魂つなぐ転移世界 ~私の平穏は何処なのでしょう?~

蒼劉

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二章 7歳(ダンジョン突入!?)

草原探索開始!

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拠点を作成しているので、
探索は日帰りで午前中に進めるだけ進んで、午後から引き返す。
そして翌日は別の方向に同じように進み・・・を繰り返して
日帰りで確認できる範囲を確認する。
それで何もなければ、次は日帰りで行ったところに拠点を作成して・・・
といった探索方法を取ることになりました。

森とは反対側を5分進んで、1分休んでという感じで進んでいきます。
1時間ぐらい進んだ所でアレッサが短剣を投げつけます。
進んでみるとユニコーンのような魔物が倒れてました。
え~・・・200m以上離れてる場所でヘッドショットですか。

「ねぇ、アレッサ。
 ナイフってこんなに離れても頭とか狙って放てるものなのですか?」

「そうですね・・・今回は相手が気づいていなかったので狙えましたね。
 動いていると、流石にこの距離で頭を狙うのは無理です。
 その場合は体を狙って投げます」

「は~、それも十分凄いですが・・・
 この距離だと私は攻撃手段が無いですね」

「そうですね・・・エル様の場合、瞬間的に相手の場所まで支配下に置いて、
 そこから魔法攻撃になるでしょうか。
 気づかれないように一瞬で相手の場所まで支配下に置く必要があるので
 魔力制御等相当な技量が必要でしょうけど」

「なるほど・・・200m以上を一瞬でですか・・・
 このまま魔力関係を上げていくしかないですね。
 どれぐらい上げればよいのやら」

「エル様ですと、直ぐのような気はしますけど・・・
 魔法関連の上がり方が異常です。
 恐らくこのダンジョンの経験して、来年あたりには出来てそうな気がします」

「そんなに簡単ではない気はしますが・・・
 ですが、魔法関連の上がり方がおかしいのは判ります。
 やっぱりハイエルフだからなのですかね~」

「恐らくそうですね。
 私もエルフですので魔法関連が上がりやすい方ではありますが、
 エル様はそれ以上・・・どころか軽く上回っている状態ですので。
 アレッサの言う通り、来年辺りか早ければダンジョン攻略時には出来ている気がしますね」

「そうだと良いですね。
 ダンジョン攻略して、何か成長したと判るとうれしいです」

話をしながら進んでいると、
遠くに兎に角が生えたような魔物が見えます。
警戒はしているようですが、まだ此方に気付いていないようです。

【エル様、あそこに兎型の魔物が見えると思います。
 あの魔物の場所まで一気に支配して、倒してみてもらえますか?】

パーティー会話でアレッサから言われました。
【判りました、一度支配を解除しますね。
 ・・・では、行きます!】

集中して一気に300mぐらいを支配下に置きます。
兎が気づいたのか逃げようとするのを、足を捕まえて逃がさないようにして
下から棘を生やして仕留めます。
後ろに巣があり、3匹見つけたので同じように仕留めておきました。

「ふぅ・・・何とか倒せました・・・」

「流石です。
 ホーンラビット程度であれば問題無さそうですね。
 流石にシルバーウルフになると逃げられるかもしれませんが、
 下級の魔物であれば今の速さでも十分です」

「みたいですね。
 それでも逃げられそうになったので、
 もっと早く展開できるようにしたいですね。
 あとこのメリットは支配下に置いている場所なら、
 複数敵がいても一度に攻撃できる所でしょうか」

「おや?複数いましたか?」

「ええ、あの後ろに巣のような穴があって、その中に3匹ほどいました。
 いえ、兎だから3羽ですか?」

「魔物ですので、3匹で良いかと。
 しかし、巣がありましたか・・・流石にそこまでは私も確認できませんでした。
 お見事です」

「私も見つけられませんでした。
 やはり地面の下も警戒しておかないといけないですね」

そう話ながら兎の元へ向かいます。
兎の血抜きをして倉庫に放り込みます。

「あ、そうでした。
 クラリス、拠点に戻ったらちょっとずつでいいので、
 魔物の解体を教えてもらえますか?
 倉庫があるので、持って帰って専門の方に処理してもらうのが良いかもしれませんが、
 お肉確保の為に処理の仕方覚えておいた方が良いかと思うので」

「そうですね・・・判りました。
 食糧はまだありますが、処理は出来た方が良いですからやりましょう。
 ただ、今日は慣れない探索で疲れが出ているでしょうから・・・
 明日以降で簡単なものからやっていきましょう」

「はい、お願いします」

それからお昼まで探索しましたが、
地中は特に何もなく、襲撃という襲撃はありませんでした。
正確にはアレッサとクラリスの索敵範囲が広すぎた・・・でしょうか。
前方に何か見えたら、アレッサのナイフが飛んでいき、
左右に何か見えたら、クラリスの矢が飛んでいきます。
先手必勝にもほどがある気がします。
一度だけユニコーンのような魔物に対して
兎を倒したように一気に支配してみましたが、躱されました。
まあ、そこから襲ってくること無く、
躱すために跳ねた足が着地すると同時にクラリスの矢が頭に刺さっていました。

周りに何も無いので方向感覚がおかしくなりそうですが、
マッピングスキルのおかげで、通ってきた場所、拠点の場所がはっきりわかります。
マッピングスキル必須ですね・・・なかったらどうするんだろう?と思いましたが、
出発地点にナイフを刺して、特殊な糸を括り、それを伸ばしながら進むそうです。

お昼をいただいた後、拠点へ帰ります。
そして拠点に帰ったときは、少し日が傾き始めたぐらいでした。
結局、空を飛ぶ魔物は見られず、
魔物も下級から中級の下位ぐらいの強さだったようです。

罠の状態を確認して拠点の中に入ります。
草原に何もなかったので、
森の中はどうだっただろうと白ネズミさんの元へ向かいます。

「ただいま~!」

白ネズミさんは・・・バカンスを楽しんでました。
いや、いいんだけどね?
ただ・・・そのパラソルとベッド、あとトロピカルジュースみたいなの、何処から出したんだろう?
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