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6章 武者首
勾玉
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手渡された茶封筒の厚みに何か手紙でも入っているのだろうかと思いつつ、お義母さんからバイト代を貰った。
袋を少しだけ空けて中を覗き込み、わたしはお義母さんを見る。
笑顔を返されただけで優雅に紅茶を飲んで、火車が膝の上で丸くなっていた。
「お義母さん……なんだか中身が凄い気がするのですけど?」
「うふふ。御蚕様の繭糸なら、もっとお値段も跳ね上がったのだけど普通の絹糸だったから、それほどお値段としては上がらなかったの。でも、御蚕様はコゲツにやり過ぎはいけないと言われてしまってね」
「いえ、これ……多すぎじゃありません?」
一万円札がギュウギュウに入っていて、これは普通の女子高生が手にして良いお金ではない気がする。
机の上で恐る恐る広げると、一万円札に帯がしてある物が二束入っていた。
わたしの予想では飾り紐や羽織紐は、一つ大体五千円ぐらいで、売って取り分は千円あるかないかだと思っていたんだけど……明らかに桁が違う。
「お義母さん、こんな大金どうしたらいいのか分からないです」
「ミカサさんの作る品は、このぐらいの価値があるの。祓い屋家業の人達にとって、こうした道具は生死を分けることにも繋がるから、お金に糸目はつけないのよ」
「でも、なんだか怖い気もするんですけど……」
「それに、ミカサさんは祓い屋の人を雇う時もあるのでしょう? うちの御神木様はお金の高い術者を呼ぶことになるでしょうから、今のうちに貯めておきなさいね」
もしかして、祓い屋の人達ってとてもお金が掛かるの!?
お義母さんの話を聞いて、わたしは明日にでも銀行に口座を開設しようと心に決めた。
確かに、コゲツの実家も山の上のお屋敷も凄かったし、親戚の人達も少しワンランク上のお家に住んでいるような人が多かったから、お金持ちだとは思っていたんだけどね。
「お義母さん。祓い屋の人って頼むのは一回何円ぐらいなんですか?」
「そうねぇ。ピンキリだけど、コゲツなら最低価格でー……」
「母さん」
お義母さんが指を全部伸ばしたところで、少し不機嫌そうな声で、コゲツがお義母さんの言葉を遮る。
遅れてお義父さんと、キョウさんとダイさんが手に野菜と木箱を抱えて帰ってきた。
それよりそのお義母さんの指は五万円? 五十万円? と、その答えが知りたいけれど、コゲツの雰囲気から察するに、聞かせたくはないのだろう。
「ミカサ。今日は肉だぞ!」
「喜べ! すき焼きだ!」
「奮発していいお肉を買いましたよ」
キョウさんとダイさんにお義父さんが手に持った野菜と木の箱を見せてくれる。
木の箱はどうやら桐の箱で、金色のシールには黒毛和牛の文字があった。
今日はただでさえコゲツが作ってくれたキノコと鮭の炊き込みご飯もあるというのに、すき焼きまで食卓に出るとは贅沢な夕飯になりそう。
「コゲツ、お父さんも、手を洗ってらっしゃい」
ビシッとお義母さんが皆にそう言い、いつものわたしがコゲツに言われているようだと笑みがこぼれる。
お義母さんと一緒にちゃぶ台の上を片付け、コゲツが戻ってくるとわたしとお義父さんを戦力外通知を出して台所から追い出し、台所をお義母さんと占領した。
「ミカサさん。一緒に御神木様でもお世話をしましょうか」
「はい。お義父さん」
二人で庭に出て、『サクラ』の前に並んで立つ。
お義父さんと並ぶと、将来コゲツもこんな感じになるのかな? と想像してしまう。
着物を着ているから、お義父さんは落ち着いた感じでそよ風のような人だなという印象だろうか。
コゲツはお義母さんの性格も少し似ているから、陽だまりみたいな人だけど。
「困ったことはありますか?」
「うーん。特にないですね」
「学校生活はどうですか?」
「えーと、今テスト期間で……とにかく勉強漬けなのが辛いですね」
「ふふっ。学生のうちはそうですよね」
お義父さんはわたしとなんとか会話しようと、当たり障りのないことを聞いてくれてわたしはそれに答えるだけの会話をしている。
面白い話なんて早々ないのも申し訳ないところだ。
「そういえば、この街の駅前は行きましたか?」
「行ったことはありますけど……。この間コゲツとキョウさんダイさんと一緒に、映画を見に行くのに行った感じですね。あとは今度球技大会があって、何度か駅前を通って公民館に行かないといけないんですよ」
「そうですか。……そうですね。なら、これを球技大会の時は持って行きなさい」
自分の腕に付けていた黒い組紐に翡翠色の勾玉の腕輪をわたしの腕に着けてくれた。勾玉自体は小さくて、よく見ると黒い組紐にも小さな水晶のトンボ玉がついている。
「ありがとうございます。でもこれと駅前は何か意味があるんですか?」
「もしミカサさんに危険が迫っているようなら、この小さなトンボ玉の水晶が色を変えていきますから、勾玉まで色が変わる前に全力で逃げなさい」
「……凄く怖い気がするんですけど、駅前に何が?」
「それは知らぬが仏というものですよ」
「ううっ、余計怖いですよ!」
わたしがワッと騒ぐとお義父さんは笑って、大丈夫ですよと言い、怖がらせるだけ怖がされた感じだ。
この後、お義父さんと一緒に『サクラ』に水をやり、お義父さんが清浄化をして見せてくれた。
何もない所から金色に見える水をぽたりと落とし、『サクラ』の根元に吸わせるというやり方で、錬金術のような感じだなぁと思ったり。
錬金術というのは石から金を作ったりとかするんじゃなかったかな? と思うのだけど、詳しくは知らない。
コゲツとお義父さんいわく、清浄化とは術者の霊力の濃厚な物を物質化させた物なんだって。
それを使役している人ならざる者に与えることで、術者との繋がりと同時に、彼等は自分達が地上に縛り付けられている間に溜まってしまう邪気のような物を祓ってあげているらしい。
「父さん、嫁殿。ご飯ですよ」
コゲツの呼ぶ声に、「はーい」と二人で声を出して庭から家の中へと戻った。
黒毛和牛のすき焼きは争奪戦を繰り広げ、最後の締めはおうどんで、これもまた美味しい生みたて卵と絡めていただく贅沢仕様。
炊き込みご飯も美味しかったけど、流石にお腹がいっぱいで次の日にお握りにして朝ご飯で再登場。
しかも焼きおにぎりにしてくれているコゲツのお料理男子力は健在!!
最後のテストを乗り切る活力を貰って、わたしは最終決戦という名のテストへ向かった。
袋を少しだけ空けて中を覗き込み、わたしはお義母さんを見る。
笑顔を返されただけで優雅に紅茶を飲んで、火車が膝の上で丸くなっていた。
「お義母さん……なんだか中身が凄い気がするのですけど?」
「うふふ。御蚕様の繭糸なら、もっとお値段も跳ね上がったのだけど普通の絹糸だったから、それほどお値段としては上がらなかったの。でも、御蚕様はコゲツにやり過ぎはいけないと言われてしまってね」
「いえ、これ……多すぎじゃありません?」
一万円札がギュウギュウに入っていて、これは普通の女子高生が手にして良いお金ではない気がする。
机の上で恐る恐る広げると、一万円札に帯がしてある物が二束入っていた。
わたしの予想では飾り紐や羽織紐は、一つ大体五千円ぐらいで、売って取り分は千円あるかないかだと思っていたんだけど……明らかに桁が違う。
「お義母さん、こんな大金どうしたらいいのか分からないです」
「ミカサさんの作る品は、このぐらいの価値があるの。祓い屋家業の人達にとって、こうした道具は生死を分けることにも繋がるから、お金に糸目はつけないのよ」
「でも、なんだか怖い気もするんですけど……」
「それに、ミカサさんは祓い屋の人を雇う時もあるのでしょう? うちの御神木様はお金の高い術者を呼ぶことになるでしょうから、今のうちに貯めておきなさいね」
もしかして、祓い屋の人達ってとてもお金が掛かるの!?
