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三章 8歳(未発見ダンジョン探索開始?)

フロアボスのちょっと良いとこ見てみた・・・

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集落を見て回りましたが、
特にこれといった物はありませんでした。
武具はあったので狩りはしていたのでしょうが・・・
でも衣類とか色々足りないのですよね。
外との交流とか無いでしょうから、結構原始的な集落だったのかも。
畑を見ますが、植物が育つようには見えません。
やはり光が差さないと色々詰んでますよね。

「光・・・前のフロアだと自然豊かで生き残れるかもしれませんね。
 徘徊していた魔物がほぼほぼ落し穴に落ちているという事は、
 移動しようとしたのでしょうか。
 移動して地表に出られて入れば良いのですが・・・」

「そうですね、此処を放棄して森の方に移動出来ていれば、
 生き残っている可能性はありますね。
 このダンジョンを攻略してしまえば、その情報も判るかもしれません。
 今は攻略に専念しましょう」

アレッサが私の横に立ってそう言います。

「はい、他のダンジョンの事も気になりますし、
 このダンジョンの攻略を済ませてしまいましょう。
 では、此処に来た時と同じように、フロアボスの居そうなところへ行きましょう」

そう言うと皆が頷きます。

・・・

さて、フロアボスが出そうな所と思っている場所に到着しましたが、
普通の広場ですね。

「なんか、特に何か出そうな感じはしないですね。
 奥の方は・・・転移門も特に見えませんが、間違ってましたかね」

「どうでしょうか。
 奥の方は暗くなっていて見えない状態ですので何とも言えませんね」

流石に暗くてはクラリスも見えませんか。

「今回此処でフロアボスが出てくるか判りませんし、
 扉とかあるわけではありませんから、
 召喚獣を先に突っ込ませてみようかと思うのですがどうでしょう?」

他の皆を見回して提案します。

「今回は中の様子が判らないという事はありませんし、
 それでよいかと思います。
 ただ、何があっても直ぐ対応できるようにしておく必要はあるでしょうね。
 特にメイド長、今度は突っ込んだりしないでくださいね?」

アレッサがジト目でメイド長に釘を刺します。

「判っています。
 流石に今回は控えておきます」

メイド長が仕方ありませんねという感じで頬に手を当ててアレッサに答えます。

「俺らも問題は無いが、お嬢は俺らの間に居てくれよ?
 何があるか判らないから、守れる位置に居て貰わないと困るからな」

そうおっちゃんが言うと、おっちゃんのパーティーメンバーが全員頷いてます。

「わ、判ってますよ。
 私が前に立っても出来ることって無いんですから・・・」

あれ?自分で言っててなんだか悲しくなってきた。
うう、何時か前に出ても大丈夫って言われるようになってやるんだから。

「エル様大丈夫です!
 私がエル様の傍に居るのでしっかり守ります!」

ソフィアが私やりますよ!って感じで言ってくれます。
ふっ・・・私とソフィアの立場、ちょっとの間で反転しましたねぇ。
あ、また目に汗が浮かんできた。
いけない、このままじゃへたり込んでしまう。

「ぐすっ・・・で、では、準備しましょうか。
 準備が出来たら広場に召喚獣を出来る限り召喚しますので、
 準備が出来たら教えてもらえますか」

・・・

という事で、準備が整いました。

最前列にアレッサ、メイド長、
次にクラリス、由香さん、ファナさん、
次はおっちゃん達が私を囲むようにして、
私の目の前はソフィアになっています。
私が厳重に守られている感じですね。

「私の守り厳重過ぎないですか?
 最初の階層はそこまでじゃなかったですよね?」

「あの時は私が抱えていましたからね。
 どういう魔物が出ても私が対応できましたから。
 今回も同じでもいいのですが、召喚獣を前に出すなら
 此処で防衛線を張って対応が良いでしょう。
 あと、エル様のガードとしては、これでも人数が足りないぐらいです」

アレッサが真剣な顔でそう言います。

「え?た、足りない?
 十分すぎるんじゃないです?」

「いえ、もし挟み撃ちにされたりすると
 対応できなくなる可能性があります。
 その時にエル様の魔法でどうにかするとなると
 集中してもらわないといけないですから、
 エル様の周りをしっかり守れる人がいないといけませんから」

あ~・・・ね?
魔法に集中する必要があるからという事ですね。

「まあ、エル様の守りに不安があるのは確かですが」

それ、付け加えなくていいよね?
良い感じで終わろうとしてたのに、台無しだよ!

「ま、まあいいです。
 とりあえず行きますよ!」

そう言って召喚獣をどんどん召喚して奥に突っ込ませます。
一体が空間の半ば辺りまで行ったときに鎧武者のようなのが出て来ます。
ホラーかよとか思ってると、一気に此方に駆け出してきて

プチッ

「・・・」

召喚したヒドラに潰されました。

私達、召喚獣一同がヒドラの足元を見ており、
ヒドラは何か気まずい感じでいるようでした。
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