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三章 8歳(未発見ダンジョン探索開始?)

ついに屋敷へ帰還です

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「この大きさで、この外皮だとエル達だと解体は難しそうだね。
 此方で解体して買い取るから、これも暫く待ってくれるかい?」

周りを見回しますが、皆問題無さそうですね。

「えと・・・はい、問題ありません。
 他にも解体できてない魔物はありますが、
 それは解体の練習で使わせてもらおうと思いますので、
 そちらは此方で持っておきます」

「ああ、判ったよ。
 じゃあ、後は武具だね」

「はい、では武具を出しますね」

魔石と同じように皆順に出していきます。
私がフロアボスの武具を出したらお父様達が驚いています。

「これはまた・・・一番目に付くのは刀に鎧一式か・・・。
 刀は魔力が通るみたいだから、エルが使った方が良さそうだね。
 防具は・・・エルだと動きづらいか。
 エル達で使わないならこちらで預かろうかな」

「はい、刀は使おうかどうしようか迷ってましたが、使ってみることにします。
 防具は私のスタイルにあいそうに、ないので、そちらはお願いします」

「判ったよ。
 他は・・・うん、魔石を4つ以上付けれるもの以外は
 オークションか何かで売りに出そう。
 どれ位で取引されるか判らないから、此方も暫く掛かるけどいいかい?」

「はい、時間が掛かっても大丈夫です。
 ガルフ様方に渡すお金にもなるので、
 出来るだけ高く買い取って貰える方法でお願いします」

「ああ、今はどれ位になるかはわからないが、
 出来るだけいい方向になるよう約束しよう。
 これぐらいかな?」

「そうですね。
 後は木材とかありますが、これは必要な時に出しますね」

「判った。
 じゃあ、エル達も疲れただろう?
 今日は宿の方を確保しているから、皆ゆっくり休みなさい」

「ありがとうございます。
 では明日屋敷に帰る前に挨拶に伺いますね」

「ああ、ゆっくりお休み」

そう言ってお父様が私の頭を撫でてくれます。
そしてお母様が私を下に卸して、抱きしめてくれます。
うう、今日はいい日だ!

そしてお父様とお母様を見送った後、
私達は宿の方へ向かいました。
スキップしてたのは秘密です。

・・・

ゆっくり休んだ翌日、私達はお父様達に移動の挨拶に伺う。

「お父様、お母様、おはようございます」

「エル、おはよう」
「エル、おはようございます」

「私達はこれから屋敷の方へ移動します。
 何か必要なことはありますか?」

「私の方は特には無いかな。
 小規模とはいえダンジョンを攻略したんだから、
 ゆっくり休みなさい」

「そうですね、私の方からも特にはありません。
 ただ、ゆっくり休むことも大事ですが、
 淑女教育はきちんと受けるように。
 あと、ダンジョン等に入るなどはいけませんよ?」

「わ、判っています。
 今日までは戻ってゆっくり休みます。
 明日以降はきちんと勉強等を進めます。
 ああ、屋敷の客間は利用しても良いですか?
 ガルフ様方に泊まっていただいて、
 明日以降に今回の報酬や今後の契約等の話を少し進めておきたいのですが」

「ああ、自由にしていいよ。
 マーガレット、よろしく頼むよ」

お父様がそう言うと、メイド長が礼をします。
綺麗ですね・・・本当に何で伯爵夫人がメイド長やってるんでしょう?

「アレッサ、クラリスを振り回すエルです。
 一時的にマーガレットもエルの淑女教育に参加をお願いします。
 ソフィアの事も見れますから、マーガレットもそちらの方がいいでしょう」

「奥様、お気遣いありがとうございます。
 喜んで参加させていただきます」

メイド長がソフィアを見ながら嬉しそうにしています。
ソフィアも嬉しそうですね・・・こっちは絶望感半端ないというのに。
まあいいです、戻れば弟成分を吸収できるのですよ~♪

「エル、ランハートと遊ぶのは構いませんが、
 あまり無茶をさせないようにしてくださいね?
 あの子はエルのように鍛錬は未だ行っていませんから」

「ちょ、ちょっと抱き着いたりすることはあるかもしれませんが、
 無茶なんてさせません!
 きっとランハートも喜んでいるはずです・・・多分」

「ふぅ・・・いいですか?
 くれぐれも・・・く・れ・ぐ・れ・も!
 ランハートの迷惑になるようなことはしないように!
 抱き着いて振り回したり、離れなかったり我を忘れたりしないように!」

「大丈夫です!
 お母様、流石に弟の邪魔をするようなことはしませんよ」

全く何を言っているんですかね、お母様は。
私がそんなことをするわけないじゃないですか。

「・・・アレッサ、クラリス。
 しっかりお願いします」

「「はい、判りました。
 お任せください」」

あれぇ?私って信用無い?
そんなことは無いと判らせてやりますよ!

・・・

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

「えと・・・お、お姉様?
 だ、大丈夫・・・ですか?」

私はアレッサに頭を握られ宙ぶらりんの状態です。
由香さんは大笑い、ソフィアはおろおろし、
メイド長とクラリスが大げさに溜息をついていました。
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