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教室の中はまだ誰も居らず、電気すら付いていない状態だった。こんなことなら寄り道でもしてこればよかったと後悔し、窓側にある自分の席に腰を下ろして机に突っ伏す。
朝礼まで寝ようと思い目を閉じたが、昨夜と同様全く眠れなかった。
静か過ぎる空間が落ち着かず机の上でもぞもぞしていると、古びた扉が開く音が聞こえ、腕の上に頭を乗せたまま顔を横にすると、驚いた様子の矢田が立っていた。
目が合ったのでてっきりいつもの面倒な絡みが始まるかと思ったが、すぐに視線を逸らされてしまう。
は?なんだあの態度。
と眉間に皺を寄せたが、そういえばこの間喧嘩してそのままだった。
もしかしてその時のことをまだ怒ってるんだろうか。少々きつい言い方をしたような気もする。
最近話しかけてこないのもそのせいか?
確かに言いすぎたかもしんねぇけど、無視することなくね?
そもそもあいつが…
内心でぶつぶつと不貞腐れていると、クラスメイトが数人教室に入ってきた。
すると、俺には一切話しかけてこなかったのに、矢田は顔をぱっと明るくさせて「はよー!」と元気よく話しかけた。
寝癖がどうだとか昨日のテレビのことだとかで矢田を中心に盛り上がっている。
なんだそれ。
いっつも鬱陶しいくらいに絡んでくるくせに。
俺のことは無視かよ。
外の景色でも見ようと思い顔を反対側に向けると、窓の反射で自分のムスッとした表情が見えて余計に苛立った。
別に、あいつが居なくたってなんとも思わない。
眠くもないのに顔を伏せると、ピロンと軽快な通知音が鳴った。すると、矢田の周りに居る奴らの視線がこちらに集まる。
「居たんだ」「全然気づかなかった」
こそこそと話しているのが聞こえてきて、ただでさえ機嫌が悪いのに更に苛立つ。
ついに我慢が出来なくなった亮は、席を立ちクラスメイト等の横を通り過ぎる際、わざと聞こえるように舌打ちをして教室を出た。
「感じ悪」と言う声も聞こえてきたが、一々反応するのも面倒で、廊下を歩きながらで衣嚢から携帯を取り出した。
通知の相手を見て思わず携帯を窓から投げ捨てたくなったが、既のところで思いとどまった。
通知の内容は相手があの変態おやじなので確認しなくても分かる。あいつは欲を吐き出したい時にしか俺に連絡して来ない。
その連絡はいつも俺に拒否権が存在していないうえに、最近は頻度が多いので体がきつい。
ヤるだけならまだしも、あいつはいつも変態的な要素を入れてくるせいでいつまで経っても慣れないし、慣れる気もしない。
おまけに射精は遅いのに絶倫で、気を失っていることが多々ある。
無意識に携帯を持っている手に力が入る。
連絡を無視しようかとも考えたが、一々矢田の顔がチラつく。
「別に…あいつがどうなったって俺には関係ない」
亮は衣嚢に携帯を突っ込み、あてがある訳でもなくそのままブラブラと廊下を歩き続けた。
⥤ ⥤ ⥤
「ひぅっ…!んぁあっ、ああぁっ…!んぅゔ」
後ろ手に腕を拘束され、床の上に立ったままで後ろから奥を突かれる。
自由の利かない状況で何度も中に出され、足がガクガクと震えている。もう自力で立っているのも辛い。
今は男に腰を掴まれていてなんとか立っている状態だ。
やっぱり矢田のことなんて放っておいて連絡を無視すればよかった。
「んっ、んん゙ッ!!んぁああッ!」
何度目かも分からない射精を向かえると、男のものが最奥へと突き入れられ、ドロッとした粘液が放たれて腹の中が熱くなる。
気持ちが悪いはずなのに、体が微かに悦んだ。体がこの行為に慣れ始めていることに自分自身への嫌悪と吐き気を覚える。
「今から抜くけど、座るなよ。立ってられなかったらもう一回な」
「は…?なに、待って…ッ」
男は唐突なことを言うと、挿れていたものを抜いて俺の体から手を離した。
踏ん張る間もなく支えを失った俺は、その場でガクッと座り込んだ。
「あ……ふっ、急に…無理に決まって……っ」
男は何も言わず俺の体を無理やり立ち上がらせると、また中に挿入してくる。
ぐぷぐぷとゆっくり入ってくる肉棒に体が大きく痙攣する。精液が中で掻き回され、いやらしい音を立てている。
「それと追加だが、イく時は勝手に出すんじゃなくてちゃんと言ってから出せ」
「なんで…っ、おまえに、そんなこと…」
「無理ならいつまで経っても止めてやれないな。それとも気を失うまで犯されるのが癖になったか?」
