19 / 37
小さな人間の子
19・人間のワンちゃんとの夜
しおりを挟む
私に用意された大きなふかふかのベット。
お姫様みたいな天蓋があってふわふわのレースが架かっている。
枕元には可愛らしいランプに沢山のお花。
綺麗でいい匂い。
夢みたいに素敵なのに、私は昼間のことが気になって、不安で寂しい気持ちになっていた。
私の前世の事。
神に転生させられたこと。
この世界でもそう言った言葉があるくらいだから、何か前例があったりするのかもしれない。
それは、この世界ではどういう事なんだろう。
まだ新しい世界に来て5年で、何もこの世界のことが分かっていないんだ。
最近いろんなことが変化しすぎて、凄くこわい。
コンコン。
扉がノックされる。
「ラフィ。入ってもいいかい?」
ワンちゃんだ。
私は駆け足で自分で扉を開けに行った。
すごく会いたかったから。
「ワンちゃん!」
「ふふ。どうしたの?そんなに不安な顔をして?」
そう言って私を抱き上げてギュッと抱きしめてくれる。
そこでようやく、少しふわっと不安が和らぐ気がした。
「ワンちゃん今日は一緒に寝てくれる?」
私はワンちゃんにぎゅっとしがみ付き、決心する。
ちゃんと話そうと思った。
前世の事。
この世界のことも聞きたい。
「私の話、聞いてほしい。」
ワンちゃんの紫の目を見てしっかりと伝える。
ワンちゃんはにっこり笑って、鼻をこつんとする。
「うん。ありがとう。
僕の愛する人。」
いつもの癖のすりすり。
大好きって言われてる気がしたから、私もすりすりを返す。
大好き。
「これからの二人の話と、これまでの二人の話をしよう?
僕の話も聞いて欲しい。
大丈夫。まだまだ夜は毎日あるからね。」
そう言って照れたみたいに素敵な顔で笑った。
お姫様みたいな天蓋があってふわふわのレースが架かっている。
枕元には可愛らしいランプに沢山のお花。
綺麗でいい匂い。
夢みたいに素敵なのに、私は昼間のことが気になって、不安で寂しい気持ちになっていた。
私の前世の事。
神に転生させられたこと。
この世界でもそう言った言葉があるくらいだから、何か前例があったりするのかもしれない。
それは、この世界ではどういう事なんだろう。
まだ新しい世界に来て5年で、何もこの世界のことが分かっていないんだ。
最近いろんなことが変化しすぎて、凄くこわい。
コンコン。
扉がノックされる。
「ラフィ。入ってもいいかい?」
ワンちゃんだ。
私は駆け足で自分で扉を開けに行った。
すごく会いたかったから。
「ワンちゃん!」
「ふふ。どうしたの?そんなに不安な顔をして?」
そう言って私を抱き上げてギュッと抱きしめてくれる。
そこでようやく、少しふわっと不安が和らぐ気がした。
「ワンちゃん今日は一緒に寝てくれる?」
私はワンちゃんにぎゅっとしがみ付き、決心する。
ちゃんと話そうと思った。
前世の事。
この世界のことも聞きたい。
「私の話、聞いてほしい。」
ワンちゃんの紫の目を見てしっかりと伝える。
ワンちゃんはにっこり笑って、鼻をこつんとする。
「うん。ありがとう。
僕の愛する人。」
いつもの癖のすりすり。
大好きって言われてる気がしたから、私もすりすりを返す。
大好き。
「これからの二人の話と、これまでの二人の話をしよう?
僕の話も聞いて欲しい。
大丈夫。まだまだ夜は毎日あるからね。」
そう言って照れたみたいに素敵な顔で笑った。
0
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説

【完結】死の4番隊隊長の花嫁候補に選ばれました~鈍感女は溺愛になかなか気付かない~
白井ライス
恋愛
時は血で血を洗う戦乱の世の中。
国の戦闘部隊“黒炎の龍”に入隊が叶わなかった主人公アイリーン・シュバイツァー。
幼馴染みで喧嘩仲間でもあったショーン・マクレイリーがかの有名な特効部隊でもある4番隊隊長に就任したことを知る。
いよいよ、隣国との戦争が間近に迫ったある日、アイリーンはショーンから決闘を申し込まれる。
これは脳筋女と恋に不器用な魔術師が結ばれるお話。

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

婚約者を親友に盗られた上、獣人の国へ嫁がされることになったが、私は大の動物好きなのでその結婚先はご褒美でしかなかった
雪葉
恋愛
婚約者である第三王子を、美しい外見の親友に盗られたエリン。まぁ王子のことは好きでも何でもなかったし、政略結婚でしかなかったのでそれは良いとして。なんと彼らはエリンに「新しい縁談」を持ってきたという。その嫁ぎ先は“獣人”の住まう国、ジュード帝国だった。
人間からは野蛮で恐ろしいと蔑まれる獣人の国であるため、王子と親友の二人はほくそ笑みながらこの縁談を彼女に持ってきたのだが────。
「憧れの国に行けることになったわ!! なんて素晴らしい縁談なのかしら……!!」
エリンは嫌がるどころか、大喜びしていた。
なぜなら、彼女は無類の動物好きだったからである。
そんなこんなで憧れの帝国へ意気揚々と嫁ぎに行き、そこで暮らす獣人たちと仲良くなろうと働きかけまくるエリン。
いつも明るく元気な彼女を見た周りの獣人達や、新しい婚約者である皇弟殿下は、次第に彼女に対し好意を持つようになっていく。
動物を心底愛するが故、獣人であろうが何だろうがこよなく愛の対象になるちょっとポンコツ入ってる令嬢と、そんな彼女を見て溺愛するようになる、狼の獣人な婚約者の皇弟殿下のお話です。
※他サイト様にも投稿しております。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
王宮医務室にお休みはありません。~休日出勤に疲れていたら、結婚前提のお付き合いを希望していたらしい騎士さまとデートをすることになりました。~
石河 翠
恋愛
王宮の医務室に勤める主人公。彼女は、連続する遅番と休日出勤に疲れはてていた。そんなある日、彼女はひそかに片思いをしていた騎士ウィリアムから夕食に誘われる。
食事に向かう途中、彼女は憧れていたお菓子「マリトッツォ」をウィリアムと美味しく食べるのだった。
そして休日出勤の当日。なぜか、彼女は怒り心頭の男になぐりこまれる。なんと、彼女に仕事を押しつけている先輩は、父親には自分が仕事を押しつけられていると話していたらしい。
しかし、そんな先輩にも実は誰にも相談できない事情があったのだ。ピンチに陥る彼女を救ったのは、やはりウィリアム。ふたりの距離は急速に近づいて……。
何事にも真面目で一生懸命な主人公と、誠実な騎士との恋物語。
扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。

【完結】引きこもり令嬢は迷い込んできた猫達を愛でることにしました
かな
恋愛
乙女ゲームのモブですらない公爵令嬢に転生してしまった主人公は訳あって絶賛引きこもり中!
そんな主人公の生活はとある2匹の猫を保護したことによって一変してしまい……?
可愛い猫達を可愛がっていたら、とんでもないことに巻き込まれてしまった主人公の無自覚無双の幕開けです!
そしていつのまにか溺愛ルートにまで突入していて……!?
イケメンからの溺愛なんて、元引きこもりの私には刺激が強すぎます!!
毎日17時と19時に更新します。
全12話完結+番外編
「小説家になろう」でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる