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18章
朱里の一日
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ポツポツと降り出した雨に縁側に干していた『竜の癒し木』の木の実をアルビーと朱里が慌てて家の中に入れて、居間の中で竹串で実のヘタを取り除きながら籠に入れていく。
「縁側で座って外にヘタを捨てながらやりたかったのにねー」
「まぁ6月は雨が多いから仕方がないよねー」
白金のドラゴン姿のアルビーは器用にヘタを竹串で取り除いていく。
人型の方がやりやすくない?と、聞いたがアルビーとしてはどちらも同じなので大差ないのだとか。
3メートルのドラゴンがチマチマと実のヘタを取っているのもシュールな図だと思いつつも、朱里もチマチマと作業を手伝っている。
『女将亭』の新しい建物はまだまだ建つまで時間が掛かるので朱里は休業中の様なものなので暇を持て余している分お手伝いは時間つぶしに丁度いいのである。
異世界の生活は慣れてしまうとやる事は特になく、子育てで忙しかったくらいで自分の手を離れ始めている子供達に相手をしてもらえないのは、とても暇である。
ティルナール達三つ子は実を言うと学校に入れている。
学校といっても、正式な物ではなく、元・貴族の学園の教師をしていた人が余生を奥さんと2人で温泉でも入りながらのんびり暮らしたいと温泉大陸に移住の申し込みをしてきて、それが受理され新しく元・教師の男性と奥さんが引っ越してきた。
余生を・・・と、言うので老人かと思えば40代後半の夫婦で貴族相手の学園の教師はお給金が良かったらしく、細々と温泉大陸で暮らして行くだけなら十分らしく、早めの老後ライフらしい。
そんな元教師のビトー・ファランさんにティルナールとエルシオンが懐いてしまい、色々と物を教えてくれるビトーさんが会合に使っている場所で温泉大陸の子供達を相手に勉強会の様なものを週に3回行ってくれることになった。
「おおきくなったらせんせいになるー」
エルシオンがそんな将来の夢を掲げるくらいには授業は面白いらしい。
ティルナールは製薬部隊の薬草学を楽しみにしていて、何故か製薬部隊も教師として参加して子供達に色々教えている。
ティルナールがマッドサイエンティストにならないか不安ではある。
ルーシーは歴史の授業にかぶりつきで、家に帰るとドラゴン達に歴史の話を聞いて回っている。
生きる歴史書の様なドラゴン達なので正解と言えば正解ではあるが、あくまで彼らは自分達の目で見た歴史を語るので教えられた歴史との齟齬はある。
「なんで?どうして?おしえてもらったのとちがうー」
そんな質問じみた事を聞いてくるので、ドラゴン達は逆に人が教えている歴史というものを調べている始末である。
子供達の学校に行っている間の暇な事である。
目の前が【刻狼亭】なのもあってルーファスやシュトラール達上の子供達がお昼ご飯を食べに帰って来るのを相手するぐらいが、今の朱里の毎日という感じである。
「よし、アカリこっちは終わったよ」
「こっちもあと3個で終わるよ」
チマチマしたヘタ取り作業も終わり、水洗いをしてアルビーと2人で『竜の癒し木』の実を使ったお酒を漬け込んでいく。
大きなガラス瓶に実を入れて上に黄金砂糖を入れてお酒を入れて蓋をして同じ様な瓶を幾つも作る。
生憎の雨ではあるが、荷車に詰めて旧・女将亭へアルビーが運んでいく。
1年後に美味しいお酒にする為に旧・女将亭のドラゴン達の酒屋に寝かせておくらしい。
「んーっ、少し肩こりかな・・・」
腕を回してから「よしっ!」と気合を入れると台所へ行き、夕飯の下ごしらえを始める。
台所のお勝手口をカリカリ引っ掻く音がするので開けると、ずぶ濡れのクロが「ナーン・・・」と情けない声を出して家の中へ入って来る。
「あっ!クロ待って!足と体を洗って乾かしてぇ!!!駄目ぇええ!!!」
