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15章番外編
箱入り黒狼と箱入り王女5
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『女将亭』の2階の自分の部屋に戻ると、白いシーツを頭から被ったシーツお化けになっているフィリアにシュトラールは近付くと、フィリアはくすんくすんと泣き声を出してベッドの端に逃げていく。
「フィリア、ごめんね」
「シューの・・・ばかぁ・・・」
「うん。ごめん、オレが夜説明なしに帰りが遅かったの説明するからそのままで聞いてね」
「くすん・・・くすん」
泣きながら距離を取ったままシュトラールはベッドの縁に座ってフィリアに困った笑顔を向ける。
泣いているフィリアに触って抱きしめてあげたいけれど、きっと拒絶されてしまうだろうから、自分の腕を自分で押さえるしかなかった。
「先ずはお金が欲しかったのと、子供をフィリアが欲しがってたから医療器具を取り扱ってる産医さんの仕事を手伝って譲ってもらえないか交渉してたんだ」
「産医さんの、仕事・・・?」
「うん。この時期は『蜜籠り』時期だから発情してる人が居るんだけど、なるべく『踊り子』って言われる人が惹き付けて発散させてくれてるんだ。でもね、『踊り子』さんは子供が欲しくてしている事じゃないから、避妊が失敗して子供が出来てしまうと次の街に行けないし生活も出来ない、オレは産医さんが処置した人が直ぐに仕事が出来るように回復魔法を使って体を治してた」
「子供は・・・どうなるの?」
「可哀想だけど、この世界には誕生しないよ・・・」
「っ!シュー、そんなの酷いっ!シューは、そんな子供を殺した人に回復魔法を使って治したの?!」
フィリアの言葉にシュトラールは小さく息を吐く。
こういう反応が怖くて言えなかったのもある。でも、綺麗ごとだけじゃ無いのが世の中という物だとシュトラールは知っている。
「フィリア、フィリアは『踊り子』さんのした事は酷いって思うかもしれない。でもね、『踊り子』さんが居なかったら、発情した人にこの大陸に旅行に来た人が襲われたりするんだよ。昔、『踊り子』さんを不要だという人達が居て、1度だけ断った年があったんだ。そして・・・見ず知らずの獣人に襲われて望まない子供を産んだ人が居た。その人は生まれた子供がどの種族の獣人の子供か知る為に産んだんだ。種族が判明するとその人は、温泉大陸に自分が襲われた時期に来たその種族の獣人を探し出させて裁判をして、望む処罰は『子供をその男が殺す事。そして自分に精神的苦痛を強いた事をお金で支払う事』だった。そんな事が起きてからは温泉大陸は『踊り子』さん達を治安維持の為にも望まれない子供が生まれない為にも呼んでいるだよ」
白いシーツの中でフィリアが小刻みに震えて、シーツ越しに薄っすらと見えるシュトラールを見つめる。
シュトラールはフィリアを悲しそうな顔で見つめ返して、腕を組んだまま動かない。
「その、裁判の子供は・・・どうなったの・・・?」
「その子は孤児院に送られて、両親の居ない子として育ったけど、今は自分の様な子供が生まれない様にこの時期は無料で望まない妊娠をした人の処置をしてるよ」
「え・・・?」
「うん。産医さんだよ。誰よりも望まれない子供の事を知っている人」
フィリアの肩が揺れると、シュトラールはベッドの縁からフィリアの方へ近寄ってシーツ越しにフィリアの手を握る。
「フィリア、子供の人生を背負うって大変だってオレは思ってる。でも、幸せにしたいし大切にしたいって思ってるよ。フィリアは子供を殺してしまった人達に回復魔法を使って治療してるオレの事軽蔑する?」
白いシーツが左右に揺れて、シュトラールがシーツ越しにフィリアの頭の上にキスをする。
「フィリア、オレね。どうせなら医療器具なんか使わずにフィリアと子供を作りたいし、フィリアにちゃんと体で繋がって番だって感じたいんだ。それにオレは特殊能力を持ってるから番と番わないと能力が安定しないから、実を言うと結構、自分の力をコントロールするの最近大変なんだ」
フィリアの被っている白いシーツを手に取って少しずらしてフィリアの顔を見てシュトラールが微笑む。
泣き顔のフィリアは少しバツの悪そうな顔をして、口を開く。
「シュー、さっき、綺麗な人と話して顔赤くしてた・・・ああいう人の方が好きなんでしょ?」
フィリアの言葉にシュトラールがキョトンとした後で苦笑いして頬を染める。
「あの人は『踊り子』さんのキンカラさん。『踊り子』さんのリーダー格の人で、番と番ってないオレじゃあの人の【魅了】を跳ねのけるのは難しいからフィリアの事考えながらやり過ごしてたから顔赤くなってたと思う。フィリアの事が好きなのに他の人を好きになるとかありえないよ」
「私の事が、好き・・・?」
「うん。オレが好きなのはフィリアだけだよ!フィリアに抱きつきたいし、キスしたいし、フィリアが痛がっても体を繋げたいって思ってるよ。フィリアにオレの子供産んで欲しいって思ってる」
