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三章 8歳(未発見ダンジョン探索開始?)

解らないことは素直に認めましょう

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白ネズミさんが攫わ・・・いえ、飛び立った後、
狼とその上に乗ったネズミさん達が森の中へ入っていきました。

ま、そのうち帰ってくるでしょう。

「では、私達は戻りましょうか。
 流石に少し薄暗くなってきましたし」

「そうですね。
 あ、エル。
 今日は防壁内に泊まることになりますから、
 討伐者の方々にも伝えておいてください。
 素材もありますから、明日一度素材をギルドへ持ち帰ってもらって、
 別依頼として此方に駐留してもらってください。
 依頼料は我家が持ちますから、相場以上を提示できるはずです。
 私は旦那様と此処に来た騎士達を各拠点へ移動させて
 監視を強化させてきます。
 明日の昼頃までには戻りますので、
 その時に探索結果を教えてもらえますか」

「判りました。
 一度ギルドにとなるとまた戻ってこないといけませんし、
 手間が増えるので、此方でもその分依頼料を上乗せしておきます。
 防壁前に出したドラゴン達はどうしましょう?
 他の所も強化するのであれば、他へ移動させたりしますが」

「いえ、スタンピードが発生したのが此処ですので、
 此処の強化をするために移動はさせないでください」

「なるほど・・・判りました。
 では、今のままドラゴン達には防壁を守ってもらいましょう」

そう話をしながら防壁内へ移動します。

「そういえば、お母様。
 此処に着くのが物凄く早かったようですが、
 どうやって来られたのです?」

「緊急事態ですから、走って来ましたよ。
 旦那様は騎士団の指示があるので、少し遅れていますが、
 もう到着しているでしょう」

「え?走って・・・ですか?」

「はい、流石に馬車等の乗り物では遅いですからね。
 近場での緊急時は走ったりしますね。
 流石に遠方ですと魔列車等を利用しますが」

近距離?え?ここが?
領地の端っこですよ?
馬車で一時間ぐらいかかりますよ?
馬車と言っても、道が舗装されていたり、
馬が違うのか自動車位のスピードで走ってましたよ?

此処が近場って頭お

「エル?」

「ひぅっ!
 い、いえ、走ってそんなに早く着くものなのですね。
 もしかして、何れは私も緊急時には走って移動しないといけないのですか?」

「必ずしもそうとは限りませんが、
 自分にとって一番早い移動方法を選択しますね。
 エルの場合、召喚魔法があるので魔物に乗って移動が早いのではないですか?」

「あ・・・なるほど、確かにそうですね。
 そうなると、早めに召喚魔法の魔物と普通の魔物を
 区別できるようにしないといけないですね」

「いっそのこと、今しているように我家の紋章旗を首から下げる・・・といいますか、
 前掛けを召喚した魔物の大きさに合わせて作りますか?
 それなら直ぐにわかると思いますが」

「あ、お母様それいいです。
 お父様と相談して作らせてもらいましょう。
 ついでに乗るための鞍も欲しいですね」

「では、旦那様とはこれから合流しますので、
 私から伝えておきます。
 発注は大きさを見ないといけないですから、後日確認しましょう。
 大きさも変化があるようですし」

そうお母様がドラゴン達を見ながら言います。
そうなんですよね・・・ヒドラを見る限り、
注いだ魔力量で進化したりしそうですよね~はは・・・
基本的に私の魔力は式紙と召喚魔法の魔物に注いでますからね~。
定期的に確認しろ?えぇ~めんどく・・・なんでもありません!

・・・まあ、それはまた後日確認しましょうか。
大きさ変化しても良いように考えて貰わないと。
あ、あと召喚魔法の魔物って長いからいい加減名前つけて欲しいな。
決まりそうになかったら召喚獣とかで提案してみましょうか。

・・・

防壁内に戻ってからお母様と別れ、
おっちゃんにお母様と話をした内容を伝えます。

「・・・という訳で、明日の朝、一度ギルドへ素材を持って行くのと、
 一応ギルドマスターにスタンピードの状況とかを説明してもらいたいのです。
 その後、此方に戻って来て待機してもらいたいのですが、
 移動が多いうえに面倒な依頼ですので申し訳ないのですが」

「なるほどな。
 まあ、移動も仕事だと思えば大したことは無い。
 それに此処まで大量になるとは思ってなかったから、
 何度か往復することを考えていたからな。
 魔法の袋を貸して貰えて何往復もする必要が無くなったから楽なもんさ」

「そう言ってもらえるとありがたいです。
 ただ、流石に新人さんには無理させないようにお願いします。
 今日一日で色々あって大変だったでしょうから」

「あ~そうだな。
 女の比率も高いし、希望したら連れてくるぐらいにしとく。
 とはいえ、そうそうこういう体験はできそうにねぇからな~。
 出来れば参加して欲しいところではあるが・・・。
 まあ、ギルドに戻ったときに確認とるか」

「はい、それでお願いします。
 あ、素材とか保管するために此処の保管庫を利用させてもらえるように
 お願いしていますので、そちらへ移動させましょう」

「了解。
 つっても魔法の袋を使ってるから、移動はすぐ終わるさ。
 本当にこの魔法の袋は凄いな。
 重さも軽減してくれて、内容量も凄い。
 買えるなら欲しいぐらいだ」

「う~ん・・・どうなんでしょう?
 これぐらいの数あるなら、作れる人がいるという事でしょうから、
 依頼は出せそうな気はしますが。
 今度お父様に聞いてみますね。
 もし買えるようでしたら、私が買ってお渡ししますので、
 それで今回のような依頼をこなしてほしいです。
 指名料だということで」

「だから、それだと貰い過ぎなんだって・・・
 お嬢、さては金の価値わかってねぇな?」

ビクッ

「そ、そんなことありませんよ?
 買い物だってしたことあるんですから」

「金払ったのアレッサさん達の内誰かだろ?」

私はそーっと目を逸らすことしかできませんでした。
逸らした先にアレッサが居て、ふ~やれやれされましたが・・・
だってお金の勉強まだしてないもん!仕方ないじゃない!
え?見栄を張ったのが問題?
・・・ですかぁ・・・
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