あやかし祓い屋の旦那様に嫁入りします

ろいず

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1巻

1-1

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   うららかな春にお嫁入りしました


 春の暖かい日差しの中を白い馬の背に揺られ、白無垢しろむく姿のわたしは桜の花びらが舞い散る神社の境内けいだいを、夢うつつに進んでいた。
 ゆっくりと歩く馬の赤手綱を、花婿である黒い着物の男性が引いている。
 そのとてもゆったりとした揺れと日差しの心地よさに、わたしは眠気と戦っていた。
 まだ婚儀の前だというのに、花嫁が眠りこけてしまうなんて、あってはならない。
 ああ、しかし……眠いものは、眠い。
 明日が結婚式だと思うと、昨夜は結局一睡もできなかったのだ。
 この春の心地よい暖かさが、わたしを眠りへといざなっていた。


「……め、どの」
「……嫁殿」
「花嫁殿。そろそろ、起きられよ」

 膝を揺さぶられ、わたしは「ふが……?」と、寝ぼけた声を出した。
 わたしを揺さぶった人は、少し困った顔をしているのだと思う。
 だと思う……というのは、その相手である花婿は、口から上の素顔が見えないからだ。四角い白い布で顔の半分を隠している。
 ただ、口調や雰囲気から、この人がどのような表情をしているかが分かる。

「あら? わたし、寝ていましたか?」
「ええ、少しだけ。もう祭壇の前です。馬から降りられる準備を」

 祭壇ということは、境内けいだいからここまでそれなりの距離があったはずだから、五分以上は確実に夢の中にいたようだ。
 彼は口元に笑みを浮かべ、こちらに手を差し出す。
 わたしはそこに手を重ねた。

「お手数をおかけいたします」
「よく眠られていたので、式の間は眠気はないと思いますよ」
「もう、意地悪ですね」
「ふふっ、花嫁殿が寝るとは思いませんでしたから」

 気恥ずかしさに愚痴ぐちるが、彼は穏やかに笑ってわたしを馬から降ろしてくれた。
 彼に手を引かれ、もう片方の手で白無垢しろむくの前身頃が地面につかないように持ち上げて歩く。
 軽く摘まんでいるように見えて、実はとても重い。走って祭壇に行き、一秒でも早くこの重たい白無垢しろむくから手を放したいぐらい、指先は悲鳴をあげている。
 けれどそんなことは許されず、ようやく婚礼を挙げる祭壇にたどり着いた。
 祭壇の両側には、それぞれの親族が並んで立っている。
 まるで能面を張り付けたような両家の人々。せっかくの祝いの門出かどでだというのに、笑い一つありはしない。
 普段は口やかましいわたしの両親ですら、今はまるで他人のようだ。
 ああ、本当に、一族の命運をかけた大義を押し付けられてしまったのだと実感する。

「花嫁殿。ぼうっとしていると、手順を間違えてしまいますよ」
「はい。すみません」

 小声で花婿とやり取りをする間も、神主が祝詞のりとを口にし、式はつつがなく進行していく。
 口を濡らしただけの御神酒おみきは味すらわからなかったが、わたしは桜舞う美しい春に嫁入りした。
 はらい屋〈えにし〉の八代目コゲツの妻に、わたしはなった。



   第一章 盗泉


 近隣に建物もない郊外のとある場所に、その古いかわら屋根の一軒家は建っている。灰色のブロックべいに囲まれた、小さな庭があるだけの、なんの特徴もない二階建ての家だ。
 玄関のガラス戸にかかった木の表札には『一』とある。
『一』と書いて、『ほし』と読む。
 普通では見ない読み方をする、珍しい苗字である。
 わたしはこの一軒家で、ほしミカサとして、ほしコゲツという二十七歳の夫と暮らし始めた。

