黒狼の可愛いおヨメさま

ろいず

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26章

青い空とキャンプ 後半から※R18

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 青い空を見上げながら、今年も暑くなりそうだとルーファスが言い、私もそうだねと答える。

 ルーファスと私とスクルードとコハルの四人で温泉大陸の近くにある無人島に遊びに来ていた。
夏季前にゆっくりと親子揃ってのバカンスを楽しむ為である。

 夏季になると【刻狼亭】は忙しくなるために、私達隠居組も引っ張り出されてしまうのである。
主にルーファスがリュエールの代わりに当主代行で【刻狼亭】を回す事になる。
リュエールはミシリマーフ国の氷祭りでドラゴン達を連れて出向く為に、数日間は戻れない。
キリンちゃんも女将として動き回る為に、シャルちゃん達のお世話は必然的に私になる。
でも、我が家も小さな子を抱えているので、全員を相手に一人では不可能な為、ハガネと二人体制になりそうなのである。

 ミルアとフィリアちゃんが妊婦の為、頼れないところが辛い。ナルアは魔国へお嫁に行ってしまったし、頼れる家族が居ないのは辛いところなのだ。
まぁ、そんなわけで、忙しくなる前に遊びに来たという感じかな?

「スー、川はまだだ」
「はいー! ハルー、こっちー」
「あいあいあー」

 川に入りルーファスが二人が遊んでも良い様に、浅瀬に石を積み上げて囲いを建設中で、その周りをスクルードとコハルがウロウロしている。
川に足を入れてはルーファスに怒られてを繰り返す。もうその怒られるところまでが、二人にとっては遊びになっているのだから、困ったものだ。

 最近はコハルもゆっくりではあるけれど、大分歩くのが上手になったのもあって、スクルードが先に歩いてコハルを待っているような感じで、歩き回る様になった。
お兄ちゃんをしているスクルードも可愛いし、スクルードを追って歩くコハルも大変愛らしい。
ハイハイの時は凄い勢いでスクルードを追い回していたのに、二足歩行になった途端、足の速度が遅くなった感じではあるけどね。
多分、獣化して四つ足で走った方が早いと思う。

「アカリ、少し二人を捕まえておいてもらえるか?」
「はーい。少し待ってねー」

 私はレジャーシートの上にお弁当の入ったカバンを置き、スクルードとコハルの所へ行くと、二人はキャーッと騒いで逃げ出す。

「こらぁー、転んじゃうぞー」
「きゃー」
「あーっ」

 いつものように二人を追い駆けて、腕の中に抱え込むと二人のもっちりとした頬っぺたをハムッと歯を立てないように齧りつく。
二人はくすぐったがってキャーと笑いながらジタバタする。
なかなかのもっちり具合である。我が子ながら元気なお餅ちゃん達ではあるけれど、スクルードとコハルの二人を抱えて抱き上げるのは、重量オーバーで私には不可能なので、捕まえるまでしか出来ない。

「ルーファス。まだかかりそう?」
「あと少し、手頃な石……これで良いか。二人を放しても大丈夫だ」
「はぁーい。さぁ、二人共川で遊んでらっしゃい!」
「ハルー、いこー!」
「あいあー!」

 手を繋いでルーファスの所へ歩いていく二人に、可愛いなぁと目を細めて私は再び、レジャーシートの場所に戻りお弁当をカバンから出し、水筒とコップの準備をする。
三人の体を拭くタオルを用意して、日の当たる場所に置いておく。

 白い日傘を差して、ルーファスが二人と遊んでいるのをのんびりと眺める。
ルーファスがコハルの腰を持ちながら泳ぐ練習をさせて、スクルードはその周りを犬かきをしながら泳いでいる。

 我が家の子達は基本、犬かきなのよね。
まぁ、狼の獣人だからそこは仕方が無いのかもしれないけどね。

「ははうぇー!」

 手を元気に振るスクルードに手を振り返して、何故なにゆえ「うぇー」なのか、「うえ」では無いのか苦笑いしてしまう。

「スーちゃんったら、いつになったら『ははうえ』呼びになるのかしら?」

 多分、もう大分お喋りは出来てきているのだから、『ははうえ』呼びも出来ると思うのだけど、『ははうぇ』なのだ。ルーファスの事は『ちちうえ』と、ちゃんと呼ぶのに、少々そこら辺はお話合いしたいところだ。
息子がうぇい系なのはどうかと思うの。

