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二章 7歳(ダンジョン突入!?)

<その頃:ソフィア>

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森で野営の準備をするために、お嬢様と一緒に薪を探しに行こうと皆から離れると、
足元が光始めました。

次の瞬間、私はお嬢様によって光の外に投げ出され、
びっくりしていると
「ソフィア!周りの騎士とメイドに連絡をお願い!
 屋敷に帰ったら、お父様とお母様に毎日私たちの状態を報告してく・・・」
そう言い残して、お嬢様とアレッサさん、クラリスさんの姿が消えました。

いきなり一人になったことで、不安で押しつぶされそうになりながら、
お嬢様が言われた通り、急いで森の外で待機している騎士、メイドの皆さんに報告しに行きます。

かなり混乱している状態で説明したので、始めは判ってもらえませんでしたが、
お嬢様が消えたことが判ると、騎士の偉い人が
連絡係の騎士の方にお屋敷へ連絡を、
その他の騎士の方達へは森の中の調査をするよう指示を出していました。
私は気づいたらメイドの方に抱きしめられていました。
それで気が付いたのですが、どうやら私は泣いていたようです。

そして、私は森に来ていた騎士の偉い人と
メイドの責任者の方と一緒に森へ来た時に乗った馬車に乗ります。

「落ち着いて、ゆっくりで構いませんので、
 お嬢様が消えたときの状況を教えてもらえますか?」

騎士の方から質問されたので、その時の状況を説明しました。
メイドの方は私を抱きしめてくれています。

「野営準備をするために、お嬢様と私が薪拾いしている時、
 お嬢様の足元を中心に光始めたんです。
 何が起こっているのか判らず呆然としていたら、
 お嬢様に光の外へ私を投げ出されていました。
 そして、お嬢様から騎士とメイドの方に連絡を入れること、
 旦那様と奥様にお嬢様方の状態を報告することを言われました。
 アレッサさん、クラリスさんはお嬢様の足元が光始めた時に
 お嬢様のもとへ向かって光の中に入っていたので
 お嬢様と一緒に消えてしまいました」

「そうですか。
 現場を確認したわけではありませんが、急にダンジョンが発生した可能性がありますね。
 アレッサさん、クラリスさんが一緒に消えたという事は、
 お嬢様のお傍に居る可能性が高いです」

「そう・・・なのでしょうか。
 私を外に投げ出すために、お嬢様がお二人から離れるように移動されたので、
 お嬢様と一緒に消えてはいますが、少し離れた場所で消えているのです。
 お嬢様と一緒の場所にいてくれたら良いのですが」

「そうでしたか。
 もしかしたら離れた場所に居る可能性は確かにありますね
 ソフィアさんはお嬢様方とパーティーを組まれていますよね?
 お嬢様方の状態が確認できるかと思いますので、
 そちらを都度確認していただけますか?」

「あ、やってみます。
 ・・・大丈夫です、皆様状態は問題ありません」

「ふぅ・・・でしたら大丈夫でしょう。
 取り込まれてすぐに魔物と遭遇する可能性が高いですが、
 今の時点で問題が無いという事は、処理できたか、回避できたかでしょうから」

騎士の方も緊張していたようですね。
少し安心されているようでした。

そしてお屋敷に到着したので馬車を降り、会議室へ向かいます。
既に旦那様と奥様は会議室にいらっしゃいました。

「よく戻って来てくれた。
 まずはエルの状況を教えてもらえるかい?」

私は再度パーティーの状態を確認して

「パーティーで確認する限り、お嬢様方の状態は問題ありません」

回答すると、旦那様と奥様は安堵のため息をついて
椅子に座られました。

「よかった。
 今の時点で大丈夫なら、暫くは問題ないだろう」

「そうですね。
 アレッサ達と一緒に行動出来ているのでしょう。
 二人ともかなり上位の使い手です。
 小規模のダンジョンであれば問題ないでしょう」

「では、エルが消えた時の状況を教えてもらえるかな?
 それからどのように対応していくのか見当していこう」

「はっ!
 ソフィア嬢より伺った内容をお伝えします。
 ・・・」

騎士の偉い方が説明してくれました。

「なるほど。
 エルがソフィアを連絡係として逃がしたのだね。
 戦闘訓練を受けていないし、エルの判断は間違ってはいないかな」

「そうですね。
 エルを中心にという事は、エルが逃れることは出来ないでしょうから・・・」

「ランハートにはエルは暫く他の街に滞在しているように伝えるか。
 ソフィア、パーティーの状態が変化したりしたらすぐ教えて欲しい。
 後、毎日夜と朝に報告をお願いできるかな」

「判りました。
 何かあれば直ぐお知らせしにまいります」

「よろしく。
 私達はこれからの行動の打ち合わせをするから、
 ソフィアは休んでなさい。
 色々あって疲れているだろうし、メイド長に顔を見せて安心させてやりなさい」

「あ・・・いえ、ありがとうございます。
 では、失礼いたします」

私も会議に参加しようかと思いましたが、
子供の私では役に立ちそうにないので、大人しく退室しました。

疲れたというより、喪失感というのでしょうか?
そういった感覚が多く残ります。

メイドの待機室に向かうとお母さんが居ました。
既に説明を受けているのか、私の姿を見て安堵したのか私を抱きしめてくれました。

「お嬢様の事はあるけれど、ソフィアが無事でよかった。
 お嬢様が逃がしてくれたんですってね」

「そうなの・・・でも、私はお嬢様のお傍に居たかったよ」

「そう・・・では次からは連れて行ってもらえるように、
 しっかり鍛えないといけないわね」

「うん、もう足手まといになりたく・・・ない。
 ずっと・・・お傍に・・・居たいよ!」

気が付いたらボロボロ涙を流していました。

「ええ、あなたの意志は判りました。
 でも、今は休みなさい。
 夜に報告があるのよね?
 その時間辺りになったら起こしてあげるから、
 お風呂に入って横になりなさい」

「うん・・・判った。
 今は休んでおく」

私はメイド達用の待機棟でお風呂に入り、
仮眠室で横にならせてもらいました。
自分では気づかない疲れがあったのか、直ぐに眠ってしまっていました。
・・・

起きた時、少し周りが薄暗くなってきていました。
もうすぐ旦那様に報告に行かないとと思っていると

【・・・ィア・・・ソフィア・・・聞こえますか?
 聞こえたらパーティーの繋がりを意識して、
 その繋がりに言葉を乗せて返事を貰えますか?】

お嬢様の声が聞こえてきました。
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