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5章 祭祀の舞
出会うべくして出会った小さな子
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一家に生を受けた者として跡継ぎの問題は常に付きまとっていた。
旧正月に『鬼ごっこ』つまりは、鬼を見る力がある者を選出する行事が祓い屋一門の水島家で行われた。
水島家と言えば、昔は神々を祀る祭祀を執り行う巫女家系で女系族だった。
しかし、水島家に珍しく男児が生まれ始めた頃より、男児を当主にした辺りから衰退の一途を辿り、今では過去に捕らえた人ならざる者の管理すらままならなくなってきた落ち目の一門。
「コゲツ。余計なことをしてはなりませんよ」
「分かっています。父さんに言われなくとも、僕は半端者ですから」
白い布で顔半分を隠した父さんは小さく鼻で溜め息のような息を出す。
父さんと違って自分が未熟な術者だということは重々承知している。
一家の人間は先祖の契約により、出会うべき人間がいる。その人間を探し出せなければ、能力が安定しない。
その相手は、術者の家系にしか生まれず、こうした意味も無い行事に足を運ばなくてはならないのも、そうした相手を探すためのものだ。
なるべく早めに出会うために、一家の後継者として独り立ちするためにも。
父さんには母さんがいるように、自分にもいるのだろう……とは思うが、この水島家は胡散臭い。
さっさと帰ってしまいたいというのが本音だった。
「私は当主に挨拶をしてきますから、貴方は適当に見て回っていてください。行事の『巣』を見てきてもいいですよ」
「なるべく早く帰ってきてくださいね。僕は待たされるのが好きじゃないので」
「可愛くなくなりましたね……まぁ、少し待っていなさい」
「はいはい」
ついこの間までは可愛かったのに等と、いつの話だというようなことを呟きながら父さんは水島の屋敷の方へ行ってしまった。
父さんにも言われたことだし、『巣』でも見に行こう。
人ならざる者を閉じ込めるためだけに存在する檻、それが『巣』と呼ばれる術式で作られた場所。
古い術式を古式ゆかしい屋敷を建てて封じ込めているようで、屋敷の柱や土壁の中には術が幾重にも練り込まれている。
「また随分と重複させている……」
これではバランスの悪いドミノ倒しのようだ。
少し能力のある者が手を押したら崩れてしまいそうな程脆い。
「ぎゃあああ!」
少女の悲鳴が聞こえ、庭の方へ回ってみると小学生ぐらいの着物の少女が悲鳴をあげながら逃げ去り、縁側に置いてけぼりにされてしまったであろう幼稚園ぐらいの少女が残っていた。
手毬柄の水色の着物を着ていて、耳より少し上で結ばれたツインテールにはウサギの飾りがついていることから、可愛い物が好きな子なのだろう。
足元にはもう抜け殻になりかけている人ならざる者が倒れていた。
首の骨を折っていることから、死んでも良いからこの『巣』から消滅したかったのだろう。
「バカなことを……」
人ならざる者が首の骨を折ったぐらいでこの縛りからは逃れられない。
縁を断ち切り、元の世界へ帰すより他はないが、父さんにも余計なことをするなと言われた。大人しくすべきか。
残された子供は、人ならざる者の瞼をそっと閉じさせ、にっこりと微笑む。
きっと人ならざる者を見たことなど無いのだろう。
この子の為に、この人ならざる者を帰してみようか。
しかし、声を掛けなければ不審者がられるかもしれない。
「君、そこで何をしているんだ?」
キョトンとした顔でこちらを見上げ、可愛らしい大きな目が不思議そうに見つめ返している。
この子を怖がらせてはいけない気がした。
「その子は……可哀想に。鬼ごっこの犠牲になってしまったんだな」
「ぎせい?」
舌ったらずな声にあどけない表情が余計に幼く見えた。
「君は忘れなさい。こんなことをしても、薄まってしまった術者の血はどうにもならないのにね。あの人達には困ったものだ」
そう、こんな風に人ならざる者を閉じ込めておいても、維持できないほど衰退してしまった術者の血はどうにもなるものではない。
人ならざる者を床に寝かせ、少女と少し会話をする。
「この子を浄化して……ええと、分かりやすく言うと、空に還してあげるんだ」
「お空にバイバイ?」
「そうだね」
「ミカサもするー」
元気にはしゃぐミカサと名乗る少女に、人ならざる者を祓うために術を口にする。
古くから捕らえられていることと、この『巣』に巡らされた術式がこちらの術を阻害してあと少しのところで術が完成しない。
無理やり払うには『祓いの目』を使いこなせれば早いが、未熟な自分にはそれが無い。
一家を継ぐ者には必要不可欠な目は、出会うべき人間に出会わなければ開眼しないのだという。
「お家にかえるじかんだよー」
舌ったらずな声で少女が人ならざる者を起こすように声をかけると、人ならざる者が楽し気な声で解き放たれて帰るべき場所へと帰って行った。
自分にはこの世から消し去る祓いの力しかないのに対し、少女は人ならざる者を縛り付ける術も理も消し去ってしまう能力があるようだ。
「まさか、君は……」
水島家の直系の子供なのだろうか?
