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一章 ~6歳(勉強中ですよ)
ダンジョンがあるんですって
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・・・あれから数日経ちましたが、
結局お仕事について何も聞けませんでした。
何れ判るでしょうし、いいですよね?
聞けてないのは私のせいじゃないもん、
きっと何かが邪魔してるんだもん。
そ、そう、お話で出てくるお化けがいけないんだ。
・・・
さて、今日もお父様とお母様はお仕事みたいです。
今度の武装は前回と同じような感じですが、
お母様はさらに背中にメイスのような杖を背負ってます。
お父様は腰の投げナイフが減って、携帯メイスというのでしょうか?
小型の鈍器を付けていました。
う~ん・・・なんででしょう?
装備が変わる理由が今一つ思いつかないですね。
夕方には二人とも帰ってくるので、
何処かと戦争とかしてるって感じでは無さそうですし。
でも、何かと戦っているだと思うのですよね。
装備とかも汚れていたり、投げナイフとか減ってたりしますし。
あと、帰ってきたとき、汚れもそうですが相当疲れているような感じです。
お風呂に入っても疲れが取れてなさそうで、
お母様はベッドに入ると直に寝てしまいます。
魔法があるから魔物のようなものがいるんですかね。
メイドに読んでもらってる本でも、
ダンジョンとか魔物とか出て来ますし。
「お嬢様、どうなさいました?」
と聞いてきたので、今が好機!と思いながら
「おとうしゃまとおかあしゃまは、何してりゅのかなと思ってましゅた」
「ああ、旦那様方は、ダンジョンと呼ばれているこわ~い所から出てきた
人を襲う魔物と呼ばれるものをやっつけてくれているのです。
お姫様のお話で出てきた怪物ですね。
その怪物退治を旦那様方が頑張ってくださっているおかげで、
私達は皆安心して過ごすことが出来るのです」
「ほへ~、おとうしゃまとおかあしゃまはしゅごいの?」
「はい、皆の為に、凄い事をされているのですよ」
「そうでしゅか、おとうしゃまとおかあしゃまに、
お礼をいいましゅ」
「それは良い考えですね」
やはりダンジョンがあるようですね。
しかもダンジョンから魔物が出てきてると。
お父様とお母様は魔物を退治する職業なのでしょうか。
よく物語とかである冒険者なのかな。
こんなお屋敷を維持したり、メイド、執事達がいるという事は
相当高位の冒険者なのですね。
やっぱり冒険者ランクとかあるんですかね。
ん?という事は、私も大きくなったら冒険者になるのですか。
血生臭いことってできるのかな・・・
ちょっと不安だけど、魔力があるってことは後衛になるのかな。
魔法の訓練とか始まったら、頑張ろう。
お父様もお母様も、ものすごい良い人ですし、
元の世界で親孝行できなかった分、今生では親孝行したいですね。
「しょういえば、今日はいちゅもと持って行ってる物がちがいましゅたけど」
「よく見ておいでですね。
はい、本日はアンデットと呼ばれる魔物の退治が多いと伺っています」
「あ、あんでっと?」
え・・・ホラーとかって苦手なんですけど・・・きっと聞き間違いだよね。
「はい、そうですね・・・あ、本で出てくるお化けみたいな存在ですね」
「お・・・おばけ?」
嘘だと言ってよ、メイドさん・・・
まさか、私が罪を擦り付けようとしあっ
じょば~・・・
「あら?お嬢様?