フィリアが顔を赤くして、小さく頷くとシュトラールが少し目を丸くしてから目を細めて笑うとフィリアの唇に唇を重ねると角度を変えて啄む様に何度もキスを繰り返して自分のシャツを脱ぐとフィリアのブラウスのボタンも外していく。
「フィリア、ごめんね」
「シューの・・・ばかぁ・・・」
「うん。ごめん、オレが夜説明なしに帰りが遅かったの説明するからそのままで聞いてね」
「くすん・・・くすん」
泣きながら距離を取ったままシュトラールはベッドの縁に座ってフィリアに困った笑顔を向ける。
泣いているフィリアに触って抱きしめてあげたいけれど、きっと拒絶されてしまうだろうから、自分の腕を自分で押さえるしかなかった。
「先ずはお金が欲しかったのと、子供をフィリアが欲しがってたから医療器具を取り扱ってる産医さんの仕事を手伝って譲ってもらえないか交渉してたんだ」
「産医さんの、仕事・・・?」
「うん。この時期は『蜜籠り』時期だから発情してる人が居るんだけど、なるべく『踊り子』って言われる人が惹き付けて発散させてくれてるんだ。でもね、『踊り子』さんは子供が欲しくてしている事じゃないから、避妊が失敗して子供が出来てしまうと次の街に行けないし生活も出来ない、オレは産医さんが処置した人が直ぐに仕事が出来るように回復魔法を使って体を治してた」
「子供は・・・どうなるの?」
「可哀想だけど、この世界には誕生しないよ・・・」
「っ!シュー、そんなの酷いっ!シューは、そんな子供を殺した人に回復魔法を使って治したの?!」
フィリアの言葉にシュトラールは小さく息を吐く。
こういう反応が怖くて言えなかったのもある。でも、綺麗ごとだけじゃ無いのが世の中という物だとシュトラールは知っている。
「フィリア、フィリアは『踊り子』さんのした事は酷いって思うかもしれない。でもね、『踊り子』さんが居なかったら、発情した人にこの大陸に旅行に来た人が襲われたりするんだよ。昔、『踊り子』さんを不要だという人達が居て、1度だけ断った年があったんだ。そして・・・見ず知らずの獣人に襲われて望まない子供を産んだ人が居た。その人は生まれた子供がどの種族の獣人の子供か知る為に産んだんだ。種族が判明するとその人は、温泉大陸に自分が襲われた時期に来たその種族の獣人を探し出させて裁判をして、望む処罰は『子供をその男が殺す事。そして自分に精神的苦痛を強いた事をお金で支払う事』だった。そんな事が起きてからは温泉大陸は『踊り子』さん達を治安維持の為にも望まれない子供が生まれない為にも呼んでいるだよ」
白いシーツの中でフィリアが小刻みに震えて、シーツ越しに薄っすらと見えるシュトラールを見つめる。
シュトラールはフィリアを悲しそうな顔で見つめ返して、腕を組んだまま動かない。
「その、裁判の子供は・・・どうなったの・・・?」
「その子は孤児院に送られて、両親の居ない子として育ったけど、今は自分の様な子供が生まれない様にこの時期は無料で望まない妊娠をした人の処置をしてるよ」
「え・・・?」
「うん。産医さんだよ。誰よりも望まれない子供の事を知っている人」
フィリアの肩が揺れると、シュトラールはベッドの縁からフィリアの方へ近寄ってシーツ越しにフィリアの手を握る。
「フィリア、子供の人生を背負うって大変だってオレは思ってる。でも、幸せにしたいし大切にしたいって思ってるよ。フィリアは子供を殺してしまった人達に回復魔法を使って治療してるオレの事軽蔑する?」
白いシーツが左右に揺れて、シュトラールがシーツ越しにフィリアの頭の上にキスをする。
「フィリア、オレね。どうせなら医療器具なんか使わずにフィリアと子供を作りたいし、フィリアにちゃんと体で繋がって番だって感じたいんだ。それにオレは特殊能力を持ってるから番と番わないと能力が安定しないから、実を言うと結構、自分の力をコントロールするの最近大変なんだ」
フィリアの被っている白いシーツを手に取って少しずらしてフィリアの顔を見てシュトラールが微笑む。
泣き顔のフィリアは少しバツの悪そうな顔をして、口を開く。
「シュー、さっき、綺麗な人と話して顔赤くしてた・・・ああいう人の方が好きなんでしょ?」
フィリアの言葉にシュトラールがキョトンとした後で苦笑いして頬を染める。
「あの人は『踊り子』さんのキンカラさん。『踊り子』さんのリーダー格の人で、番と番ってないオレじゃあの人の【魅了】を跳ねのけるのは難しいからフィリアの事考えながらやり過ごしてたから顔赤くなってたと思う。フィリアの事が好きなのに他の人を好きになるとかありえないよ」
「私の事が、好き・・・?」
「うん。オレが好きなのはフィリアだけだよ!フィリアに抱きつきたいし、キスしたいし、フィリアが痛がっても体を繋げたいって思ってるよ。フィリアにオレの子供産んで欲しいって思ってる」
フィリアが顔を赤くして、小さく頷くとシュトラールが少し目を丸くしてから目を細めて笑うとフィリアの唇に唇を重ねると角度を変えて啄む様に何度もキスを繰り返して自分のシャツを脱ぐとフィリアのブラウスのボタンも外していく。
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