「嫁殿、起きられたか?」

 黒いサラサラとした腰まである長い髪を赤いひもで結い、白い布で顔の上半分を隠した背の高い青年は、形の良い唇で優しく笑ってみせる。
 この青年がコゲツ。わたしの夫だ。
 せているが筋肉もきちんとついた体を、白いシャツと黒いスラックスに包んでいる。
 輪郭から、白い布の下は標準より整った顔をしているのではないかと思っているけれど、残念ながらわたしはコゲツさんの素顔を知らない。
 コゲツさんを見上げて、わたしも小さく笑った。

「はい。おはようございます」
「おはよう、嫁殿。朝食の準備ができていますから、参られよ」

 彼はそれだけ言うと、部屋を出て階段を下りていく。
 それを見送ってから、わたしは肩まで伸びた髪を二つに結んだ。制服の小鹿こじか色のブレザーに、赤と茶のチェックが入った同色のスカートを着る。そして学校指定の白い靴下。白色以外は駄目で、許されるのはワンポイントの刺繍くらいだ。
 顔に布をつけた素顔のわからない夫に対し、妻のわたしは平凡な十六歳。
 結婚したばかりのわたし達は夫婦としてはまだ距離があるけれど、コゲツさんのおかげで、わたしは高校へ通うことができていた。
 わたしの一族の本家は水島すいじまと言い、分家の江橋えばし家がわたしの実家だ。
 元々、本家や他の分家の親族とは、お正月に顔を合わせるだけの関係だった。年始に水島家に集まり、水島家当主の挨拶を聞いている間に、旅館に出てきそうな料理が配膳される。それを行儀よく食べて帰るのが通例だ。
 幼い頃は同年代の従姉妹いとこ達もいたはずだけれど、気付けば水島家の屋敷に呼ばれる子供は、わたしだけになっていた。
 ある年の集まりで、一族からほし家に嫁ぐ花嫁探しが行われた。
 花嫁を決める試験がどのようなものだったのか記憶は定かではないけれど、幼いわたしは難なく花嫁資格を得たらしい。
 それ以来、水島家の屋敷に定期的に呼ばれ、十六になると同時に嫁ぐことが決定事項となった。
 わたしがほし家へ嫁ぐことが水島家を助けることになるらしいのだが、両親は「うちの娘がなぜ?」と猛反対していた。
 しかし、本家に対して分家の力はないに等しい。
 両親や親族達の間でどのような話し合いがされ、この縁談がまとまったのか、わたしは知らない。
 わたしが中学を卒業した十五歳の時、外国産の黒塗りの車が我が家へ来た。それを見て、一般のサラリーマン家庭が敵う相手ではないと悟った。その車で水島家へ連れて行かれ、わたしの花嫁修業が始まった。
 これから高校に通うことはないだろうと、諦めて過ごす日々……
 花婿になるコゲツさんは水島家を訪れては、デートと称してわたしを色々な場所へ連れ出し、息抜きをさせてくれた。
 そして、わたしに高校受験を勧めてくれたのもコゲツさんだった。
 水島家の当主に口利きをしてくれて、嫁入り後に、高校へ入学することができた。

「嫁殿。今日の弁当とハンカチです。持って行きなさい」

 コゲツさんはピンクのチェック柄のお弁当袋と、紫陽花あじさいの刺繍が入った白いハンカチをちゃぶ台に置く。

「ありがとうございます」

 頭を下げてカバンにお弁当袋を入れ、ハンカチを制服のポケットに入れると、彼の口元がほころぶ。
 コゲツさんが笑うと、雰囲気が春の陽だまりのように温かくなる。
 物腰の柔らかな声は耳に心地よく、彼の声はわたしが好きなところの一つだ。
 わたしのためにお弁当を作り、朝食を用意してくれる家庭的な面も、親元から離されたわたしに家族の温かさを与えてくれる。
 コゲツさんは親切な人だ。
 ただ一つ、文句があるとすれば……