「ナーウナーン」
トテテテ・・・と、クロが朱里の制止を聞かずに家の中へ走り込み、朱里が慌てて追いかける。
追われれば逃げたくなるとでも言うのか、クロは1階の台所から2階へ上っていく。
「クロ良い子だからそこで止まってー!」
「ナーン」
「駄目、お部屋に入っちゃ駄目ぇー!」
時すでに遅しでクロがベッドの絨毯の上で背中をズリズリと擦り、ベッドの上に飛び乗って自分の足を舐めて雨で濡れた体を乾かそうとしている。
朱里が「あちゃー」と言いながらクロを確保すると部屋にあるお風呂に連れて行き、「ナァァン」と助けを求めるクロの声がお風呂場に響くが、「悪い子ちゃん!」とガシガシと朱里に洗われ、乾燥魔法を掛けられてホコホコのふわふわにされて解放された。
「さて・・・お掃除しないとね」
クロが濡らしたベッドと絨毯を清浄魔法を掛けていき、廊下や階段は雑巾で拭いて台所までの掃除していく。
やっと台所まで拭きあげていくと、ティルナール達三つ子が帰って来る。
「ははうえー、まほーかけてー」
「ぬれちゃったー」
「びしょぬれー」
「あらあら、待ってね。【乾燥】【乾燥】【乾燥】」
「「「ありがとーははうえ」」」
自分達の部屋にカバンを置きに行き、競争するようにまた台所に戻ってきて三人が「おやつは?」と聞いてくる。
貰い物のバタークッキーを出して、3人のコップにアップルティーを淹れる。
3人はオヤツを食べながら朱里に今日教えてもらったことを朱里にも教えようと必死に喋る。
頷きながら聞いて、オヤツを食べ終わった3人がソファの上で昼寝を始めると薄掛けの布団をかけると、夕飯の下ごしらえの続きを始める。
夕方になる頃には夕飯の支度が終わり、ハガネとミルアにナルアが【刻狼亭】の仕事から戻り、火竜ローランドもミルア達に駆り出されていたのか一緒に帰って来た。
「ローランドお疲れ様。最近見ないと思ったら2人に連れて行かれてたの?」
「温泉の温度調整が壊れててね。直るまで働かされてる・・・」
「あらら、お疲れ様です」
ローランドが「つかれたー」と言いながら大広間で寝そべると、三つ子によじ登られ始めハガネに「やめてやれ」と1人ずつ引っぺがされていた。
「お腹空きましたわー」
「ご飯はなんですのー?」
ミルアとナルアが部屋で着物からラフなパーカーとロングスカート姿になり台所に顔を出す。
本当は短パン姿になりたいそうなのだが、ルーファスがいい顔をしないので我慢しているらしい。
最近、若い子の間では短いスカートとかが流行っていて、私としては見慣れているから、いいんじゃない?とは思うけど、足を出すのがはしたないと思われている世界なので、受け入れられるのは少し時間が掛かるのだろう。
「今日はロールキャベツのホワイトソースがけに温野菜に角煮とナスの田楽だよー」
「角煮に卵はありますの?」
「煮卵!煮卵ありますの?!」
「あるよー。いっぱい作ったからいっぱい食べてね」
「きゃー!ならナルちゃんラーメンの用意ですわ!」
「ラーメン追加ですわ!」
「あらら。2人共お仕事してからいっぱい食べるわねぇ。太らない?」
「全部消費していますから大丈夫ですわ!」
「若いので直ぐにエネルギーになりますわ!」
2人が乾麺を茹で始め「ラーメン!ラーメン!」と声を合わせて歌い始める。
2人がラーメンを作っている後ろでどんぶりに醤油ベースのお汁と煮卵を用意しておく。
若い子は食欲が凄い・・・と、思いつつ夕飯を大広間の机に運んで行き、途中でハガネも運ぶのを手伝い始め、大広間にドラゴン達も集まり始める。
「ただいま」
「ルーファス、おかえりなさい。お疲れ様です」
軽く頬にキスを交わして、ルーファスが2階に着替えに行って戻る頃には夕飯の準備は完了して、全員が揃ったところで夕飯を始める。
ティルナール達はルーファスに学校の話をして、ミルア達は本日の面白かったお客さんや従業員達の話をしながら賑やかに夕飯は進んでいく。