これは衰退する前に水島家の巫女が使っていたと聞く能力そのもの。
水島家にこんな能力者がいるなど、聞いたことはない。
驚いて少女を見れば、少女は目を輝かせる。
「お兄ちゃんの目、ピンクと水色がきれいね」
目が、ピンクと水色……?
自分の中で霊力が組み替えられて、鮮明に物が見え始める。
これが一家の祓いの目だったのか……
なら、この子は、僕の――
「……そうか。君が、僕の相手なんだね」
ミカサ、と言っただろうか? この子が僕の出会うべき子。
今まで周りに早く相手を探し出せと言われているような、跡継ぎといった重圧のようなものがあり、父にすら面白くないと反発するようになっていたが、そんなもの全てがどうでもよくなった。
笑うとミカサも笑って、二人で笑っていると父さんが迎えに来た。
「コゲツ。妙な力の痕跡が……って、その目は……」
「父さん。この子が僕の相手みたい」
「そうですか。水島には望み薄だったのですけどね。それに聞いた話では、一番霊力の有る子はキクカと言う子らしいですが、その子ですか?」
「ミカサはね、キクカちゃんのいとこなんだよー」
ミカサが手を挙げて父に元気に答える。
父さんはしゃがんで目線を合わせるものの、ミカサは僕の後ろに隠れてしまう。
眉間に少ししわが寄っている。
「えーと、おじさんは怖い人じゃないですよ」
「あやしい人だもん! ミカサ知ってる! お顔にお面をしている人はオニゴッコのオニさんだって」
どうやら父さんの顔を隠した布が怪しさと、この行事の鬼役だと思われたらしい。
父さんは布を外し、ミカサに微笑んで見せる。
紫陽花の色彩を目に宿す、現当主。
祓い屋<縁>の七代目。
久々に見た父さんの顔に、そういえばこういう顔をしていたなと思い出した。
「ね。おじさんは怖くないでしょう?」
「おめめキレイ。でも、お兄ちゃんのほうがキレイ。ミカサはお兄ちゃんのほうがすきー」
「おやおや。コゲツ、良かったですね」
「……っ。父さん、揶揄わないで。ま、まぁ、僕の方が若いですから」
自分でも訳の分からない照れ隠しを言い、父さんに余計ニヤニヤと笑われてしまい居心地が悪い。
極めつけに父さんはミカサに言ったのだ。
「我が家の将来のお嫁さん。いつかお義父様と呼んでくれると嬉しいです」
「おとーさま?」
「あっ。これは可愛いですね。はぁー……連れ帰りたいです」
「父さん……」
その日を境に江橋ミカサを一家に迎え入れるべく、父さんが動き出した。
まさか、水島家の分家も分家。
数合わせのように呼ばれた遠縁にあたる子だとは思わなかった。
キクカという少女が逃げ出さないための保険に連れてこられた従妹だったのには、父さんも自分も思ってはいなかったうえ、水島家もこの小さな子供に水島家本来の能力が発現していると気付いてもいない。
だから、彼女の能力を水島家に悪用されないように秘匿した。
ただ、家と家の結びつきのためにという曖昧な話で、彼女を一族の為に差し出せと……。
そのせいか、江橋家の両親の説得が一番困難だったのは言うまでもない。
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しかし、水島家に珍しく男児が生まれ始めた頃より、男児を当主にした辺りから衰退の一途を辿り、今では過去に捕らえた人ならざる者の管理すらままならなくなってきた落ち目の一門。
「コゲツ。余計なことをしてはなりませんよ」
「分かっています。父さんに言われなくとも、僕は半端者ですから」
白い布で顔半分を隠した父さんは小さく鼻で溜め息のような息を出す。
父さんと違って自分が未熟な術者だということは重々承知している。
一家の人間は先祖の契約により、出会うべき人間がいる。その人間を探し出せなければ、能力が安定しない。
その相手は、術者の家系にしか生まれず、こうした意味も無い行事に足を運ばなくてはならないのも、そうした相手を探すためのものだ。