「どうかしましたか? 嫁殿」

 じっと見つめるわたしに、コゲツさんは少しだけ首を傾げる。

「あの、コゲツさん……その、口調を、変えませんか?」
「口調、ですか?」

 コクコクとわたしはうなずいた。

「少しだけ、時代が古い? 堅苦しいかなって思って……」

 今時の人と比べて、彼の口調は少し古風な気がする。
 古典文学でも聞いているような時代錯誤の口調が、二十七歳にしては渋すぎると、わたしは常々思っていたのだ。

「ふむ。では、私も口調を改めましょう。ですから、嫁殿も私に気兼ねなく、普通の口調でお願いします。あと、私のことはコゲツと呼び捨てで構いません」

 十以上年の離れた人を呼び捨てにしていいのか迷うところもあるけれど、夫婦なのだし、距離を縮めて仲良く暮らすなら、わたしも歩み寄るべきだろう。

「コゲツ……で、良いですか?」
「ええ。ゆっくり慣れていってください」

 わたしの頭を撫でて、コゲツさん――コゲツは口元に笑みを浮かべる。
 こうしたところは、水島家にいた十五歳の頃から変わらない。……子供扱いされている気がしないでもない。

「今日は、学校は何時ぐらいに終わりそうですか?」
「今日は六時限目まであるから、帰宅は十六時頃になりま……なるよ。コゲツは?」
「私は、いつも通りです」
「そうなんだ……」

 コゲツのいつも通りは、よく分からない。
 特に働いているようには見えない。けれど、わたしが学校へ行っている間にどこかへ出かけている風でもある。
 たまに学校から帰ると、お土産を買ってきてくれていて、それは県外の物が多い。
 コゲツの服装が朝見たものとは違うこともあるから、気になるところではある。
 でも、コゲツにつっこんで尋ねる勇気は、今のわたしにはない。
 ただでさえ顔半分を布で隠しているような人だし、わたしが嫁ぐことで本家や親族の命運が左右されるというのだから、何かあることは分かる。
 分かるけれど、あえてそれを聞いて、この現状が壊れてしまうことが怖い。
 コゲツはわたしの夫。顔半分を見せないような人で、謎めいた人。
 嫁入りに関して、不満は多々あった。
 花嫁修業を強いられて、水島家の屋敷では座敷ろうのような部屋に押し込まれ、泣いてばかりの日々を過ごしていた。
 そんなわたしを、コゲツは守ろうとしてくれた。
 何やら影響力の強いらしい彼が何度も会いに来てくれたおかげで、水島家の人達の理不尽な厳しさは段々と減っていった。
 高校へ行けるように手配をしてくれて、一年遅れでも入学できたのはコゲツのおかげだ。
 コゲツいわく、学生のうちは勉学に励むこと。
 家事を一切わたしにさせないのも、それが一因。わたしをとても甘やかしている。
 だから、わたしはコゲツとのこの甘く優しい日々を、不用意な一言で失いたくない。
 思いがけない答えが返ってきたら……と思うと、何も言えないのが現状だ。

「嫁殿、夕飯は何を食べたい?」
「んーっ、コゲツの好きな物でいいよ」
「嫁殿の好きな物を覚えたい。だから、教えてほしい」

 コゲツのこうした気遣いが、すごく好きだなぁ。
 わたしを優先してくれるところは花丸をあげたいぐらい。
 本当は素顔を突き合わせたいけれど、まだ一度も見たことがない。コゲツとわたしの間に線引きがされてしまっているようで、寂しいところだ。
 いつかは見せてくれるだろうか?
 好奇心は猫をも殺す……と言うし、今は我慢しておこう。
 イギリスのことわざで、猫には九つの生があり、死んでも生まれ変わって次の生に向かうのだという。そんな猫が、持ち前の好奇心で命を落としてしまうことから、人へのいましめに使われる言葉だ。
 好奇心でこの生活を失ってしまっては、元も子もないからね。
 それに、コゲツの口元と雰囲気で、どんな表情をしているか見当はつくから、答えを焦る必要もない。