「アカリー!」
「ああんー!」

 ルーファスがコハルを抱き上げて、二人で私に手を振りながら尻尾を振る。
二人にも手を振り返して、タオルを持って川の方へ行く。

「まだ夏本番じゃないから、川の水が冷たいでしょ?」
「それ程でも無いな」
「でも、そろそろ休憩して。コハルの唇が少し色を無くしてるから、寒いんだと思うよ?」
「直ぐにあがろう」

 コハルの浴衣を脱がせて、日光で温めておいたタオルで包むと「あー」と声を出しながら、コハルが尻尾を振って笑う。
ルーファスはスクルードの浴衣を脱がせてタオルで拭くと、レジャーシートの方へ歩いていく。

「ルーファスのタオルもあるよ?」
「オレは魔法で乾かすからいい。またコハルが水遊びをしたがった時に、使ってやってくれ」
「もう。タオルを魔法で乾かせば良いじゃない?」
「折角、アカリが太陽で温めてくれたのだから、温かい物を使ってやればいい」

 子供のうちは色々体験させようという方針で、我が家では極力、魔法は使わないようにしている。
水で濡れて肌が寒くなった時のタオルの温かさは、魔法の【乾燥ドライ】では味わえないものだしね。

 子供達をレジャーシートの上に座らせて、温かいほうじ茶を差し出す。
ルーファスがコハルを膝の上に抱き、ほうじ茶にふぅふぅと息を吹きかけて冷ましながらコハルに飲ませ、スクルードは自分で「ふーふー」と言いながらほうじ茶を飲んでいる。
流石、お兄ちゃんは違いますねぇ。

 お弁当の蓋を開けて、オニギリとオカズとデザートの三つを広げる。
オニギリはハガネ特性高菜漬けのオニギリと、魔牛しぐれ煮のオニギリ、私特性からあげマヨオニギリ、焼き鮭オニギリの四種類。
高菜漬けオニギリはスクルードが好きで、魔牛しぐれ煮はコハル、焼き鮭はルーファス、唐揚げが私の好物なのである。
子供達の食べやすいように、高菜漬けのオニギリと、魔牛しぐれ煮のオニギリはとても小さい。

 おかずは一口ハンバーグにハムを卵焼きでくるくる巻いた物や蓮根のつくね焼きに唐揚げとタコさんウインナー。
我が家は肉食な人達ばかりなので自然とお肉ばかりの茶色いお弁当になってしまうのよね……
まぁ、それなのでデザートはメロンに似たメローネをたっぷり用意したよ!

「さぁ皆、いただきますしようね」
「いただきます」
「いたますー」
「あうあー」

 わし掴みで食べてしまうコハルに、ルーファスが小さくお箸で切り分けながら、食べさせようとして悪戦苦闘している。
子供を何人も育てても、毎回子供達は、あの手この手で食事は大人しくしてないんだよね。
スクルードは割りと大人しく黙々と食べる方だけど、最近はコハルに食べさせようとするから、微笑ましいけど、自分の食事を進めてくれないので、これはこれで少し困りものでもある。

「ハル―、あーん」

 むっちむっちっと口を動かしているコハルに、早速スクルードがハンバーグを差し出して口に入れようとしている。

「スーちゃん。スーちゃんが先に食べなさい。コハルはお口いっぱいでしょ?」
「ハルにあげるー」

 イヤイヤと顔を横に振るスクルードに、ルーファスが「スー、あーん」と口を開けさせて、スクルードの持っていたハンバーグをスクルードの口へ入れてしまう。
少し眉を真ん中に寄せながら、スクルードが物を申したそうにしているけど、基本スクルードは口に物が入っている時は喋らない上に、咀嚼そしゃくが長いから文句は当分先になりそうだ。

「ルーファスも、あーん」

 ルーファスの口に蓮根のつくね焼きを入れて、笑顔で「美味しい?」と聞くと、ルーファスが目を細める。
ルーファスも基本、口に物が入っている時は喋らないので、スクルードの育ちの良さはルーファスに似たのだと思う。
他の子達は競うように食べたり喋るから、叱りつける事の方が多かった気がする。