男の言い草に腹を立てるが、快楽が休む暇さえ与えてくれないせいでキレる余裕もない。
「ん゙っあ゙ぁッ…!なわけ…ッ…!」
「ならせいぜい頑張れ」
「あぐっ!あ゙ぁッ!!」
射精している途中でも男の腰の動きは止まらず、乱暴な快楽で視界がちかちかと眩む。
苦しいのか気持ちがいいのかもよく分からない。
目の前がボヤけていき、体から力が抜けかけた時、後ろから男に髪を引っ張られた。
「なに勝手に飛ぼうとしてんだ。ちゃんと踏ん張れ」
髪を引っ張られているせいで背中が反り、中のものが前立腺にごりごりと擦れて、ただでさえ限界に近い体に電流のような快楽が追い打ちをかけてくる。
「イくッ、またイぐッ!!」
体が痙攣し、もう体に力は入っていないが、男は座り込むことを許してはくれなかった。
後ろから体をガッチリ捕まえながら腰を打ち付け続けてくる。「もう無理」「嫌だ」「離して」と呂律の回らない状態で訴えかけるも、全く聞き入れては貰えない。
男は本当に俺が自力で立つことが出来るまでこの行為を続けるつもりらしく、男が射精する度に腕を離され、座り込むとまた突っ込まれるなんてことを何度も繰り返した。
尻から男の精液を垂らしながらもなんとか踏ん張ろうとするが、3秒も立っていられない。
また自力で立つことに失敗し、床にだらしなくうつ伏せになった。
「も…や゙……むりい゙」
足腰は立たないし腕は縛られているしで逃げることも抵抗することも出来ない。ただの玩具になったような気分にさせられて酷く屈辱的だった。
無理だと言っているのに、また男の腕が伸びてきて立ち上がらせようとしてくる。
こいつは一体どれだけやれば気が済むんだ。
「やだ………もう嫌だ…頼むから、もうゆるしてくれ…」
体に力が入らず、震えた声で訴える。
すると、唐突に顔を掴まれてじっと見つめられた。
何がなんだか分からなくて、ただ男の黒い瞳を見つめ返す。
しばらく見つめられた後、どういう訳か男はため息をついて俺の顔から手を離し、拘束を解いた。突然の男の行動の意味をくらくらする頭で考えてみたがよく分からない。
どうして急に止める気になったのだろう。
霞んだ視界で男を見ると、ペットボトルに入った水を美味そうに飲んでいた。
亮はそれを見て羨ましげに唾を飲んだ。
床を見つめながら何度か深呼吸を繰り返し、呼吸を整えようとしていると、ペットボトルを持ったままの男がこちらに戻ってきた。
先程までの地獄のような行為をまた再開させる気なのではと思い、顔が強ばる。
しかし、男は予想外にも水を差し出してきた。
「飲むか?」
「え……あぁ、うん…」
亮は小さく返事をして腕を伸ばすが、腕がぷるぷると震えて水を受け取るだけの簡単なことにも難儀した。
ペットボトルが上手く掴めず眉を寄せると、男に手を取られ飲み口を唇にあてがわれる。喉が渇いて仕方がなかった亮は素直に口を開け、ペットボトルの中の水を受けいれた。
零しながらも水を必死に飲み込む。
ふと視線を上に向けてみると、こちらを見下している男と目が合って慌ててペットボトルから口を離した。
「零しすぎだ。自分で拭いとけよ」
何かを企んでいそうな顔つきをしていた割に男から何もされなかったことに安堵し、素直に頷いた。
「へっクシュッ」
衣服を何も身にまとっていないうえに、さっき水を零したせいで体が水に濡れて寒い。鼻の下を指で擦り、零れた水はどうしようかと考える。
拭いておけと言っておいて、何も拭くものを渡してこないあたりがあいつらしい。
布団で拭いてやろうかと考えていると、男の腕が腰に回され片手でひょいと持ち上げられた。
「うわっ…なんだよ…!」
「………」
男は何も言わず俺をどこかへと運んでいく。
それなりに鍛えて体重も増やしているはずなのに、荷物を持つように片手で軽々と持ち上げられ、ショックを受けた。
朝礼まで寝ようと思い目を閉じたが、昨夜と同様全く眠れなかった。
静か過ぎる空間が落ち着かず机の上でもぞもぞしていると、古びた扉が開く音が聞こえ、腕の上に頭を乗せたまま顔を横にすると、驚いた様子の矢田が立っていた。
目が合ったのでてっきりいつもの面倒な絡みが始まるかと思ったが、すぐに視線を逸らされてしまう。
は?なんだあの態度。
と眉間に皺を寄せたが、そういえばこの間喧嘩してそのままだった。
もしかしてその時のことをまだ怒ってるんだろうか。少々きつい言い方をしたような気もする。
最近話しかけてこないのもそのせいか?
