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同窓会の知らせ
しおりを挟む出勤の電車に揺られていると、お母さんからメッセージが送られてくる。
朝早くから連絡してくるなんて珍しいな。
何かあったのかな?
メッセージを確認すると、高校の時の同窓会が開かれると言う内容が書かれた招待所の写真が添付させていた。
高校の同窓会……。
正直言って参加なんて絶対にしたくない。
だって私は…高校の時に理由も分からないまま虐められていたから。
親にはどうにかお金を工面してもらって進学した高校だから、虐められているから辞めたいなんて言えなくて、地獄の日々を送った。
でも、高校を卒業してすぐに異世界に召喚されて、聖女の使命を果たせと言われて魔王討伐の冒険に出された時の方が壮絶だったかも…。
文化も違うし知り合いもいないし、オマケに魔物と戦って殺して捌いて…。
色々あったなぁ…。
貴族のご令嬢達に絡まれたり、その親の貴族から色々言われたり…。
でも私もなんだかそれに慣れてきて、帰る頃には言い返せるようになったんだよね。
というか、生き死にかかった戦いしてる事より怖いものなんてないし、ただ喚いてる人達の事なんて虫が鳴いてるくらいのものだし。
異世界召喚されて唯一良かった思い出と言えば、一緒に冒険した勇者達が優しくて毎日楽しかったことかな。
まぁ、そのおかげでご令嬢達からやっかみを買ったんですけどね。
今更だけど、みんな元気かなぁ。
魔王を倒して国に報告すれば、私はすぐにお役目ゴメンで現代に還されちゃったから皆と十分にお別れの挨拶が出来なかったしなぁ。
戻って来れば何故か召喚された時の年齢に戻っていて、そのまま大学に通うことになったっけ。
大学では異世界に行ったおかげか、性格もそれなりに明るくなって友達が出来て楽しいキャンパスライフを送れたんだよね。
でも高校の同窓会かぁ。
どうせなら大学の同窓会がいいな。
欲を言うなら勇者パーティのみんなと同窓会したい。
まぁ、無理なのはわかっているけどね。
流石に異世界に行ったり出来ないし、方法も分からないもんね。
とりあえず、今日も仕事しよ。
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