「んっ、この蓮根のつくねは甘酢か?」
「そそっ。夏バテ防止のメニューにどうかなー? って、開発中のものだよ」
「夏は皆、バテやすいからな」
「だよねー。ミルアやフィリアちゃんにも食べやすいように考えているんだけどね」

 獣人の夏は暑さとの戦いでもあるから、毎年この時期辺りから注意しなければ、夏本番で体調を崩してしまう人達が続出するのだ。
なにより、温泉大陸は地熱も高い為に元々蒸し暑くもあるから、獣人以外の人でも下手をしたら倒れる為に、夏場はお客さん達にもよく目を見張っていないといけないから、普段より忙しくもある。
せめて、我々住民は他の人に迷惑を掛けないように、食生活などで改善をしていくしかない。

「んぷぅー」
「あら? コハルはもうお腹いっぱい?」
「コハルはガッつく割りに満腹になるのも早いな」
「ふふっ、ゆっくり食べて満腹になると良いんだけどねー」

 ルーファスに口元を拭いてもらいながら、コハルが口を開けて欠伸をする。
寝たら直ぐに寝てしまう為に、ルーファスからコハルを受け取り、少し背中を撫でて寝かしつけている後ろで、ルーファスが急いでテントを組み立てる。

「ははうぇー、おちゃー」
「はーい。熱いから、ふーふーだよ」
「はいー」

 スクルードのコップにほうじ茶を注いで、黙々とお弁当を食べ進めるスクルードに随分大きくなったなぁと思う。
お喋りもそうだけど、背丈も伸びてきている。
将来は未来のスクルードと同じになるのだろうから、四歳で六歳のレーネルくんとルビスちゃんと、身長が変わりないのでも頷くしかない。
ハガネから聞く限り、スクルードの魔法も上達して来たそうだし、成長はメキメキ伸び上がり中というところなのだろう。

「アカリ、コハルを」
「はい。ゆっくりね」
「わかっている。大丈夫だから、心配するな」

 テントを組み立て終わったルーファスにコハルを預けて、目をせわしなく動かしているスクルードに「ちゃんと食べ終わってからよー」と、ハムスターの頬袋になってしまっている頬っぺたをツンツンと突きながら、注意しておく。
スクルードはコハルの面倒を見たがるから、テントに早く行きたいのに、口の中がパンパンで慌てているのが、可愛いところなのだ。

「ごったまい!」
「はい。お粗末様でした」

 【水玉】でスクルードの手を洗って、タオルで手を拭いて「よし、良いよー」と言うと、ダッシュでテントの中に走り込んでしまう。

「シスコンね。ふふふっ」

 テントの中でルーファスとスクルードが何か喋っていて、少ししたらルーファスがテントから出てきた。
私のところへ戻ってきたルーファスに、「お疲れ様」と声を掛ければ、ルーファスが私の横に座って頬にキスをしてくる。

「子供達は寝ちゃった?」
「ああ。スクルードは絵本を読んでいるが、あれは数分もしたら寝てしまうな」
「ふふっ、子供はお腹いっぱいになると寝ちゃうものね」
「アカリは眠く無いのか?」
「もぅ、子供じゃないんだから眠くないですよー」
「ククッ、なら大人扱いで」

 ゆっくりとしたキスに「これが大人扱い?」と笑うと、「まぁ、いつも通りか」とルーファスも笑って、一緒にお弁当の残りを食べながら、他愛もないお喋りをしあう。
 夫婦でいつも一緒に居るとは言っても、別行動も多い為に話す事は割りと多い。
私のお喋りは殆ど、ご近所さんの奥さんたちとのお喋り情報ではあるけど、この奥さんたちの情報が温泉街の住民達を知る上では重要だったりもするらしい。

「はぁー、もうお腹いっぱい」
「そうだな。腹ごなしでもするか?」
「ん? 何かするの?」
「アカリが汗をかけて、気持ち良くなれる運動だな」
「……嫌な予感しかしませんよー」

 サワサワと腰に手が回ってきて、「いいか?」と聞いてくる。
まぁ、子供達も寝てしまっているから駄目ではない……が、流石に明るいうちにしてしまうのは恥ずかしい気がする。