確かに言いすぎたかもしんねぇけど、無視することなくね?
そもそもあいつが…
内心でぶつぶつと不貞腐れていると、クラスメイトが数人教室に入ってきた。
すると、俺には一切話しかけてこなかったのに、矢田は顔をぱっと明るくさせて「はよー!」と元気よく話しかけた。
寝癖がどうだとか昨日のテレビのことだとかで矢田を中心に盛り上がっている。
なんだそれ。
いっつも鬱陶しいくらいに絡んでくるくせに。
俺のことは無視かよ。
外の景色でも見ようと思い顔を反対側に向けると、窓の反射で自分のムスッとした表情が見えて余計に苛立った。
別に、あいつが居なくたってなんとも思わない。
眠くもないのに顔を伏せると、ピロンと軽快な通知音が鳴った。すると、矢田の周りに居る奴らの視線がこちらに集まる。
「居たんだ」「全然気づかなかった」
こそこそと話しているのが聞こえてきて、ただでさえ機嫌が悪いのに更に苛立つ。
ついに我慢が出来なくなった亮は、席を立ちクラスメイト等の横を通り過ぎる際、わざと聞こえるように舌打ちをして教室を出た。
「感じ悪」と言う声も聞こえてきたが、一々反応するのも面倒で、廊下を歩きながらで衣嚢から携帯を取り出した。
通知の相手を見て思わず携帯を窓から投げ捨てたくなったが、既のところで思いとどまった。
通知の内容は相手があの変態おやじなので確認しなくても分かる。あいつは欲を吐き出したい時にしか俺に連絡して来ない。
その連絡はいつも俺に拒否権が存在していないうえに、最近は頻度が多いので体がきつい。
ヤるだけならまだしも、あいつはいつも変態的な要素を入れてくるせいでいつまで経っても慣れないし、慣れる気もしない。
おまけに射精は遅いのに絶倫で、気を失っていることが多々ある。
無意識に携帯を持っている手に力が入る。
連絡を無視しようかとも考えたが、一々矢田の顔がチラつく。
「別に…あいつがどうなったって俺には関係ない」
亮は衣嚢に携帯を突っ込み、あてがある訳でもなくそのままブラブラと廊下を歩き続けた。
⥤ ⥤ ⥤
「ひぅっ…!んぁあっ、ああぁっ…!んぅゔ」
後ろ手に腕を拘束され、床の上に立ったままで後ろから奥を突かれる。
自由の利かない状況で何度も中に出され、足がガクガクと震えている。もう自力で立っているのも辛い。
今は男に腰を掴まれていてなんとか立っている状態だ。
やっぱり矢田のことなんて放っておいて連絡を無視すればよかった。
「んっ、んん゙ッ!!んぁああッ!」
何度目かも分からない射精を向かえると、男のものが最奥へと突き入れられ、ドロッとした粘液が放たれて腹の中が熱くなる。
気持ちが悪いはずなのに、体が微かに悦んだ。体がこの行為に慣れ始めていることに自分自身への嫌悪と吐き気を覚える。
「今から抜くけど、座るなよ。立ってられなかったらもう一回な」
「は…?なに、待って…ッ」
男は唐突なことを言うと、挿れていたものを抜いて俺の体から手を離した。
踏ん張る間もなく支えを失った俺は、その場でガクッと座り込んだ。
「あ……ふっ、急に…無理に決まって……っ」
男は何も言わず俺の体を無理やり立ち上がらせると、また中に挿入してくる。
ぐぷぐぷとゆっくり入ってくる肉棒に体が大きく痙攣する。精液が中で掻き回され、いやらしい音を立てている。
「それと追加だが、イく時は勝手に出すんじゃなくてちゃんと言ってから出せ」
「なんで…っ、おまえに、そんなこと…」
「無理ならいつまで経っても止めてやれないな。それとも気を失うまで犯されるのが癖になったか?」
男の言い草に腹を立てるが、快楽が休む暇さえ与えてくれないせいでキレる余裕もない。