ルーファスに「今日はアカリはどうしていたんだ?」と聞かれて朱里が笑顔で「ドラゴンのお酒作ったくらいかな?あとはいつも通りお家の事をしてました」と報告をする。
「縁側で座って外にヘタを捨てながらやりたかったのにねー」
「まぁ6月は雨が多いから仕方がないよねー」
白金のドラゴン姿のアルビーは器用にヘタを竹串で取り除いていく。
人型の方がやりやすくない?と、聞いたがアルビーとしてはどちらも同じなので大差ないのだとか。
3メートルのドラゴンがチマチマと実のヘタを取っているのもシュールな図だと思いつつも、朱里もチマチマと作業を手伝っている。
『女将亭』の新しい建物はまだまだ建つまで時間が掛かるので朱里は休業中の様なものなので暇を持て余している分お手伝いは時間つぶしに丁度いいのである。
異世界の生活は慣れてしまうとやる事は特になく、子育てで忙しかったくらいで自分の手を離れ始めている子供達に相手をしてもらえないのは、とても暇である。
ティルナール達三つ子は実を言うと学校に入れている。
学校といっても、正式な物ではなく、元・貴族の学園の教師をしていた人が余生を奥さんと2人で温泉でも入りながらのんびり暮らしたいと温泉大陸に移住の申し込みをしてきて、それが受理され新しく元・教師の男性と奥さんが引っ越してきた。
余生を・・・と、言うので老人かと思えば40代後半の夫婦で貴族相手の学園の教師はお給金が良かったらしく、細々と温泉大陸で暮らして行くだけなら十分らしく、早めの老後ライフらしい。
そんな元教師のビトー・ファランさんにティルナールとエルシオンが懐いてしまい、色々と物を教えてくれるビトーさんが会合に使っている場所で温泉大陸の子供達を相手に勉強会の様なものを週に3回行ってくれることになった。
「おおきくなったらせんせいになるー」
エルシオンがそんな将来の夢を掲げるくらいには授業は面白いらしい。
ティルナールは製薬部隊の薬草学を楽しみにしていて、何故か製薬部隊も教師として参加して子供達に色々教えている。
ティルナールがマッドサイエンティストにならないか不安ではある。
ルーシーは歴史の授業にかぶりつきで、家に帰るとドラゴン達に歴史の話を聞いて回っている。
生きる歴史書の様なドラゴン達なので正解と言えば正解ではあるが、あくまで彼らは自分達の目で見た歴史を語るので教えられた歴史との齟齬はある。
「なんで?どうして?おしえてもらったのとちがうー」
そんな質問じみた事を聞いてくるので、ドラゴン達は逆に人が教えている歴史というものを調べている始末である。
子供達の学校に行っている間の暇な事である。
目の前が【刻狼亭】なのもあってルーファスやシュトラール達上の子供達がお昼ご飯を食べに帰って来るのを相手するぐらいが、今の朱里の毎日という感じである。
「よし、アカリこっちは終わったよ」
「こっちもあと3個で終わるよ」
チマチマしたヘタ取り作業も終わり、水洗いをしてアルビーと2人で『竜の癒し木』の実を使ったお酒を漬け込んでいく。
大きなガラス瓶に実を入れて上に黄金砂糖を入れてお酒を入れて蓋をして同じ様な瓶を幾つも作る。
生憎の雨ではあるが、荷車に詰めて旧・女将亭へアルビーが運んでいく。
1年後に美味しいお酒にする為に旧・女将亭のドラゴン達の酒屋に寝かせておくらしい。
「んーっ、少し肩こりかな・・・」
腕を回してから「よしっ!」と気合を入れると台所へ行き、夕飯の下ごしらえを始める。
台所のお勝手口をカリカリ引っ掻く音がするので開けると、ずぶ濡れのクロが「ナーン・・・」と情けない声を出して家の中へ入って来る。
「あっ!クロ待って!足と体を洗って乾かしてぇ!!!駄目ぇええ!!!」
「ナーウナーン」
トテテテ・・・と、クロが朱里の制止を聞かずに家の中へ走り込み、朱里が慌てて追いかける。
追われれば逃げたくなるとでも言うのか、クロは1階の台所から2階へ上っていく。
「クロ良い子だからそこで止まってー!」
「ナーン」
