魂つなぐ転移世界 ~私の平穏は何処なのでしょう?~

蒼劉

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四章 9歳(色々制限中・・・)

即落ち2コマとかってこんな感じなのでしょうか?

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フィアさんのお付きのメイド達はあちゃ~って感じで、
私達は笑顔のまま固まっていました。
えと、あれ?気のせいかな?
外見からかけ離れた言葉が出てきたような気がしたけど。

「んだども、エルっちはえれーお澄ましできるんだな~。
 うちはもうあれ以上はえらぐでさ~、いっぱいっぱいでよ?
 ほがの人さいる時だど、どうしてもかでぐるじい言葉ばっがで「しょ、少々お待ちください!」」

フィアさんのメイドで一番年上っぽいエルフの人が慌ててフィアさんを部屋の隅に連れていきます。
・・・えと、何処の訛りだろう?
・・・色んなものが混ざって化学反応起こしてる感じだけど。

そんなことを考えていると、部屋の隅にいた二人が戻ってきました。
フィアさんはしょんぼりしてますね。

「失礼しました。
 お嬢様は言葉を崩されると少々訛りが入ってしまいます。
 ある程度の訛りについては目を瞑っていただけると」

そうメイドの方が言いますが・・・

「え、ええ。
 それは構いませんが・・・少々?」

「少々です」

にっこり返されてしまった。
あれで少々か~・・・何となくこの人アレッサと同じ匂いがする。

「う~ん・・・」

訛りだとエルっちとかかなり砕けた感じだったよね。
訛ってると流石に判らないから、堅苦しくなく標準語は喋れるのかな。
それなら、普通の同年代の話し方で話してもらう方が楽かもしれませんね~。

「あ、あの、やっぱり、きちんとしたほうがよいでしょうか?」

フィアさんが不安そうに指をつんつんしながら聞いてきます。
鼻血でそ・・・じゃなくて、いっそ呼び捨てでおねしゃっす!

「えっとですね、問題はない・・・じゃないか、
 訛りは流石に私が理解できないので、標準語で話すことはできますか?
 あと、エルっちと呼んでくださるようですので、
 いっそお互い呼び捨てで呼び合うのもいいなと思っていた所です」

そう伝えると、不安そうな泣きそうな表情から一気に明るくなりました。

「そうね!
 じゃあ、私はエルっちって呼ばせてもらうね」

おぅふ・・・かわええな~。

「ええ、よろしくフィア!
 あっと、そういえばお互い傍仕えの紹介がまだでしたね。
 此方からアレッサ、クラリス、ソフィアです。
 ソフィアは私の傍仕えですが、少し特殊なようで伯爵令嬢になります」

「アレッサです。
 エルフリーナ様の傍仕えとして、共に行動しております。
 よろしくお願いいたします」

「クラリスです。
 エルフリーナ様の傍仕え兼講師として仕えております。
 よろしくお願いいたします」

「ソフィアです。
 エルフリーナ様の傍仕えとして”何時も”傍におります。
 伯爵令嬢という立場ではありますが、
 エルフリーナ様のメイドとして学園でも”常に”お傍で務めさせていただきます」

うん?ソフィア何か牽制?というかマウント取ろうとしてる?
何か何時もとか常にとかが強調されてたような?
こっちをチラチラ見てるけど、なんだろう?

「よろしくお願いいたします。
 では、此方も。
 エルザ、カイナ、フローラです」

「エルザです。
 アレスフィア様の傍仕えとして、共に行動しております。
 よろしくお願いいたします」

一番年上っぽい金髪を腰辺りまで伸ばしたエルフさんですね。
綺麗で凄く落ち着いた感じの人です。
お胸はアレッサと同じぐらいでしょうか。

「カイナです。
 エルザ同様、アレスフィア様の傍仕えとして、共に行動しております。
 よろしくお願いいたします」

黒髪を肩口で切りそろえている可愛い系のヒューマンで
20歳行くかどうかの年齢に見えます。
お胸は普通で、由香さんよりちょいあるぐらいかな?

「フローラです。
 アレスフィア様の傍仕えといいますか、護衛に近いです。
 よろしくお願いいたします」

茶髪でカイナさんより少し短めの
ちょっとボーイッシュでキリっとしたカッコいい系ドワーフでしょうか?
背は私と同じぐらいの130辺り?で年齢はよくわからないですが、
何となくカイナさんと同じぐらいの年齢かな?
フローラさんだけ武具を付けてるのは護衛だからか。
でもフローラって名前だけ聞くと
ドラゴンがクエストする5なやつを思い浮かべますね。
それから考えると違和感半端ないですが。
お胸?防具で見えませんが、聞いちゃダメだと思います。

「皆さんよろしくお願いいたします」

「そういえば、ソフィア様はエルっちと学園で一緒に
 行動できるようなことを言われていましたが、
 私達と同じ年なのでしょうか?
 それにしては・・・色々羨ましい感じですが」

フィアはソフィアを見ながら(視線はある部分で固定されてますが)
そう言います。

「ソフィアは来年から学園に通うことになっています。
 私達が入学する際は最上級生なので、
 その年だけ一緒に行動できます。
 ね、ソフィア」

「はい、2年お傍を離れるのは本当に不本意ですが、
 最後の1年はご一緒できるということで、
 本当に不本意ですが来年から入学することになります。
 不本意ですが」

どんだけ不満なんだ。

「ですが!
 最後の1年はエル様の傍で色々な事からお守りするんです!
 そして”二人で”一緒に色々行動するんです」

何故に二人でを強調した?
え~っと・・・反応に困っているとフィアが

「ソフィア様は来年学園ということは、私よりお姉さんなのですね。
 是非私が学園に行ったとき、色々教えていただきたいです」

前のめり気味にそういいます。
何かフィアが尻尾をちぎれんばかりに振る子犬に見えました。
ソフィアがちょっと押されてますね。

「え?あ、そ、そうですね。
 ・・・あ、ちが!?
 いえ、違わないんですけど!
 えっと・・・
 わ、私のこともソフィアで構いませんわ!」

ん~ツンデレ?
ソフィア、キャラ崩壊してない?
皆困惑してるよ?

「はい!
 じゃあ、ソフィアお姉ちゃん?」

「!?」

あ、陥落した。
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