「夜じゃ、駄目? 誰かに見られたら……恥ずかしいし……」
「ココは無人島だから、大丈夫だ」
「うーん……木陰でなら……ってぇ、にゃああん!」

 素早く抱き上げられると、大きな木の木陰の下でスリスリと顔に頬擦りをされて、随分とルーファスが甘えていることに驚く。
そんなにしたかったのだろうか?
地面に下ろしてもらうと、上を向かされて唇を重ね合う。

「はぁ……あ、んっ……んぅ……」

 次第に深くなってきた口づけに、甘えたような喘ぎ声が口から漏れて、唇に軽く吸い付いたり舐めたりを繰り返し、たまに甘く囁く。

「アカリの潤んだ瞳が、子供達の母親から、オレの妻になる瞬間が好きだ」
「んぅ、もぉ、ん……んんっ」

 着ていた浴衣の帯を解きながら、重なる唇に甘い唾液が絡まって、口の中から喉へ入る時、「はぁ」と幸福で満たされるような吐息が洩れる。
番同士のキスは媚薬の様に体の芯を熱くさせて、キスだけでじゅんと下着が濡れてしまった気がする。

「ルーファス、はぁ……ん、キス、凄いね?」
「ん、最近、子供達の寝かしつけで、アカリと出来ていなかったからな」

 そういえば、コハルが昼間にぐずって寝てしまって、夜起きる悪い子モードに最近なっていたかも? そして、コハルを寝かしつけに、スクルードが「ねんねーねんねー」と、コハルに絵本の読み聞かせをしに起きるものだから、二人分の寝かしつけになっていた。
双子や三つ子は誰かが寝れば直ぐに引きずられるように寝るのに、コハルとスクルードはそういった事があまりないのも特徴かも?

「でも四日に一回は、してたよね?」
「四日に一回しか、出来ていないとも言う」

 浴衣の帯が解けてキャミソールを胸の上まで上げられると、胸の粒にルーファスか口を付ける。
舌で粒を刺激され粒が硬くなると、もう片方の乳房を手で揉みそちら側の粒も硬くなって、形がハッキリすると指で紙縒こよりを捩じるように弄られ、下腹部がキュッと力が籠ってしまう。

「あっ、やぁん……んっ」

 ちゅぴっと音を立てて胸を強く吸われて、甘ったるい鼻声が洩れる。
ゆっくりと舌で乳首を転がして、反応を楽しむように指は強弱を付けて摘んだり引っ張ったりを繰り返し、私はその度に快感をやり過ごそうと、身を捩る。

「んっ、はぁ……ん、ルーファスっ、もぅ、やぁ、ん」

 体の奥深くでずくずくと疼く性欲に、早く楽になりたくてイヤイヤと首を振ると、強く胸を吸われて腰にもどかしい感覚が溜まっていく。
手を伸ばしてルーファスに「早くぅ」と、涙声で訴えてショーツに伸ばされた手に、恥ずかしさと早く繋がりたいのとで吐息が震える。

「もうぐっしょり濡れてるな」
「そういう事は、言っちゃ、やだぁ……んっ、ぅ」

 愛蜜を指ですくって、股の間に隠された秘玉をぬるぬると撫でまわされて、たまらず声が出る。
高まっていく快感の波に、イキそうになり甲高い声が出て悲鳴が洩れる。

「あっ、きゃうぅ、そこ駄目なの、ああっ!」
「駄目なのか? だったら止めておくか?」

 あと少しでイキそうだったのに指を止められ、蜜口がひくんひくんと勝手に動いてしまう。
蜜液がとろとろと溢れて流れ落ちる。

「あ……」
「どうする?」

 フルフルと首を横に振ると、蜜口に指が入れられて、ヒクついてる事を知られて目を逸らす。
首筋にキスが落ちてきて、蜜口に入れられた指がちゅくりちゅくりと水音を立てて抜き差しを始める。

