魂つなぐ転移世界 ~私の平穏は何処なのでしょう?~

蒼劉

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二章 7歳(ダンジョン突入!?)

確認・検証を進めましょう

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目の前で伏せていたドラゴンが光の玉になって
私の胸に吸い込まれます。
呆然としていると、皆が寄ってきて

「エル様、お体に異常はありませんか?」

アレッサが心配そうな顔で見てきます。
ん~・・・特には何もないかな。

「大丈夫ですね。
 特に何も問題は無さそうですが・・・何だったのでしょうか。
 どうしましょう、先に進む道が出来てますけど、
 一度状況を確認するために戻ります?」

「そうですね。
 新たなフロアに続く道かもしれませんし、
 安全の為、後は体調に異常が無いか確認するために一度戻りましょう」

私の戻るという提案にアレッサが同意してくれます。
灰色ネズミさんが出来た道の先へ行くという意思表示をして、
道を進んでいきます。

「では、私達は一度戻って状況を整理しましょう」
・・・

拠点に戻って来てお茶を入れてもらい、
皆でステータスとかを確認していきます。

ステータスを確認してみると、
クラスに召喚士、魔法に召喚魔法が増えていました。
召喚魔法では先ほどのファイアドラゴン、アイスドラゴン、アースドラゴンが書かれていて、
それぞれのレベルも記載されていました。(レベルはまだ1ですが)
今の召喚していない状態の時、どうも魔力を与えれそうなのですよね~。
成長するのかなとちょっと今の魔力の半分を3体に平等に与えると、
レベルが3になりました。
ふむ・・・MP回復分全て3体平等に与えるようにしてみましょう。

さて、私の状態の報告もですが、皆の状態も確認しましょうか。

「え~、まずは私からですが、ステータスを確認したところ、
 クラスに召喚士、魔法に召喚魔法が追加されて、
 先ほどの3体のドラゴンが召喚できるようになっていました」

「やはり召喚ですか・・・
 ドラゴンが取り込まれたので、そうではないかと思ってましたが・・・
 しかし・・・召喚魔法で最初に登録されるのがドラゴンですか・・・」

クラリスが難しい顔をしながらぶつぶつ言ってますね。
まあ、判らなくはないですよ。
普通は狼とかそんな下位の魔物からでしょうからね。

「召喚魔法としてどうやったら登録できるか、
 確実ではないですから、後で色々試してみましょう。
 倒した魔物はまだ倉庫に一杯いますし」

「そうですね。
 では、次は私からと言っても、アレッサも由香も同じだとは思いますが、
 クラスに調教師が増えてましたね。
 対象はこの子で、アイスドラゴンだと思っていたのですが、
 フェアリーアイスドラゴンになっていました。
 まだ子供だからですかね。
 食べ物は判りませんが、肉か魔石か魔力を試してみようかと思います
 成長して体長10mとかになったら困るので、
 戻ったら何処か場所を確保しないといけないかもしれませんね」

「私もクラリスと同じで調教師が増えていますね。
 この子もフェアリーファイアドラゴンらしいです」

「私も同じね。
 ただ、アースドラゴンじゃなくて、フェアリーグラビティドラゴンみたい。
 アースドラゴンじゃないけど、何でかしら?」

グラビティ・・・重力とかなのですかね。
アースドラゴンじゃないのは何ででしょうか。
まさか私が鉱石とかで目の色変えたりしてたりしたからだったり?
はは、まさかねぇ・・・トラウマだったとしても、種族まで変えたりとか・・・
そんなことないよね?

「皆育ったら、ドラゴンライダーとかクラスが増えそうですね。
 で、問題はこれからなのだけれど・・・
 報告・・・どうします?」

「・・・もう正直に話すしかないと思います。
 旦那様と奥様の心労は増すかもしれませんが・・・」

アレッサの言う通り、お父様とお母様の負担が大きくなりそうなのですよね。
・・・
召喚魔法獲得しました、ドラゴン呼べます。
倒したドラゴンの子供がアレッサ、クラリス、由香さんに懐きました。
・・・
頭痛くなるでしょうね・・・戻ったときが怖いですね。
とりあえず、情報量が多ければ負担も少ないでしょうから、
召喚魔法試してみましょう。

「では、今日は明日は内密にしたい報告があるとだけ伝えて貰って、
 明日は防壁の方に行って試してみましょうか。
 あそこなら広いですし、ドラゴンが飛ぶにしても問題ないでしょう」
・・・

翌日朝に防壁まで移動して召喚魔法を試してみます。
「では、まずはファイアドラゴンから」

召喚対象を何処に出すかをイメージして、魔力を込めると
目の前にファイアドラゴンが出て来ました。

「お~成功ですね」

そう言いながら、ファイアドラゴンの頭を撫でます。
ちょっとうれしそうにしてますから感情があるってことですね。

「次は命令を聞くかですよね。
 空を飛んでぐるっと回りを一周して戻って来てもらえますか?」

そう言うと、頷いて飛んでいきました。
羽ばたいていますが風は全然起こりませんね。
何か魔法でも使ってるのかな。
そして空をぐるっと一回りしてから帰ってきました。

「問題無さそうですね。
 ありがとうございました」

そう言って一撫でして、ご褒美に魔力を多めに上げてから私の中に戻るように念じると
光の玉になってまた私に吸い込まれていきました。

この一連の流れを見ていたフェアリーファイアドラゴンが
アレッサの胸から離れ、アレッサの上を一周してからアレッサの元に戻り、
どやぁ~とやってます。
可愛いな~・・・アレッサが良くできましたと頭を撫でてあげると、
気持ちよさそうにしてます。

はぁ~いいなぁ~・・・
ハッ、いいもん、いいもん、うちの子も可愛いもん。
大きさが半端じゃないけど。

さて、次は取り込めるかですよね。
シルバーウルフとかは解体しちゃったから、
ファイアバードとフロストウルフを倉庫から出して、
それぞれの体に手を当てて魔力を廻らせるようにそっと送り込みます。

そうするとファイアバードとフロストウルフの体が光始め、
ファイアバードは火、フロストウルフは氷を纏い始めます。
光が収まると2匹とも私の前に伏せていました。
そして私は

「あっついぃ、そして冷たいぃ!」

手を押さえて転げ周りながら回復魔法を使ってました。
目の前の2匹を含めて、この場に居る皆が困惑した目で私を見てました。
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