「じゃあ、カレーコロッケ。コゲツ作れる?」
「ええ。任せてください。今日の夕飯は、カレーコロッケを作っておきますね」
「楽しみにしているね」

 うなずいて口元に笑みを浮かべたコゲツに、わたしも笑みを返した。


 学校が終わり、商店街のアーケード通りを抜けていく。
 この商店街は、とにかく誘惑が多い。右を見ても左を見ても、食べ物を扱っているお店ばかりが並んでいるのだ。
 特に学校帰りの十代は腹ペコで、成長期真っ盛り。
 このアーケード通りは、お腹が鳴って仕方がない。
 クレープ屋から漂う甘い香り、ハンバーガーショップのポテトを揚げる匂いに、たい焼き屋の香ばしい生地に餡子あんこの匂い。
 そこにお総菜屋さんの焼きそばのソースの香りが加われば、誘惑としてはもう最強ではないだろうか?

「ヤバーい! お腹空いたぁ~」

 わたしの横で、同じ高校の同級生、美空みそら千佳ちかがお腹を片手で押さえて騒ぐ。
 千佳はボーイッシュな、ショートボブのスポーツ少女である。ただ、今は左腕に痛々しいギプスをしていて、運動は休止中。
 女子サッカー部の活動中に派手にコケて折ってしまったらしい。それで激しい運動を禁止されて、帰宅部のわたしと一緒に下校となったのだ。
 クラスの中で特別仲が良いとも悪いとも言えない関係。ただ帰る方向が一緒で、人懐っこい千佳が声を掛けてくれたという訳だ。

「ミカサ、何か食べて帰らない?」
「ううん。今日の夕飯はカレーコロッケだから帰るよ」
「うん? 何それ?」
「わたしの好物。だから今日はお腹を空かせておいて、いっぱい食べるの。空腹は最高のスパイスって言うじゃない?」

 笑顔でその誘いを断ると、千佳は一人で買い食いに走ることに決めたようだ。
 ハンバーガーショップの前で別れ、わたしはそのまま家へ帰る。玄関に入る前からほのかに香るカレーとコロッケの匂いに、お腹が鳴った。

「ただいまー」
「おかえり、嫁殿。手洗いとうがいをして、着替えたら味見をしてもらえますか?」

 戸を開けるとすぐに台所からコゲツが顔を出した。わたしはうきうきと家に上がる。

「すぐに着替えてくるね!」
「まだ揚げたばかりですから、急がなくても……」

 コゲツの言葉を「学生はお腹が空くの!」とさえぎって、急いで洗面所へ向かった。
 手洗いとうがいをして二階に上がり、自分の部屋で普段着に着替えると、再び台所へ戻る。
 この手洗いとうがいは、子供の頃から厳しくしつけられていた。
 幼稚園や小学校でもさせられるものだけれど、うちの一族もコゲツの一族でも、度を越したしつけの一つがこれだったりする。
 理由としては『不浄なものは手に付きやすく、口に入りやすい』から。
 子供の頃に親戚で集まった時、遊んだ後に一人だけ手洗いうがいをしなかった子がいた。その子は両親と一緒に親戚の前で激しく叱られた。
 あんなものを見てしまっては、親のためにも自分のためにも手洗いうがいは重要だ、忘れちゃいけないと、子供ながらに強く意識した。
 やたらと厳しいけれど、その甲斐あってか、風邪は引きにくいほうである。

