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二章 7歳(ダンジョン突入!?)

由香さんのこれまでと今後のことを話しましょう

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と、とりあえず銃は解決しそう?なので
今度は由香さんの世界について聞いてみましょうか。

「では、話を戻して。
 今度は由香さんの世界について教えていただけますか?」

「あ、そうよね。
 私の居た世界は魔法とか魔物とか無い世界ね。
 まあ、魔物が居ない代わりに国同士での戦争はあるけど。
 私の居た国、日本では戦争は100年近くしていない平和な国ね。
 私はその国で製薬関連の研究員として働いていて、
 先ほどのサバゲはストレス解消と言いますか・・・
 友人に誘われてハマってしまって。
 それで研究員の性と言いますか、銃の構造まで調べたりするように。
 この世界に来る時は・・・研究所で休憩していた時だと思うわ。
 足元が光ったような気がしたら、此処に居たって感じね」

足元が光った・・・私が取り込まれた時と同じような感じなのでしょうか。

「なるほど・・・足元が光ったというのは、
 私達がダンジョンに取り込まれた時と同じかもしれませんね。
 研究員という事ですが、バベルというのに心当たりありますか?」

「バベル?バベルの塔のこと?
 研究施設?というか、そういったのに心当たりはないけど」

私と同じ世界では無さそうですね。
という事は過去の転移者も別の世界の可能性が高いですか。

「いえ、心当たりがないようでしたら良いです。
 ちょっと気になって聞いてみただけですので」

「そう?
 それでこれからの事なのだけど、
 一つ深刻な問題があるのよ」

「え?何でしょう?」

「着替えが無いのよ」

「は?」

「だから、私この服以外に変えが無いのよ。
 洗濯できるにしても、明日着るものが無いの」

「あ、ああ、そうですね。
 大丈夫です、魔法で水分を取り除くことが出来るので、
 夜洗って直ぐに着ることが出来る状態になりますから」

「そう、なら大丈夫なのかな。
 下着とか欲しいけど、贅沢は言えないか。
 ダンジョンから出たら、
 申し訳ないけど服とか買いそろえるお金を貸してもらえる?
 後は職に就きたいから、何か紹介してもらえると嬉しいわ」

「ああ、大丈夫です。
 ダンジョンの魔物を倒したら、買い取ってもらえる魔石が手に入りますので、
 そちらを売ってもらえばお金は手に入ります。
 職についてですが、研究員をされていたという事であれば、
 紹介するのは問題無いかと思います。
 転移者という事ですし、我家の専属研究員として雇う事も出来るかも知れません」

「魔物かぁ・・・銃次第ね。
 研究員として雇ってもらえるのはうれしいわね。
 そこは戻ってからエルちゃんの家と交渉という事になる訳ね。
 口利きよろしくね」

「はい、それはお任せください」

そこからは魔法についてのお話をクラリスに任せ、
私は由香さんの装備についてアレッサと話をしていました。

「ねぇ、アレッサ。
 由香さんの今の服装でダンジョンを歩くのは自殺行為でしょうか?」

「そうですね・・・
 銃を使われるので後衛になりますから戦闘は問題無いかもしれませんが・・・
 探索は難しいでしょうね」

「そうよね・・・
 上着は白衣があるから、とりあえずは大丈夫でしょうけど・・・
 最低でも靴かな、出来ればズボンも。
 魔物の皮があるけど加工が出来ないのよね」

「今の靴を歩きやすいものに加工が一番いい方法でしょうか。
 ズボンは・・・下手なものは用意できないですね。
 ズボンの裾が靴の中に入れられないので、
 ズボンの形をすると危険かもしれません。
 魔物の皮を綺麗にして、腰巻として使うでしょうか」

「なるほど・・・外見は悪いかもしれないけど、何かあるよりはいいか。
 はぁ・・・こんなハプニングが有るなら、
 今度から私達の着替え以外にもフリーサイズの着替えとか
 用意しておいた方がいいかもしれませんね・・・
 ん?そういえばソフィアの予備が倉庫にあったような。
 ブーツのサイズってどうだったかな・・・由香さん背が少し低いみたいですし
 もしかしたら使えるかも?」

「確かにソフィアのサイズが合うかもしれませんね。
 靴も基本少し大きめなので、ぴったりか、
 中敷きを少しいじれば行けるかもしれません。
 何にしても銃とか色々作成しないといけないでしょうから、
 暫くは加工に時間を費やすようになるでしょう」

「色々無いと困るものが見えてきますね。
 皆も倉庫があるので、色々揃えて加工技術とか身につけて
 帰還できない状況でも何とか出来るようにしたいですね」

「あまり望みすぎでは手に入る物も手に入らなくなりますよ。
 今回のようなことは特殊ですし、
 倉庫があるのですから、今後は加工品・修理用の道具等、
 思いつく物を入れておくだけでもいいと思いますよ」

「そう・・・ですね。
 由香さんも交えて、クラリスと一緒に何が必要なのかも考えていきましょうか」

「はい、必要以上のものを求めるのは
 必要なものを揃えてからでよいかと思います」

「アレッサ、ありがとうございます。
 向こうも話が終わりそうですし、今日は早めに晩御飯とかの準備をしましょうか。
 明日から色々準備期間になりますし、
 お父様とお母様への報告も色々ありそうだしね」

「はい、判りました。
 では、準備をしてきますのでクラリスを引き留めておいてくださいね」

「ちょ・・・いえ、判りました。
 全力で引き留めさせていただきます」

・・・
晩御飯後、私は報告が長引きそうなので
3人に先にお風呂入るように伝えてソフィアへ報告を行います。
あと、ソフィアの予備を使わせてもらいたいと伝えると
何故か恥ずかしそうな感じでした。
何か誤解されてる?

報告が終わった後、お風呂に行こうとすると3人が上がってきました。
何故かアレッサが得意げで、由香さんとクラリスの表情が暗かったですが。

そしてソフィアの装備を出して付け方を説明し、
由香さんにサイズを確認してもらうと、

「おお、ぴったりじゃない。
 ソフィアさんって私と同じぐらいの女性なのね」

「え?女性というか11歳の女の子ですよ」

そう伝えると由香さんは落ち込んでいました。
ぶつぶつと「最近の子は発育が・・・」とか聞こえましたけど、何故でしょう?
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