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三章 8歳(未発見ダンジョン探索開始?)

天災は忘れた頃にやって来る・・・え?人災?

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あれから私とソフィアは防御の訓練、由香さんは近接戦闘訓練を進めてます。
討伐ギルドの試験は国境での討伐の前に、
朝早くに行って実施することになりました。

で、当日・・・近接試験は問題なく終了しました。
武器でガードしてただけなので、特に問題ありませんでしたね。
ただ、それよりも・・・

「この後、国境辺りの討伐に向かわれるという事で、
 此方の者達を護衛替わりに利用ください」

とギルドマスターに紹介された男5名なのですが・・・

「おぉ、いい女じゃねぇか。
 討伐終わった後俺らと一緒にどうだ?」

とかでアレッサ達大人組を執拗に誘ってます。
名前も聞きましたが、もう忘れました。
アレッサ達も何とか我慢しているようですが・・・切れそうですね。
完全に無視、避けてます。
まあ、私もプッチンいきそうなのですが。
さて、遠距離攻撃の試験ですが、案山子が配置されました。
配置は先頭に案山子が1体あり、その後ろに5体配置されています。
距離は先頭の案山子まで50mぐらい、後ろの案山子はそこから30mぐらい後方にあります。

「ギルドマスター・・・遠距離攻撃の場で私達の実力を見せます。
 それで私達に護衛は不要という事をご理解願いたい。
 もし理解できないようでしたら、あの5名をあの案山子と同じように吹き飛ばします」

「・・・判りました・・・」

ギルドマスターも胃が痛そうな感じですね。
まあ、私達に紹介してきたのが悪かったと思ってください。

「なんだぁ?お嬢ちゃんが実力見せてくれるって?
 こりゃ見ものだな。
 頑張りな~」

と笑いながら言ってますね。

「私が石柱を出して案山子を吹き飛ばしますので、
 アレッサとクラリスは石柱を、由香さんは案山子に止めを刺してください。
 あと奥の案山子は全て燃やしますので、近寄らないように」

「「わかりました」」「わかったわ」

「では、行きます」

そう言うと、先頭の案山子の足元に直径3mぐらいの石柱を5mぐらいの高さで出し、
案山子を上空へ吹き飛ばします。
クラリスが石柱に矢を3本放ち石柱の半ば辺りまで削り、
アレッサが止めとして拳で抉り、石柱背後に回って回し蹴りで石柱を地面に叩き付け、
倒れた石柱に追撃とばかりに拳に叩きつけます。
石柱が砕けてますねぇ・・・よっぽど頭に来てたのでしょうか。
上空に吹き飛んだ案山子は由香さんが狙撃して爆裂四散し、跡形もありません。
私は石柱を出した後、後ろに配置されていた5体の案山子を火魔法で蒸発させます。
案山子の足元は高熱の為ガラス化してます。

ふぅ、少しすっきりしました。
アレッサ達もちょっとすっきりした感じしますね。
後ろにいる男共を見ながら

「次はあなた方がああなるかもしれませんね」

と笑顔でいうと、顔を引きつらせて逃げ出そうとしていましたが、
控えていた騎士団の方が捕まえ

「さて、お嬢様や辺境伯家のメイド、お客様に対して色々やらかしてくれたようだな。
 ちょっとその根性鍛えなおしてやろう。
 お嬢様、安心してください。
 二度とこのようなことが出来ないよう、しっかりと躾けておきますので」

「よろしくお願いします。
 期待していますよ」

騎士団の人ににっこりと笑って返します。
騎士団の方が胸に手を当て敬礼すると、
5人のチンピラを訓練場の奥の方へ連れていきます。
男たちは何か文句言っているみたいですが、暴れることも出来ないほど力量性あるようで、
問答無用で連れていかれます。

「さて、ギルドマスター・・・
 これで護衛はいらないという事は理解していただけたでしょうか?
 あと、ああいった馬鹿が他にいないかどうか、
 我家の騎士を使っても構いませんので、しっかりと引き締めてもらえますか?」

多分私のおでこにプリチーなバッテンマークが付いているんだろうなと思いながら、
ギルドマスターに注意をします。

「はっ判りました!
 今回は申し訳ございませんでした」

お、言い訳せずに謝罪してきた。
ギルドマスターはまともなんですね・・・だとしたら、何であんなの勧めてきたんだろう?
ふ~む・・・内部も見直さないとダメなのかな?

「ギルドマスター、内部の見直しもした方が良いかと思います。
 恐らくギルドマスターの意にそぐわない者がいるのではないでしょうか。
 此方にはお父様にもお伝えして、ギルドマスターを支えてくれる人達を紹介してもらいましょう。
 流石にギルド内部に干渉は出来ないでしょうから、
 あくまで人材の紹介とかになるとは思いますが」

「いえ、ありがとうございます。
 今回のことも利用して、中央からの切り離しも含めて検討したいと考えています。
 これにあの辺境伯様から支援があると中央は何も出来ないでしょうから、
 辺境伯領の為に動くことが出来るようになります」

あ~、なるほど。
前線じゃなくて安全な場所にいる人達ですか。
早々に縁切り出来れば良いことなのかな?
これもお父様に任せましょう。

「判りました、それについてもお父様にお伝えしておきます。
 また何かありましたら、私にでも構いませんのでお知らせください。
 では、ギルド加入の証明証を頂いて、目的地へ行きましょうか。
 おっちゃんも待ってるでしょうし」

「あ、ソフィア様の遠距離試験が残っていますので、お待ちください」

そうギルドマスターから指摘を受けました。
初手・躓き・・・ソフィアがちょっと拗ねてます。

わ、忘れてなんかないですからね?
ソフィアのナイフ投げの腕を見た後、証明証を発行してもらい馬車へ乗り込みます。
移動の馬車ではソフィアのご機嫌取りで一生懸命な私でした。

ソフィア、ほんとごめんてばぁ、何でも言う事聞くから、ね?ね?
アレッサ、ハリセンは止めて!ソフィアの機嫌が直った後ならいくらでも受けるからぁ~。
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