なるべく早めに出会うために、一家の後継者として独り立ちするためにも。
父さんには母さんがいるように、自分にもいるのだろう……とは思うが、この水島家は胡散臭い。
さっさと帰ってしまいたいというのが本音だった。
「私は当主に挨拶をしてきますから、貴方は適当に見て回っていてください。行事の『巣』を見てきてもいいですよ」
「なるべく早く帰ってきてくださいね。僕は待たされるのが好きじゃないので」
「可愛くなくなりましたね……まぁ、少し待っていなさい」
「はいはい」
ついこの間までは可愛かったのに等と、いつの話だというようなことを呟きながら父さんは水島の屋敷の方へ行ってしまった。
父さんにも言われたことだし、『巣』でも見に行こう。
人ならざる者を閉じ込めるためだけに存在する檻、それが『巣』と呼ばれる術式で作られた場所。
古い術式を古式ゆかしい屋敷を建てて封じ込めているようで、屋敷の柱や土壁の中には術が幾重にも練り込まれている。
「また随分と重複させている……」
これではバランスの悪いドミノ倒しのようだ。
少し能力のある者が手を押したら崩れてしまいそうな程脆い。
「ぎゃあああ!」
少女の悲鳴が聞こえ、庭の方へ回ってみると小学生ぐらいの着物の少女が悲鳴をあげながら逃げ去り、縁側に置いてけぼりにされてしまったであろう幼稚園ぐらいの少女が残っていた。
手毬柄の水色の着物を着ていて、耳より少し上で結ばれたツインテールにはウサギの飾りがついていることから、可愛い物が好きな子なのだろう。
足元にはもう抜け殻になりかけている人ならざる者が倒れていた。
首の骨を折っていることから、死んでも良いからこの『巣』から消滅したかったのだろう。
「バカなことを……」
人ならざる者が首の骨を折ったぐらいでこの縛りからは逃れられない。
縁を断ち切り、元の世界へ帰すより他はないが、父さんにも余計なことをするなと言われた。大人しくすべきか。
残された子供は、人ならざる者の瞼をそっと閉じさせ、にっこりと微笑む。
きっと人ならざる者を見たことなど無いのだろう。
この子の為に、この人ならざる者を帰してみようか。
しかし、声を掛けなければ不審者がられるかもしれない。
「君、そこで何をしているんだ?」
キョトンとした顔でこちらを見上げ、可愛らしい大きな目が不思議そうに見つめ返している。
この子を怖がらせてはいけない気がした。
「その子は……可哀想に。鬼ごっこの犠牲になってしまったんだな」
「ぎせい?」
舌ったらずな声にあどけない表情が余計に幼く見えた。
「君は忘れなさい。こんなことをしても、薄まってしまった術者の血はどうにもならないのにね。あの人達には困ったものだ」
そう、こんな風に人ならざる者を閉じ込めておいても、維持できないほど衰退してしまった術者の血はどうにもなるものではない。
人ならざる者を床に寝かせ、少女と少し会話をする。
「この子を浄化して……ええと、分かりやすく言うと、空に還してあげるんだ」
「お空にバイバイ?」
「そうだね」
「ミカサもするー」
元気にはしゃぐミカサと名乗る少女に、人ならざる者を祓うために術を口にする。
古くから捕らえられていることと、この『巣』に巡らされた術式がこちらの術を阻害してあと少しのところで術が完成しない。
無理やり払うには『祓いの目』を使いこなせれば早いが、未熟な自分にはそれが無い。
一家を継ぐ者には必要不可欠な目は、出会うべき人間に出会わなければ開眼しないのだという。
「お家にかえるじかんだよー」
舌ったらずな声で少女が人ならざる者を起こすように声をかけると、人ならざる者が楽し気な声で解き放たれて帰るべき場所へと帰って行った。
自分にはこの世から消し去る祓いの力しかないのに対し、少女は人ならざる者を縛り付ける術も理も消し去ってしまう能力があるようだ。
「まさか、君は……」
水島家の直系の子供なのだろうか?
