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本当に幸せです
しおりを挟む翌日、私と両親は王城へ招かれ、正式にフリードリッヒ殿下と婚約を結んだ。
婚約を結んでからは、私達家族の住居をトルーアへ移したり、フリードリッヒ様改め、フリードと同じ学校へ通う為に編入手続きを取ったりと慌ただしい日が続いたが、今では落ち着いて穏やかな日々を過ごしている。
学校の帰り道は、フリードと並んで手を繋いで歩くのが当たり前になってきた頃、ふと去年の今頃の自分を思い返す。
毎日エーリッヒ様に意味のわからない用事で呼び出され、ことある事に皇后陛下から小言を言われていた。
それに、エーリッヒ様からは冷たい態度を取られていたので、パーティの席などではいつも周りから陰口を叩かれていたっけ。
あの時は毎日、"婚約破棄が出来ますように"って、神様にお祈りしていた。
まさか本当にその願いがかなって、あの時とは比べ物にならないほど充実した日々を送れてるなんて、あの時の私は想像もしていなかった。
だけど、それもこれも、全て隣にいるフリードのおかげだ。
「ん?どうかしたの、アリア?」
フリードの事をじっと見ていると、それに気付いたフリードが首を傾げる。
「ううん。ただ、フリードと一緒に居られてすごく幸せだなって思ってただけ」
「それなら僕も常に思ってるよ。愛しいアリアといつも一緒に居られて、僕は本当に幸せ者だってね」
「うーん…多分私の方が幸せ者だと思うな」
だって、婚約解消も出来て、隣国で素敵な出会いにも恵まれたのだもの。
「フリード、大好きだよ。私と出会ってくれてありがとう」
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