お義母さんの話を聞いて、わたしは明日にでも銀行に口座を開設しようと心に決めた。
確かに、コゲツの実家も山の上のお屋敷も凄かったし、親戚の人達も少しワンランク上のお家に住んでいるような人が多かったから、お金持ちだとは思っていたんだけどね。
「お義母さん。祓い屋の人って頼むのは一回何円ぐらいなんですか?」
「そうねぇ。ピンキリだけど、コゲツなら最低価格でー……」
「母さん」
お義母さんが指を全部伸ばしたところで、少し不機嫌そうな声で、コゲツがお義母さんの言葉を遮る。
遅れてお義父さんと、キョウさんとダイさんが手に野菜と木箱を抱えて帰ってきた。
それよりそのお義母さんの指は五万円? 五十万円? と、その答えが知りたいけれど、コゲツの雰囲気から察するに、聞かせたくはないのだろう。
「ミカサ。今日は肉だぞ!」
「喜べ! すき焼きだ!」
「奮発していいお肉を買いましたよ」
キョウさんとダイさんにお義父さんが手に持った野菜と木の箱を見せてくれる。
木の箱はどうやら桐の箱で、金色のシールには黒毛和牛の文字があった。
今日はただでさえコゲツが作ってくれたキノコと鮭の炊き込みご飯もあるというのに、すき焼きまで食卓に出るとは贅沢な夕飯になりそう。
「コゲツ、お父さんも、手を洗ってらっしゃい」
ビシッとお義母さんが皆にそう言い、いつものわたしがコゲツに言われているようだと笑みがこぼれる。
お義母さんと一緒にちゃぶ台の上を片付け、コゲツが戻ってくるとわたしとお義父さんを戦力外通知を出して台所から追い出し、台所をお義母さんと占領した。
「ミカサさん。一緒に御神木様でもお世話をしましょうか」
「はい。お義父さん」
二人で庭に出て、『サクラ』の前に並んで立つ。
お義父さんと並ぶと、将来コゲツもこんな感じになるのかな? と想像してしまう。
着物を着ているから、お義父さんは落ち着いた感じでそよ風のような人だなという印象だろうか。
コゲツはお義母さんの性格も少し似ているから、陽だまりみたいな人だけど。
「困ったことはありますか?」
「うーん。特にないですね」
「学校生活はどうですか?」
「えーと、今テスト期間で……とにかく勉強漬けなのが辛いですね」
「ふふっ。学生のうちはそうですよね」
お義父さんはわたしとなんとか会話しようと、当たり障りのないことを聞いてくれてわたしはそれに答えるだけの会話をしている。
面白い話なんて早々ないのも申し訳ないところだ。
「そういえば、この街の駅前は行きましたか?」
「行ったことはありますけど……。この間コゲツとキョウさんダイさんと一緒に、映画を見に行くのに行った感じですね。あとは今度球技大会があって、何度か駅前を通って公民館に行かないといけないんですよ」
「そうですか。……そうですね。なら、これを球技大会の時は持って行きなさい」
自分の腕に付けていた黒い組紐に翡翠色の勾玉の腕輪をわたしの腕に着けてくれた。勾玉自体は小さくて、よく見ると黒い組紐にも小さな水晶のトンボ玉がついている。
「ありがとうございます。でもこれと駅前は何か意味があるんですか?」
「もしミカサさんに危険が迫っているようなら、この小さなトンボ玉の水晶が色を変えていきますから、勾玉まで色が変わる前に全力で逃げなさい」
「……凄く怖い気がするんですけど、駅前に何が?」
「それは知らぬが仏というものですよ」
「ううっ、余計怖いですよ!」
わたしがワッと騒ぐとお義父さんは笑って、大丈夫ですよと言い、怖がらせるだけ怖がされた感じだ。
この後、お義父さんと一緒に『サクラ』に水をやり、お義父さんが清浄化をして見せてくれた。
何もない所から金色に見える水をぽたりと落とし、『サクラ』の根元に吸わせるというやり方で、錬金術のような感じだなぁと思ったり。
錬金術というのは石から金を作ったりとかするんじゃなかったかな? と思うのだけど、詳しくは知らない。
コゲツとお義父さんいわく、清浄化とは術者の霊力の濃厚な物を物質化させた物なんだって。
それを使役している人ならざる者に与えることで、術者との繋がりと同時に、彼等は自分達が地上に縛り付けられている間に溜まってしまう邪気のような物を祓ってあげているらしい。
「父さん、嫁殿。ご飯ですよ」
コゲツの呼ぶ声に、「はーい」と二人で声を出して庭から家の中へと戻った。
黒毛和牛のすき焼きは争奪戦を繰り広げ、最後の締めはおうどんで、これもまた美味しい生みたて卵と絡めていただく贅沢仕様。
炊き込みご飯も美味しかったけど、流石にお腹がいっぱいで次の日にお握りにして朝ご飯で再登場。
しかも焼きおにぎりにしてくれているコゲツのお料理男子力は健在!!
最後のテストを乗り切る活力を貰って、わたしは最終決戦という名のテストへ向かった。
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