これは衰退する前に水島家の巫女が使っていたと聞く能力そのもの。
水島家にこんな能力者がいるなど、聞いたことはない。
驚いて少女を見れば、少女は目を輝かせる。
「お兄ちゃんの目、ピンクと水色がきれいね」
目が、ピンクと水色……?
自分の中で霊力が組み替えられて、鮮明に物が見え始める。
これが一家の祓いの目だったのか……
なら、この子は、僕の――
「……そうか。君が、僕の相手なんだね」
ミカサ、と言っただろうか? この子が僕の出会うべき子。
今まで周りに早く相手を探し出せと言われているような、跡継ぎといった重圧のようなものがあり、父にすら面白くないと反発するようになっていたが、そんなもの全てがどうでもよくなった。
笑うとミカサも笑って、二人で笑っていると父さんが迎えに来た。
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「父さん。この子が僕の相手みたい」
「そうですか。水島には望み薄だったのですけどね。それに聞いた話では、一番霊力の有る子はキクカと言う子らしいですが、その子ですか?」
「ミカサはね、キクカちゃんのいとこなんだよー」
ミカサが手を挙げて父に元気に答える。
父さんはしゃがんで目線を合わせるものの、ミカサは僕の後ろに隠れてしまう。
眉間に少ししわが寄っている。
「えーと、おじさんは怖い人じゃないですよ」
「あやしい人だもん! ミカサ知ってる! お顔にお面をしている人はオニゴッコのオニさんだって」
どうやら父さんの顔を隠した布が怪しさと、この行事の鬼役だと思われたらしい。
父さんは布を外し、ミカサに微笑んで見せる。
紫陽花の色彩を目に宿す、現当主。
祓い屋<縁>の七代目。
久々に見た父さんの顔に、そういえばこういう顔をしていたなと思い出した。
「ね。おじさんは怖くないでしょう?」
「おめめキレイ。でも、お兄ちゃんのほうがキレイ。ミカサはお兄ちゃんのほうがすきー」
「おやおや。コゲツ、良かったですね」
「……っ。父さん、揶揄わないで。ま、まぁ、僕の方が若いですから」
自分でも訳の分からない照れ隠しを言い、父さんに余計ニヤニヤと笑われてしまい居心地が悪い。
極めつけに父さんはミカサに言ったのだ。
「我が家の将来のお嫁さん。いつかお義父様と呼んでくれると嬉しいです」
「おとーさま?」
「あっ。これは可愛いですね。はぁー……連れ帰りたいです」
「父さん……」
その日を境に江橋ミカサを一家に迎え入れるべく、父さんが動き出した。
まさか、水島家の分家も分家。
数合わせのように呼ばれた遠縁にあたる子だとは思わなかった。
キクカという少女が逃げ出さないための保険に連れてこられた従妹だったのには、父さんも自分も思ってはいなかったうえ、水島家もこの小さな子供に水島家本来の能力が発現していると気付いてもいない。
だから、彼女の能力を水島家に悪用されないように秘匿した。
ただ、家と家の結びつきのためにという曖昧な話で、彼女を一族の為に差し出せと……。
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