「ん゙っあ゙ぁッ…!なわけ…ッ…!」
「ならせいぜい頑張れ」
「あぐっ!あ゙ぁッ!!」
射精している途中でも男の腰の動きは止まらず、乱暴な快楽で視界がちかちかと眩む。
苦しいのか気持ちがいいのかもよく分からない。
目の前がボヤけていき、体から力が抜けかけた時、後ろから男に髪を引っ張られた。
「なに勝手に飛ぼうとしてんだ。ちゃんと踏ん張れ」
髪を引っ張られているせいで背中が反り、中のものが前立腺にごりごりと擦れて、ただでさえ限界に近い体に電流のような快楽が追い打ちをかけてくる。
「イくッ、またイぐッ!!」
体が痙攣し、もう体に力は入っていないが、男は座り込むことを許してはくれなかった。
後ろから体をガッチリ捕まえながら腰を打ち付け続けてくる。「もう無理」「嫌だ」「離して」と呂律の回らない状態で訴えかけるも、全く聞き入れては貰えない。
男は本当に俺が自力で立つことが出来るまでこの行為を続けるつもりらしく、男が射精する度に腕を離され、座り込むとまた突っ込まれるなんてことを何度も繰り返した。
尻から男の精液を垂らしながらもなんとか踏ん張ろうとするが、3秒も立っていられない。
また自力で立つことに失敗し、床にだらしなくうつ伏せになった。
「も…や゙……むりい゙」
足腰は立たないし腕は縛られているしで逃げることも抵抗することも出来ない。ただの玩具になったような気分にさせられて酷く屈辱的だった。
無理だと言っているのに、また男の腕が伸びてきて立ち上がらせようとしてくる。
こいつは一体どれだけやれば気が済むんだ。
「やだ………もう嫌だ…頼むから、もうゆるしてくれ…」
体に力が入らず、震えた声で訴える。
すると、唐突に顔を掴まれてじっと見つめられた。
何がなんだか分からなくて、ただ男の黒い瞳を見つめ返す。
しばらく見つめられた後、どういう訳か男はため息をついて俺の顔から手を離し、拘束を解いた。突然の男の行動の意味をくらくらする頭で考えてみたがよく分からない。
どうして急に止める気になったのだろう。
霞んだ視界で男を見ると、ペットボトルに入った水を美味そうに飲んでいた。
亮はそれを見て羨ましげに唾を飲んだ。
床を見つめながら何度か深呼吸を繰り返し、呼吸を整えようとしていると、ペットボトルを持ったままの男がこちらに戻ってきた。
先程までの地獄のような行為をまた再開させる気なのではと思い、顔が強ばる。
しかし、男は予想外にも水を差し出してきた。
「飲むか?」
「え……あぁ、うん…」
亮は小さく返事をして腕を伸ばすが、腕がぷるぷると震えて水を受け取るだけの簡単なことにも難儀した。
ペットボトルが上手く掴めず眉を寄せると、男に手を取られ飲み口を唇にあてがわれる。喉が渇いて仕方がなかった亮は素直に口を開け、ペットボトルの中の水を受けいれた。
零しながらも水を必死に飲み込む。
ふと視線を上に向けてみると、こちらを見下している男と目が合って慌ててペットボトルから口を離した。
「零しすぎだ。自分で拭いとけよ」
何かを企んでいそうな顔つきをしていた割に男から何もされなかったことに安堵し、素直に頷いた。
「へっクシュッ」
衣服を何も身にまとっていないうえに、さっき水を零したせいで体が水に濡れて寒い。鼻の下を指で擦り、零れた水はどうしようかと考える。
拭いておけと言っておいて、何も拭くものを渡してこないあたりがあいつらしい。
布団で拭いてやろうかと考えていると、男の腕が腰に回され片手でひょいと持ち上げられた。
「うわっ…なんだよ…!」
「………」
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