「あっ、ん、んっ、あっあん、ル、ファス、はぁ、んっ、ん」
「はぁ、これなら直ぐに挿れても大丈夫そうだな」
「はぁ、ぅ、早くぅ……」
「可愛いな」

 チュッと音を立てて瞼の上にキスを落として、ショーツを足から引き抜かれる。

「アカリ、首に手を回して捕まっておけ」
「ふぁ? こう?」

 ルーファスの首に手を回すと、片足を持ち上げられてルーファスの男根が中にくちゅっと音を立てて侵入してきた。
そして、私の腰を持って持ち上げると下から突き上げる。

「んきゃぁぅっ! あっあぁぁ……」
「はぁー……四日ぶりのアカリのナカだ」
「んぅ、ふぁッ、あっ、あっ、ルーファス」

 自分の体重で下にずり落ちて深くまで感じて、ルーファスの首から外した手は背中へ回して揺さぶられる度に爪痕を増やす。
お腹の内側でゴリゴリと膣壁を擦り上げられ、傘の張った部分が襞を刺激する度にビクビクと体が達してしまいそうになって、嬌声を上げる。

「ひゃあぁんっ、おへその裏は駄目ぇーッ! いや、そこ、やっ、やぁ」
「アカリの嫌は悦いだからな。ここか?」
「あああっ、イッちゃう」

 快感に頭が真っ白になって、膣壁が断続的に収斂しゅうれんを繰り返して、ルーファスの肉棒を刺激しているのか、大きさが増していく。

「あっ、や、今、イッたから、待って、ああっ、まってぇ」

 待ってとお願いしても、腰を動かして下から突き上げて休む暇を与えてくれない。
達したばかりの体はずっとイキっぱなしの様にきゅうきゅうと疼いて、収縮を繰り返す。

「奥に誘いこむ、この膣の動きは、堪らないな」
「あんっ、んっ、はぁ、んっ、んっ、おかしく、なるぅ」
「ああ、善がり狂ってもいいぞ。たっぷり可愛がってやるからな」

 耳元で囁かれながら、最奥を突かれてドクドクと熱い精が注がれていく。
はぁー……と、お互いに色めいた吐息を繰り返し、繋がったまま抱き合っているとしばらくすると奥の方で擦れ合う、子宮口と鈴口の刺激でルーファスの肉棒が元気を取り戻し始める。

「ルーファス、もう少し、休ませてぇ……あっん」
「四日分を取り戻さないといけないから、まだだ」

 はい? 四日分ッ!?
首を横に振るとチュッとキスが落ちてきて、またズンズンと下から揺さぶられ嬌声を上げさせられた。
多分、六回くらいルーファスが白濁を吐き出して、私の体力ゲージが地の底を這うぐらいになって、ようやく解放されたと思う。

 ザバザバと川の中で、たっぷり注がれた白濁をルーファスの手で掻き出されて、あんあん言わされもしたけど、ヨロヨロしながら、私はスクルードとコハルの寝ているテントの中に入り、バタリと力尽きた。

 後の事はルーファスが何とかしてくれるだろう……私は、疲れた……

 これからはもう少し夫婦の営みを三日に一度にでもしておこう。
四日に一度は私がガブガブされまくってしまう。そんな事を思いつつ、すやぁー……と寝たのだけど、起きたら我が家のお屋敷で寝室で寝ていた。

 まだ鈍痛はするけど、スクルードとコハルの様子を見に行かなきゃと、子供部屋を覗けば二人共スヤスヤと寝ていて、大広間に行くと、机の上に妙なカメラが置いてあった。

 ありすさんと【風雷商】の合同で作っているカメラは薄型のカメラのハズで、机の上にあったカメラは日本の古いカメラ館にあるような分厚いタイプのカメラ。
多分、ネガフィルムなどよりも古いタイプかも? ガラス板を使った様な幕末の終わり頃の物かもしれない。
社会の授業で見たような古い形で、木の板で囲ってあったからそう思っただけなんだけどね。

「また蔵から出てきた古いやつなのかしら?」

 触って壊しでもしたら怒られそうだと思い、手を引っ込める。
こうした物は触らない方がいいと、長年の勘が告げている。触らぬ神に祟りなしである。

「あっ、母上! それ触ったら駄目だからね!」

 ティルナールの声にムッとして「触ってないわよ」と言い返す。
麻のシャツにサスペンダーに茶色いズボンを穿いたティルナールに首を傾げる。

「あら? ティル。あなた仕事はどうしたの? 新聞のお仕事お休みなの?」
「あー……クビになっちゃった。テヘッ」
「へっ?」

 頭を掻きながら、笑う三男に私は目を点にするしかなかった。
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