「嫁殿。一番初めに揚げたものをどうぞ」
「カレーコロッケ大好き~。では、いただきます!」

 コゲツが菜箸でコロッケを二つに割り、半分をわたしの口元へ持ってくる。
 はふっと、まだ熱いコロッケにかぶりつき、手で口を押さえながら咀嚼そしゃくした。
 口の中に広がるカレーの風味と甘み、この甘みは玉ねぎだろうか? 粗挽きのひき肉はゴロゴロとした食感で、プッチリとした歯ごたえはコーンとグリンピースだろうか。
 味もさることながら、食感が面白くて新鮮。
 ソースをつけなくても味わいが深いのは、何か隠し味がありそうだ。

「コゲツ。これ、すごく美味しいよ!」
「それは良かったです。オーソドックスなカレーコロッケが今のもので、チーズ入りや半熟たまごの入ったものも用意してあります。夕飯に味わってくださいね」
「今まで食べたカレーコロッケの中で、一等賞かも」
「光栄です」

 ただでさえこんなに美味しいのに、チーズ入りや半熟たまごのものまで用意するとは、お料理名人ではないかしら?
 わたしも花嫁修業で家事スキルはひと通り叩き込まれたけれど、コゲツのひと手間かかった料理に敵うかは、正直に言えば微妙なところだ。
 和風料理ばかりを叩き込まれたわたしに対し、コゲツは和風はもちろん洋風なものも得意だから、わたしの花嫁修業は必要だったかなぁ? と、少しだけ思ってしまう。

「嫁殿。今日の宿題は?」
「うぐっ。小テストの間違いを直してこいというものが、あります」
「では、嫁殿の宿題が終わってから、夕飯にしましょうね」
「……はい」

 ガクリと項垂うなだれたわたしの口に、コゲツが残りのカレーコロッケを入れる。
 コゲツに見送られて渋々ながら部屋へ戻り、カバンから小テストを取り出した。
 ヒィヒィ言わされた受験がやっと終わったのに、まさか入学した後も勉強で泣くとは思わなかった。
 花の女子高生ライフを満喫したかったけれど、理想と現実は違うようだ。果たして、学校帰りに遊んで帰る子達にはどこに宿題をやる暇があるのだろうか。

「高校でまで宿題があるなんて。中学までの制度だと思ったのになぁ」

 しかも、中学では赤点をとっても進級はできるが、高校では進級できずに留年になってしまう。いつでもどこでも、勉強は真面目にしなさいということだ。
 中学の頃は、どうせ卒業と同時に嫁入りで高校には行けないと思っていたから、勉強はかなりいい加減だった。
 そのツケが今回ってきている。
 いつ必要になるか分からないから、勉強はしないよりしたほうがいい。と、当たり前のことに気付く十六歳のわたしである。

「そういえば、千佳は買い食いして帰ったみたいだけど、あの手でちゃんと食べられたかな? 勉強も大変そうだし……」

 小テストと英和辞典を交互に見ながら、現実逃避に千佳も宿題をしているかな? と、つい手が止まってしまう。

「嫁殿、お茶ですよ」
「あ、はーい。ありがとうございます」

 コゲツが部屋に入ってきて、淹れ立てのお茶を手渡してくれた。
 ほのかに優しいこの香りは、玄米茶だろう。
 わたしがお茶を飲むと、コゲツは机の上の小テストに目をやった。

「嫁殿は、英語は苦手ですか?」
「うーん。日本人なら日本語でオッケーって、思っているよ」
「その『オッケー』も英語ですよ。手伝ってあげますから、早く終わらせましょうね」

 そんなコゲツの手伝いもあり、なんとか宿題は終わったものの、夕飯のカレーコロッケは冷めてしまっていた。コゲツがオーブントースターで温め直して、衣をカラッとさせてくれる。
 やはり、コロッケの衣はサクサクのカリカリが美味しいのだ。

「このカレーコロッケ、隠し味でも入っているの?」
「愛情、でしょうか」

 ふふっとコゲツが笑い、頬が熱くなるのを感じながら受け流す。
 ちなみに、このカレーコロッケにはウスターソースが入っているそうだ。だからソースをつけなくても、味わい深いらしい。


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