あ~、申し訳ございません。
怖がらせてしまいましたね。
大丈夫ですよ。
旦那様達が退治してくださいますから。
では、一緒に洗い場まで行きましょう」
「あぃ・・・」
この世界での生活、いきなり躓きそうなんですが・・・私は大丈夫なのでしょうか。
・・・
そうこうしてると、お父様とお母様が帰ってきました。
「お・・・おかえりなしゃい・・・」
メイドの後ろに隠れながら、お父様とお母様に言う。
「あ、ああ。
エル、ただいま。
どうしたんだ?そんな隠れて」
「只今戻りました。
エル、どうしたのです?」
「な、なんでもないでしゅよ?」
「申し訳ございません。
旦那様方が何処に行かれたのか聞かれましたので、
お答えしたところ、このように怖がらせてしまったようです。
恐らくゴーストに反応されているのだと思われます」
「あ~・・・なるほどな。
エル大丈夫だぞ~。
ほら、ゴーストは私達が倒したからな。
これがゴーストの魔石だよ」
「ぴっ・・・」
じょば~・・・
「あ・・・お嬢様、洗い場に行きましょうか。
旦那様、奥様。
申し訳ございませんが、
お嬢様を洗い場へお連れするため失礼いたします」
「はい、エルをお願いね。
あなた、余計怖がらせてどうするのですか」
「あ、いや。
もう居ないと伝えたかっただけなのだが」
そうやり取りしているお父様とお母様を置いて、洗い場へ向かった。
「お嬢様、大丈夫ですよ。
ゴースト等は魔石となったら、そこから新しく出てきたりはしません。
ですので、旦那様はゴーストは退治したから大丈夫ですよ、と
お伝えしたかったのですよ」
「しょうだったのでしゅね。
じゃあ、もう大丈夫ということでしゅね」
「はい、ですので幽霊が出てくることはありませんよ」
「あい!わかりましゅた」
・・・
晩御飯の席でお父様が
「あ~、エルすまなかった。
キー(お母様のこと)にも色々言われたが、
大丈夫って伝えたくて見せたのに、怖がらせてしまったな」
「大丈夫でしゅ。
しゃっき教えてもりゃいましゅた。
もう怖くないでしゅよ」
そういうと、お父様は安心したようで、
「よかった。
じゃあ、いただこうか」
・・・
食事が終わり、お母様と寝室への移動中、おトイレに行きたくなりました。
寝る前におトイレ行かないと・・・でも、足が進まない。
プルプル震える・・・
「エル?どうしました?」
「あ、おかあしゃま。
おトイレいきたいけど・・・」
「あ~、怖くなってしまったのですね。
では、一緒にいきましょうか」
「あい!」
さ、流石にみんな一緒だもの、おおおばけなんて・・・
そう考えながら、お母様とメイドと一緒におトイレに向かっていると
「おっと、キーとエルか」
と陰からいきなりお父様が出てきました。
「ぴっ・・・」
じょば~・・・
「「「あ」」」
結局お仕事について何も聞けませんでした。
何れ判るでしょうし、いいですよね?
聞けてないのは私のせいじゃないもん、
きっと何かが邪魔してるんだもん。
そ、そう、お話で出てくるお化けがいけないんだ。
・・・
さて、今日もお父様とお母様はお仕事みたいです。
今度の武装は前回と同じような感じですが、
お母様はさらに背中にメイスのような杖を背負ってます。
お父様は腰の投げナイフが減って、携帯メイスというのでしょうか?
小型の鈍器を付けていました。
う~ん・・・なんででしょう?
装備が変わる理由が今一つ思いつかないですね。
夕方には二人とも帰ってくるので、
何処かと戦争とかしてるって感じでは無さそうですし。
でも、何かと戦っているだと思うのですよね。
装備とかも汚れていたり、投げナイフとか減ってたりしますし。
あと、帰ってきたとき、汚れもそうですが相当疲れているような感じです。
お風呂に入っても疲れが取れてなさそうで、
お母様はベッドに入ると直に寝てしまいます。
魔法があるから魔物のようなものがいるんですかね。
メイドに読んでもらってる本でも、
ダンジョンとか魔物とか出て来ますし。
「お嬢様、どうなさいました?」
と聞いてきたので、今が好機!と思いながら
「おとうしゃまとおかあしゃまは、何してりゅのかなと思ってましゅた」
「ああ、旦那様方は、ダンジョンと呼ばれているこわ~い所から出てきた
人を襲う魔物と呼ばれるものをやっつけてくれているのです。
お姫様のお話で出てきた怪物ですね。
その怪物退治を旦那様方が頑張ってくださっているおかげで、
私達は皆安心して過ごすことが出来るのです」
「ほへ~、おとうしゃまとおかあしゃまはしゅごいの?」
「はい、皆の為に、凄い事をされているのですよ」
「そうでしゅか、おとうしゃまとおかあしゃまに、
お礼をいいましゅ」
「それは良い考えですね」
やはりダンジョンがあるようですね。
しかもダンジョンから魔物が出てきてると。
お父様とお母様は魔物を退治する職業なのでしょうか。
よく物語とかである冒険者なのかな。
こんなお屋敷を維持したり、メイド、執事達がいるという事は
相当高位の冒険者なのですね。
やっぱり冒険者ランクとかあるんですかね。
ん?という事は、私も大きくなったら冒険者になるのですか。
血生臭いことってできるのかな・・・
ちょっと不安だけど、魔力があるってことは後衛になるのかな。
魔法の訓練とか始まったら、頑張ろう。
お父様もお母様も、ものすごい良い人ですし、
元の世界で親孝行できなかった分、今生では親孝行したいですね。
「しょういえば、今日はいちゅもと持って行ってる物がちがいましゅたけど」
「よく見ておいでですね。
はい、本日はアンデットと呼ばれる魔物の退治が多いと伺っています」
「あ、あんでっと?」
え・・・ホラーとかって苦手なんですけど・・・きっと聞き間違いだよね。
「はい、そうですね・・・あ、本で出てくるお化けみたいな存在ですね」
「お・・・おばけ?」
嘘だと言ってよ、メイドさん・・・
まさか、私が罪を擦り付けようとしあっ
じょば~・・・
「あら?お嬢様?
