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15章
妖精と拗らせ長男
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うーん。困りました。
リューちゃんを揶揄うつもりも無かったんだけど、本人は面白くないというか拗らせているのか自分の部屋に籠城してしまいました。
皆「良かったね」って、言ってただけなんだけど・・・。
ハガネに「しばらく様子見だな」って言われて、そうするしか無いよねって感じで、このお話は終了って感じになっちゃったけど、私としては自分の息子の事だし、番は1人に1人しか居ないから後悔はしてほしくないって思うし・・・うーん。頭ぐるぐるです。
「ルーファス、どうしましょう?」
「こればかりはリューの気持ちが大事だからな」
「でも、番って見付けたら幸せになれるんだよね?」
「まぁ、自分の魂の半身だからな。しかし、リューのあの様子だと不安にもなるな」
「うーん。私はルーファスが番だって見つけてくれたし自分で見付けた訳じゃないから、もしルーファスに探してもらえてなかったら、自分でルーファスの所に来れてたかはわかんないです」
ルーファスと一緒にリビングでチビチビとお酒を飲みながら肩に頭を寄せて、ルーファスの匂いを嗅いでみる。
爽やかな樹の香水みたいな匂いに柔らかなお日様みたいな匂い。うん。好きな匂い。
「オレはアカリがこの世界に来た時に呼ばれている気がして直ぐ様飛び出してしまったくちだからな・・・アカリが怪我をして血を流している匂いで「番だ」と、分かったし、本能でも抑えが利かないぐらいにアカリを片時も離したくない自分のものにしたいと、それだけしか頭にないぐらい興奮状態になったな」
「リューちゃんは私に似てそこまでの感情が出ないのかな?」
「ん?アカリはオレを要らないというのか?」
「いえいえ、そんな事はないんですよ?でもね、ルーファスみたいに興奮状態にはならないかな?まぁ、これはルーファスが守ってくれてる安心感からそこまでの感情が出ないだけなのかもですけどね?」
ギューッとルーファスに抱きつくと笑いながら抱き返してきて、おでこにキスを落として目を細めてくる。
私の旦那様がイケメン過ぎて幸せ過ぎる!!って、私、少し酔ってるかな?
「そろそろ寝るか?」
「はい。明日、ありすさんにでもお話聞いてみます。異世界人特有の鈍さなら参考になるかもしれませんし」
「アリスにか?まぁ、ほどほどにな」
「はーい」
ルーファスにお姫様抱っこで寝室に連れて行って貰って、酔いが程よくふわふわと眠気を誘いそのまま寝てしまったのだけど、朝の早くにズダーンと凄い音がして、何事かと目を覚ますと、庭にキリンちゃんが落ちていた。
「いっ・・・たぁーーーい!!!!」
キリンちゃんがお尻を押さえながら涙目で騒いでいて、またもや『竜の癒し木』の太い枝がバッキリ折れていた。
これはアルビーがまた騒ぎそう・・・。
しかし、なぜ我が家の庭にキリンちゃんが落ちているのか?
既に庭にはリューちゃんとシューちゃんが居て、ルーファスと一緒に庭に出たら、キリンちゃんは可哀想なぐらいリューちゃんに睨まれてしょんぼりとしていて、それをシューちゃんが慰めていた。
うーん・・・これじゃキリンちゃんにリューちゃん嫌われちゃいそう。
「何をしているんだ?座敷牢に居た筈だろう?」
ルーファスにも睨まれてキリンちゃんが益々眉をハの字にして泣きそうな顔をしている。
「わたしのせいじゃないんです!ネリリスお婆ちゃんがいきなり転移魔法で現れて、ここに飛ばされたんです!」
「その老人が何でお前を我が家に飛ばす必要があるんだ?」
「わたしにも分かりません!ネリリスお婆ちゃんは昔から、変っていうかこういう事をしてきていたし、毎度の事というか・・・」
何やら手強そうなお婆ちゃんがキリンちゃんには居るようです。
「そのお婆さんは座敷牢に居るの?」
「多分・・・でもまた移動しちゃうかも?」
「なら急いで行くよ!」
「え?え?わぁ!」
リューちゃんがキリンちゃんの腕を掴んで走り出すとキリンちゃんも足をもつれさせながらも走り出す。
「ふぇー・・・エルフって足早いんだね」
「アカリは足が遅いからな」
「母上に比べたら皆足早そう・・・」
「むぅ・・・失礼な!」
3人で欠伸をしながら家の中に戻ると、アルビーの悲鳴が響いた。
「また折れてるー!!何なの?!」
アルビーを慰めながら、朝食の準備を始めて子供達とドラゴンを起こしに行っている間にリューちゃんが戻って来た。
「リュー、座敷牢の方に老人は居たのか?」
「居たよ。だから、連れて帰ってもらった」
「あのエルフをか?」
「うん。どうせ慰謝料も払えないだろうし、居ても意味無いだろうしね」
「まぁ、そうではあるが・・・リューはそれでいいのか?」
「別に、密入国者は直ぐに追い出すのはいつもの事でしょ」
ルーファスが「そうだな」と言って話を止めてしまって、リューちゃんも気にしていない様な顔で牛乳を飲んでいる。シューちゃんが耳を下げて目でルーファスとリューちゃんを見た後で、私の方へ助けを求める様な顔をしてくるけど、私にもこれは口出しできないかも・・・。
