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三章 8歳(未発見ダンジョン探索開始?)

生き残るって難しいですねぇ・・・

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メイド長、アレッサ、クラリス、ソフィアで部屋に集まり、
お父様とお母様への報告案件について相談します。
決してアレッサが怖くて移動したわけではありません。
必要だと思ったから移動したのです。
此処重要です!

さて、報告案件ですが・・・
拠点用の屋敷、
武具と魔石を結合して強化、
召喚獣取り込み時に魔力を過剰に流して進化、
光る苗木、
ダンジョン内の集落、
フロアボスが落とした武具か~。
こう出すと報告すること多いですよね~。

いい報告ばかりじゃないというのが何とも。
どう報告するか、報告する内容をきっちり決めていきました。

「旦那様方へのいい報告となるのは、武具の強化でしょうね。
 召喚獣に関しては魔力が必要でしょうから、
 今いる召喚士で可能かどうかは判りませんね。
 可能なのはお嬢様だけかもしれません。
 集落については報告をどうするか悩むところですが、
 かなり昔に廃棄されていることぐらいでの報告となるでしょう。
 後はこのお屋敷、裏の山に植えてしまった光る苗木ですか」

メイド長が話す内容を並べていきます。

「あれ?フロアボスの武具はどうします?
 珍しいし呪いか何か掛かってましたよね?
 報告は必要ありませんか?」

「そちらの武具については珍しい物ですが、
 全くないわけではありませんので、
 エル様方が使えるなら使うので報告までは必要ありません。
 もちろん使わないので買い取って貰いたいとなると、
 どういった武具なのか説明は必要でしょうが」

「ふむ・・・武具については皆で相談ですね。
 武器は刀なので私なのかな?
 鎧は・・・使うならサイズが問題ですよね。
 やっぱり報告してサイズ調整とか出来る所紹介してもらわないといけないかも?」

「その辺りは相談後ですね。
 あの鎧は防御力という面では優れているかもしれませんが、
 慣れが無いと扱いは難しいと思います。
 いっそのこと扱える方が今後出てくる可能性を考えて、
 持っておくのも良いかもしれませんね」

「ふむ~、一応珍しい物みたいですし、
 持ってるってことだけは連絡しておきます」

「はい、それでよいかと思います」

そんな感じでメイド長主体で話を進め、
とりあえず概要はアレッサとクラリスが説明してくれて、
質問とかを私が受け持つという事になりました。

メイド長は食事の準備をするため、ソフィアと一緒に部屋を出ました。

う~ん・・・お父様はともかくお母様への報告が怖いなぁ~
で、でも悪いことじゃない・・・はず!
武具の事も召喚獣の事も良いことじゃない!
拠点用の屋敷と植えた木が怖いぐらいよね!
うん・・・ダメだぁ~!!!
このままここに籠って・・・いやダメです、
きっとお母様だったらこんなダンジョン一瞬です。
あっという間に掴まって・・・うう、想像しただけで恐ろしい。

「ね、ねぇアレッサ、クラリス?」

「ダメですよ?」

いきなりアレッサが拒否・・・まだ何も言ってないのに。
クラリスも苦笑してます。

「ま、まだ何も言ってませんが」

「奥様への報告は必須です。
 内容が無いようですし、こればかりは避けることは出来ません」

「で、ですよねぇ・・・。
 でもでも、少し良いように伝えることは出来るはずです!
 私の命が掛かってます!」

「判らないことはありませんが・・・
 流石にそれは言い過ぎだと思いますよ。
 奥様もエル様の事を大事に思っているのですよ?
 エル様が行き過ぎた行動をしないように、
 私やクラリスにエル様を止めるように、躾けるように言われているのです。
 エル様を追い詰めるためにしているのではないのですよ?」

そう苦笑しながら返されました。

「むぅ、それは判っています。
 ですが、8歳児にそんな超難問を求められても」

「その超難問を軽く突破するようなことをやらかしてますよね?」

「・・・ま、まあ、そんなときもあったりしますが。
 ですが!色々良いことを発見してきたと思うのです!
 ですので・・・お願いですぅ、お母様に良いように伝える方法を考えてくださいぃ」

そう言って滑り込み土下座をします。
ほんっとうに死活問題なんです!
私の頭は握力計じゃないんです!

「・・・あ、あの、いきなり土下座されても私でも限度がありますよ。
 極力いい方向で説明は元々しようとは思っていますが」

「本当!?神か!」

アレッサの背後に後光が見えます。
ああ、これで勝つる!

「エル様、言葉が崩れて来てますよ」

アレッサはちょっと嬉しそう。
クラリスは呆れてますが。
ですが!これで私は生き残れる!

・・・

そうしてダンジョンの結合を行い、地表に出ると、
既にお母様達は攻略を終えていて私達を待っていたみたいです。
そして・・・

ガシ!ギリギリ!ぷらーん
「あ、あ・・・」

「で?エル?他に何かありますか?」

私は今、お母様の右手で頭を掴まれ、
宙ぶらりんの状態です。
私は・・・生き残れませんでした・・・ガフッ
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