あ~、申し訳ございません。
怖がらせてしまいましたね。
大丈夫ですよ。
旦那様達が退治してくださいますから。
では、一緒に洗い場まで行きましょう」
「あぃ・・・」
この世界での生活、いきなり躓きそうなんですが・・・私は大丈夫なのでしょうか。
・・・
そうこうしてると、お父様とお母様が帰ってきました。
「お・・・おかえりなしゃい・・・」
メイドの後ろに隠れながら、お父様とお母様に言う。
「あ、ああ。
エル、ただいま。
どうしたんだ?そんな隠れて」
「只今戻りました。
エル、どうしたのです?」
「な、なんでもないでしゅよ?」
「申し訳ございません。
旦那様方が何処に行かれたのか聞かれましたので、
お答えしたところ、このように怖がらせてしまったようです。
恐らくゴーストに反応されているのだと思われます」
「あ~・・・なるほどな。
エル大丈夫だぞ~。
ほら、ゴーストは私達が倒したからな。
これがゴーストの魔石だよ」
「ぴっ・・・」
じょば~・・・
「あ・・・お嬢様、洗い場に行きましょうか。
旦那様、奥様。
申し訳ございませんが、
お嬢様を洗い場へお連れするため失礼いたします」
「はい、エルをお願いね。
あなた、余計怖がらせてどうするのですか」
「あ、いや。
もう居ないと伝えたかっただけなのだが」
そうやり取りしているお父様とお母様を置いて、洗い場へ向かった。
「お嬢様、大丈夫ですよ。
ゴースト等は魔石となったら、そこから新しく出てきたりはしません。
ですので、旦那様はゴーストは退治したから大丈夫ですよ、と
お伝えしたかったのですよ」
「しょうだったのでしゅね。
じゃあ、もう大丈夫ということでしゅね」
「はい、ですので幽霊が出てくることはありませんよ」
「あい!わかりましゅた」
・・・
晩御飯の席でお父様が
「あ~、エルすまなかった。
キー(お母様のこと)にも色々言われたが、
大丈夫って伝えたくて見せたのに、怖がらせてしまったな」
「大丈夫でしゅ。
しゃっき教えてもりゃいましゅた。
もう怖くないでしゅよ」
そういうと、お父様は安心したようで、
「よかった。
じゃあ、いただこうか」
・・・
食事が終わり、お母様と寝室への移動中、おトイレに行きたくなりました。
寝る前におトイレ行かないと・・・でも、足が進まない。
プルプル震える・・・
「エル?どうしました?」
「あ、おかあしゃま。
おトイレいきたいけど・・・」
「あ~、怖くなってしまったのですね。
では、一緒にいきましょうか」
「あい!」
さ、流石にみんな一緒だもの、おおおばけなんて・・・
そう考えながら、お母様とメイドと一緒におトイレに向かっていると
「おっと、キーとエルか」
と陰からいきなりお父様が出てきました。
「ぴっ・・・」
じょば~・・・
「「「あ」」」
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