわからないのかい? 今、言った言葉はあんたが、毎日、いじめている子に言っている言葉だよ」
スミコは首をかしげて、確かに自分はそんな悪気があっていった言葉ではなかったから、
あまり気にしていなかったが、確かにいつもそんなことを言ってしまっている。
「全くバカな子だよね、自分が言われてみて初めて気が付くなんてさ」
スミコは黙って聞いていた。
「だけどさ、あんたは、長いこと、この言葉の暴力をしてきたんだからね。
私としちゃ、全く反省しないあんたをこのまま、ただで帰すつもりはないよ」
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