リューちゃんを揶揄うつもりも無かったんだけど、本人は面白くないというか拗らせているのか自分の部屋に籠城してしまいました。
皆「良かったね」って、言ってただけなんだけど・・・。
ハガネに「しばらく様子見だな」って言われて、そうするしか無いよねって感じで、このお話は終了って感じになっちゃったけど、私としては自分の息子の事だし、番は1人に1人しか居ないから後悔はしてほしくないって思うし・・・うーん。頭ぐるぐるです。
「ルーファス、どうしましょう?」
「こればかりはリューの気持ちが大事だからな」
「でも、番って見付けたら幸せになれるんだよね?」
「まぁ、自分の魂の半身だからな。しかし、リューのあの様子だと不安にもなるな」
「うーん。私はルーファスが番だって見つけてくれたし自分で見付けた訳じゃないから、もしルーファスに探してもらえてなかったら、自分でルーファスの所に来れてたかはわかんないです」
ルーファスと一緒にリビングでチビチビとお酒を飲みながら肩に頭を寄せて、ルーファスの匂いを嗅いでみる。
爽やかな樹の香水みたいな匂いに柔らかなお日様みたいな匂い。うん。好きな匂い。
「オレはアカリがこの世界に来た時に呼ばれている気がして直ぐ様飛び出してしまったくちだからな・・・アカリが怪我をして血を流している匂いで「番だ」と、分かったし、本能でも抑えが利かないぐらいにアカリを片時も離したくない自分のものにしたいと、それだけしか頭にないぐらい興奮状態になったな」
「リューちゃんは私に似てそこまでの感情が出ないのかな?」
「ん?アカリはオレを要らないというのか?」
「いえいえ、そんな事はないんですよ?でもね、ルーファスみたいに興奮状態にはならないかな?まぁ、これはルーファスが守ってくれてる安心感からそこまでの感情が出ないだけなのかもですけどね?」
ギューッとルーファスに抱きつくと笑いながら抱き返してきて、おでこにキスを落として目を細めてくる。
私の旦那様がイケメン過ぎて幸せ過ぎる!!って、私、少し酔ってるかな?
「そろそろ寝るか?」
「はい。明日、ありすさんにでもお話聞いてみます。異世界人特有の鈍さなら参考になるかもしれませんし」
「アリスにか?まぁ、ほどほどにな」
「はーい」
ルーファスにお姫様抱っこで寝室に連れて行って貰って、酔いが程よくふわふわと眠気を誘いそのまま寝てしまったのだけど、朝の早くにズダーンと凄い音がして、何事かと目を覚ますと、庭にキリンちゃんが落ちていた。
「いっ・・・たぁーーーい!!!!」
キリンちゃんがお尻を押さえながら涙目で騒いでいて、またもや『竜の癒し木』の太い枝がバッキリ折れていた。
これはアルビーがまた騒ぎそう・・・。
しかし、なぜ我が家の庭にキリンちゃんが落ちているのか?
既に庭にはリューちゃんとシューちゃんが居て、ルーファスと一緒に庭に出たら、キリンちゃんは可哀想なぐらいリューちゃんに睨まれてしょんぼりとしていて、それをシューちゃんが慰めていた。
うーん・・・これじゃキリンちゃんにリューちゃん嫌われちゃいそう。
「何をしているんだ?座敷牢に居た筈だろう?」
ルーファスにも睨まれてキリンちゃんが益々眉をハの字にして泣きそうな顔をしている。
「わたしのせいじゃないんです!ネリリスお婆ちゃんがいきなり転移魔法で現れて、ここに飛ばされたんです!」
「その老人が何でお前を我が家に飛ばす必要があるんだ?」
「わたしにも分かりません!ネリリスお婆ちゃんは昔から、変っていうかこういう事をしてきていたし、毎度の事というか・・・」
何やら手強そうなお婆ちゃんがキリンちゃんには居るようです。
「そのお婆さんは座敷牢に居るの?」
「多分・・・でもまた移動しちゃうかも?」
「なら急いで行くよ!」
「え?え?わぁ!」
リューちゃんがキリンちゃんの腕を掴んで走り出すとキリンちゃんも足をもつれさせながらも走り出す。
「ふぇー・・・エルフって足早いんだね」
「アカリは足が遅いからな」
「母上に比べたら皆足早そう・・・」
「むぅ・・・失礼な!」
3人で欠伸をしながら家の中に戻ると、アルビーの悲鳴が響いた。
「また折れてるー!!何なの?!」
アルビーを慰めながら、朝食の準備を始めて子供達とドラゴンを起こしに行っている間にリューちゃんが戻って来た。
「リュー、座敷牢の方に老人は居たのか?」
「居たよ。だから、連れて帰ってもらった」
「あのエルフをか?」
「うん。どうせ慰謝料も払えないだろうし、居ても意味無いだろうしね」
「まぁ、そうではあるが・・・リューはそれでいいのか?」
「別に、密入国者は直ぐに追い出すのはいつもの事でしょ」
ルーファスが「そうだな」と言って話を止めてしまって、リューちゃんも気にしていない様な顔で牛乳を飲んでいる。シューちゃんが耳を下げて目でルーファスとリューちゃんを見た後で、私の方へ助けを求める様な顔をしてくるけど、私にもこれは口出しできないかも・・・。
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