「駄目、お部屋に入っちゃ駄目ぇー!」
時すでに遅しでクロがベッドの絨毯の上で背中をズリズリと擦り、ベッドの上に飛び乗って自分の足を舐めて雨で濡れた体を乾かそうとしている。
朱里が「あちゃー」と言いながらクロを確保すると部屋にあるお風呂に連れて行き、「ナァァン」と助けを求めるクロの声がお風呂場に響くが、「悪い子ちゃん!」とガシガシと朱里に洗われ、乾燥魔法を掛けられてホコホコのふわふわにされて解放された。
「さて・・・お掃除しないとね」
クロが濡らしたベッドと絨毯を清浄魔法を掛けていき、廊下や階段は雑巾で拭いて台所までの掃除していく。
やっと台所まで拭きあげていくと、ティルナール達三つ子が帰って来る。
「ははうえー、まほーかけてー」
「ぬれちゃったー」
「びしょぬれー」
「あらあら、待ってね。【乾燥】【乾燥】【乾燥】」
「「「ありがとーははうえ」」」
自分達の部屋にカバンを置きに行き、競争するようにまた台所に戻ってきて三人が「おやつは?」と聞いてくる。
貰い物のバタークッキーを出して、3人のコップにアップルティーを淹れる。
3人はオヤツを食べながら朱里に今日教えてもらったことを朱里にも教えようと必死に喋る。
頷きながら聞いて、オヤツを食べ終わった3人がソファの上で昼寝を始めると薄掛けの布団をかけると、夕飯の下ごしらえの続きを始める。
夕方になる頃には夕飯の支度が終わり、ハガネとミルアにナルアが【刻狼亭】の仕事から戻り、火竜ローランドもミルア達に駆り出されていたのか一緒に帰って来た。
「ローランドお疲れ様。最近見ないと思ったら2人に連れて行かれてたの?」
「温泉の温度調整が壊れててね。直るまで働かされてる・・・」
「あらら、お疲れ様です」
ローランドが「つかれたー」と言いながら大広間で寝そべると、三つ子によじ登られ始めハガネに「やめてやれ」と1人ずつ引っぺがされていた。
「お腹空きましたわー」
「ご飯はなんですのー?」
ミルアとナルアが部屋で着物からラフなパーカーとロングスカート姿になり台所に顔を出す。
本当は短パン姿になりたいそうなのだが、ルーファスがいい顔をしないので我慢しているらしい。
最近、若い子の間では短いスカートとかが流行っていて、私としては見慣れているから、いいんじゃない?とは思うけど、足を出すのがはしたないと思われている世界なので、受け入れられるのは少し時間が掛かるのだろう。
「今日はロールキャベツのホワイトソースがけに温野菜に角煮とナスの田楽だよー」
「角煮に卵はありますの?」
「煮卵!煮卵ありますの?!」
「あるよー。いっぱい作ったからいっぱい食べてね」
「きゃー!ならナルちゃんラーメンの用意ですわ!」
「ラーメン追加ですわ!」
「あらら。2人共お仕事してからいっぱい食べるわねぇ。太らない?」
「全部消費していますから大丈夫ですわ!」
「若いので直ぐにエネルギーになりますわ!」
2人が乾麺を茹で始め「ラーメン!ラーメン!」と声を合わせて歌い始める。
2人がラーメンを作っている後ろでどんぶりに醤油ベースのお汁と煮卵を用意しておく。
若い子は食欲が凄い・・・と、思いつつ夕飯を大広間の机に運んで行き、途中でハガネも運ぶのを手伝い始め、大広間にドラゴン達も集まり始める。
「ただいま」
「ルーファス、おかえりなさい。お疲れ様です」
軽く頬にキスを交わして、ルーファスが2階に着替えに行って戻る頃には夕飯の準備は完了して、全員が揃ったところで夕飯を始める。
ティルナール達はルーファスに学校の話をして、ミルア達は本日の面白かったお客さんや従業員達の話をしながら賑やかに夕飯は進んでいく。
ルーファスに「今日はアカリはどうしていたんだ?」と聞かれて朱里が笑顔で「ドラゴンのお酒作ったくらいかな?あとはいつも通りお家の事をしてました」と報告をする。
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